萌えアニメ考

　近年、萌えアニメと呼ばれるジャンルのアニメがかなり増えている。どのようなアニメかといえばどちらかといえば頭のシャープさを際立たせたり、人間の血湧き肉躍るバトルをメインにして絵柄に骨太な感じやリアリテイーを持たせるより、可愛らしさに焦点が当たった感性重視で人間関係がおおむね良好である様子を描写したもので性的描写が多くキャラクターも女性が多数派で活躍の中心を占めている。
　私が考えるに前者と後者のどちらが有害かといえば前者である。なぜならば、前者の行動を真似すると事件に直結するからである。後者は実現困難と考えられるし、もし、ハーレム形成をいつの間にか目指して周囲の多くの女性に性的な意味でも配慮して良くしてくれるような青年になるならば一人ぐらいは伴侶を手に入れる人物になる場合も多くあるし、もし余りとされる人物となっても一応は場を破壊しない空気の読める物体になると期待できると思っている。
　企業の第一線で活躍している人物というのはどちらかといえば前者のようなシチュエーションを好むタイプが男らしかったりたくましいと感じられ女性にも好かれるはずだと思っていることが多いが、そのリアリティーや思い切り、自信が災いして気を引いたり帰宅するのをしなくなったりで別れるのも頻繁であり、周囲に合わせなくなったり、独身の方が良いとか考え始めること数多である。そして、血管肥厚が進行しているものが多く、おおむね高血圧気味である。きっと早く死ぬ。
　対して、萌えアニメを好む青年というのは概して筋肉美や人を屈服させる破壊力を好まないが、どちらかというと性的な描写が好きであり、変態かもしれないが、絵だけでなくストーリーがないとその感情がわかないということに私は好感が持て、しかも、写真でなく脳の想像力を要求するデフォルメされた絵をイメージに用いることによって実際の女性を煩わせたりしていないことも彼の無意識の配慮かもと思ってしまう。買うときに写真のものより嫌悪感や罪悪感がないと思って買っているからとも言え批判も出来るが、そのことにいつの間にか体が気がついてしまった人だというのが話しているうちになんとなく気がつく感じであって、おそらく女性の感情もいつの間にか把握してくれそうな気配がする。写真がメインでストーリーがついていないものを購入する人間よりコミュニケーション能力が高い感じである。太っている人もいるかもしれないがおおむね血管壁の肥厚の進行度合いは遅い感じで、血圧は普通か低めという感じである。おそらく統計的には長生きするはずである。
　どちらが良いかは人によるが後者のほうが人間関係の要点に近く問題が発生しないだけ関係が長続きするだろうという感じはある。
　実際にコミュニケーションができて代替物に頼らないのが最も良いと言えるわけだが、人間はコミュニケーションの情報を手に入れて試行錯誤をしない省エネをしたいわけで、その際に真偽にかかわらず人に好まれる代替物の特長というものを覚えて共有するのは有用なことになる可能性があるわけで私はジョジョを薦めずに萌えアニメを自分で読まなくても人に薦めようと思う。萌えアニメには自分とは異なる状況にあって考えが異なる人物の良好な人間関係が描写されていることが多いので、みだりに攻撃したり嫌悪したりしているうちに理解を拒否する癖がつき、人間関係が悪化する呪いがあることも付け加えておく。