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有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

初代ゴジラ見聞録・2

2014年11月26日 | 羽沢組的怪獣見聞録



▲「初代ゴジラ スタンダードカラー」(完売)

2 1号スーツと2号スーツ

 ご承知の通り「初代ゴジラ」のスーツは2つ作られています。通称で1号スーツ、2号スーツと呼ばれています。古い書籍では1号スーツが重すぎて使えなくて急きょ2号スーツを作ったと記載されている物がありますが、それは間違いで、初めから2つ作られるのは予定通りだったのは近年の書籍で語られています。
 ただ、1号スーツが重すぎたのというのは今でも語られている通り。正確に重さを量った事はないと思われ、人によってそのおよその数字がまちまちの記憶です。多くは100kgぐらいとされています。
 1号スーツの反省を活かして作られた2号スーツはいくらか軽くはなったとされていますが、この2号スーツの重さについては1号スーツより人によって数値が違いすぎるようです。2号スーツが100kgという方もいらっしゃるので。

 1号スーツと2号スーツは、体型の細部、顔一つ見ても違いはわかりますので、ここではその違いについては触れませんが、それらの特徴の差よりも顕著に違うのは皮膚感である事がわかります。早い話が「たるみ」や「しわ」のつき方です。
 これは作る過程での違いにあるようです。
 書籍によると、針金や竹などで骨組みを作り、それに和紙を貼り、布を貼って芯を作ります。それにゴムを重ね塗りして、芯を抜いてから焼き、さらにまたゴムを塗って……と繰り返して形を作られたようです。
 なにしろ本格的な怪獣映画の着ぐるみを作るのは当時おそらく初めての事。ノウハウがありません。試行錯誤を重ねての制作であった事は多くの方々が語られています。厚くゴムで塗られた上にモールドを加えられているので、そのため、堅く動きにくく、なおかつ重い。
 2号スーツでは不要な行程は省き、皮膚の重ね具合も1号より減らされたと思われます。そのため多少は1号スーツより柔らかくなり、しわがつきやすくなるのです。必然的に場所によってはたるみも出ます。
 そしてさらに、これらの2号スーツのしわやたるみは、中に入るスーツアクターによっても大きく差が出ている事がわかりました。

 続きはまた明日。

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