Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その42

2008年01月22日 | 制作裏話
ミレゴジ編 Part.2


?ミレゴジ原型。反対のアングルから。

 今日はミレゴジの造型の話をします。
 しばらく続いていた平成VSシリーズのゴジラ(ビオゴジ~デスゴジ)はルックスがかなり似ていたのですが、ミレゴジから大幅にリニューアルしました。顔がまずよりは虫類ぽくなり、より口は大きく裂けた感じとなり精悍さを増しました。ボディにはこれまでになかった特徴も多くあります。喉の左右は通称「コブラひだ」と言われる突起ができ、体全体にも細かな突起がいくつも見られます。最大の特徴とも言えるのが大きくなった背びれです。背びれの突起一つでもこれまでにない形をしています。その先端の色もマゼンタ系のカラーリングで斬新でした。昭和のゴジラに比べて頭が小さめとなっていた平成VSシリーズのゴジラに比べて、若干頭は大きくも感じます。全身はやや前傾姿勢となりより怪獣らしく、新鮮でカッコよくなった印象がありました。
 Gメモリーズセレクションでソフビ化する際は、これらの特徴を取り込まなくてはなりません。造形的に一番苦労したのは顔、頭でした。私の技術的な問題なのかもしれませんが、細かな特徴ばかりに目を奪われるとどうしても似なくなります。似る事に重点を置き過ぎると今度は精悍さが欠けていくんです。作っていながらつくづくミレゴジの顔はバランスの整った造型なのだと強く実感しました。難しい分、作りがいがある顔です。
 ポスターやスチール写真、ムック本等に掲載されている多くの写真は、実際のそれよりもミレゴジは頭が大きく見えます。ミレゴジを全身で見るとさほど頭は大きくは感じません。むしろバランスが取れていて丁度良く私は感じます(平成VSシリーズのゴジラの頭が小さく感じていたからかもしれません)。それなのに大きく見えてしまいがちなのは、写真のアングルのせいもあるのでしょうが、やはり顔の作りと前傾姿勢と言う事が理由としてあげられるでしょう。口が大きく前よりも目も大きい印象があります。顔にインパクトがあると言う事です。ディフォルメとしてのバランスがあるので、顔(頭)がそう大きくもないのに大きめに見せる……これも意識はしたのです。
 弊社のデスゴジとミレゴジを比較していただければわかると思いますが、たぶんミレゴジの方が頭は大きく見えると思います(私だけ?)。でも体積はほとんど変わらないんですよ。もしこれより頭を小さく作っていたら、もしかするとミレゴジと言うよりは釈ゴジやSOSゴジラに似ちゃっていたのかもしれません。頭をもっとバランスよく見せると言う点では、首がもう3ミリほど長ければもっと良かったかなというのが反省点です。
 続きはまた明日。

(2010.1.11更新)
「ミレゴジ スタンダードカラー」は完売致しました。ありがとうございました。
(2010.7.26更新)
「ミレゴジ グリーンバージョン」は完売しました。ありがとうございました。
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