Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その43

2008年01月23日 | 制作裏話
ミレゴジ編 Part.3

?左「ミレゴジ スタンダードカラー」右「グリーンバージョン」どちらも発売中です。

 昨日の続きです。
 ミレゴジの原型を作る上で、全体のフォルムとしては前傾姿勢を特に意識したのですが、いつもの事ながら背びれあってのゴジラです。作る時はボディと背びれはいつも別々に作りますから、合わせた時のバランスは両方それぞれ作る時に意識をしなくてはなりません。背びれはこれまでより大きく作るのは当然ですが、ディフォルメのソフビシリーズとは言え4~5頭身ですので、大きすぎると目立ち過ぎるし小さいと個性が極端に薄くなります。もし全体のバランスとして実際の着ぐるみスーツと背びれの比率通りに作ってしまうと、ディフォルメなので背びれは小さく見えてしまうんです。その大きさのバランスはかなり注意しました。何度か背びれを作る際は粘土を足したり削ったリを繰り返しましたが、新鮮な形状の背びれでしたので作っている時は楽しかったのを覚えています。
 背びれで一番難しかったのは形状よりも配置でした。突起の数は映像や各ムック本等で何度も調べて(だぶん)数はあっているはずだと思いますが、他のゴジラに比べて大きいのでディフォルメで作っているため、普通に作っていたらスペースに配置し切れなくなってしまうのです。かなり突起一つひとつを細めにしたり影に隠れるようにしたり調整しました。ポイントとなる大きめの突起はあまり細くしないようにし、なおかつ細くしたりアレンジした突起はそうしたように見えないようにしています。ソフビのヌキの関係で背びれの突起の全ては実際のスーツと同じように正しい配置にはできませんでしたが、ボディにくっつけて見ると私なりにバランスよくミレゴジらしくできたのではないかと思ってます。
 ちなみに参考までにバンダイ製の各ミレゴジソフビやいくつかのメーカーさんのガレージキット、ソフビキットのミレゴジをいろいろ比べてみたんですが、大きいポイントとなる背びれの一部分以外はみなさん数も形状も大幅にアレンジしているんですね。意外でした。私が気にしすぎたのかもしれません。
 後は細かなこだわりとして手の角度です。ミレゴジの前に発売していたデスゴジと比べていただければわかりますが、手の角度が全く違います。これは劇中で多く見られる手の角度を意識しています。平成VSシリーズのゴジラは手のひらを下に向けて構える事が多かったのですが、ミレゴジは内側に向けられるシーンが多くあります。歩いている時や敵と戦う時はこの角度が多いのです。気がついていた人いるかな!?

 特徴の多いミレゴジ。本物のミレゴジは、それでいてちゃんとバランスが整っていてかなりかっこいいゴジラになっています。今回ディフォルメながら実際に作ってみて、多くのメーカーさんや個人の方々がガレージキット化されたのはよくわかります。キンゴジやデスゴジに比べて難しさはかなりありましたし、反省点もありましたが造形的には楽しかったゴジラです。

(2010.1.11更新)
「ミレゴジ スタンダードカラー」は完売致しました。ありがとうございました。
(2010.7.26更新)
「ミレゴジ グリーンバージョン」は完売しました。ありがとうございました。
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