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有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その144

2009年09月08日 | 制作裏話
制作裏話「大戦争ゴジラ ブラウンバージョン」編 Part.1

 今日から昨年9月に発売を開始した「大戦争ゴジラ ブラウンバージョン」の制作裏話を書きます。
 商品の詳細は2008年8月26日の記事、同年9月22~25日の「こだわり」をご覧下さい。



■もうひとつの劇中イメージカラー

 この「ブラウンバージョン」は、「大戦争ゴジラ」の2つめのカラーリングとなるバージョンです。
 シェーポーズのゴジラと言う事で、劇中のワンシーンだけの造形商品です。ですから劇中イメージのカラーを考えるとすれば配色は限られてしまいます。
 シェーポーズで有名なのは、多くの方がご存知のX星でのキングギドラとの最初の戦い後です。これをイメージしたのが一番初めに作った「スタンダードカラー」でした。
 そしてその後、劇中イメージに限って2つ目以降を企画するとなると、当然配色案の考案は難しくなります。
 
 この「ブラウンバージョン」は、前に「こだわり」でも詳しく書きましたが、もう一つゴジラがシェーをしているシーンをヒントに企画したものです。地球でのシーンです。
 この頃の映画のゴジラはとにかく戦いの最中は、土埃や砂埃が舞っている印象が強く、黒に近いグレーの劇中スーツも時として茶色がかっているように見える時が多々あります。この『怪獣大戦争』でも同様です。
 それで茶色ベースの「ブラウンバージョン」の配色が決定しました。
 塗装の仕方としても「スタンダードカラー」同様に、茶色をベースにしつつも劇中スーツのイメージというテーマは変えずに行なっている商品にしています。

 が、今だから言えますが、ブラウンベースで商品化する事には一抹の不安があったのは事実です。
 ぶっちゃけ地味だからです。
 レトロタイプソフビのように茶色ベースの成型品でも、明るい色やカラフルな配色で塗装すれば商品としても賑やかで見る方々からしても購買意欲をそそられるでしょうし、楽しいものに見えます。
 この「ブラウンバージョン」は、茶色ベースの劇中イメージ、しかも戦いの中の埃を表現すべく地味にツヤ消しでブラウンをスプレーしているゴジラです。ある意味「マニアの方にはわかっていただけるはず」ぐらいの気持ちで「スタンダードカラー」よりこだわりの多い配色なのですが、商品として地味なのは否めません。
 ですから他商品に比べて買いたいと思う方も少ないのではないかと思ったのです。
 結果として「スタンダードカラー」はある程度幅広い層の方々にお求めいただいたのですが、この「ブラウンバージョン」はどちらかというと年齢層の高い方やかなりディープにゴジラが好きな方、詳しい方が中心だったようです。
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