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はる風かわら版

たかぎはるみつ の ぼやき・意見・主張・勝手コメント・コラム、投稿、原稿などの綴り箱です。・・・

観光は経済か? 文化でしょう!

2006-04-02 16:52:57 | ツーリズム
 大雪のニセコのしゃれたリゾートホテルに泊りがけで、広域観光戦略会議なるものに参加してきました。観光が産業として大きくクローズアップされ、観光を経済振興とする勢いで、国や北海道は考えているようです。

 しかし、本当に観光で経済が潤うのでしょうか? 確かに表面的にはお金の動きは大きなものになるでしょうが、それが、観光に携わる雇用者に広く行き渡るかというとはなはだ疑問です。

 名物を見る観光から体験型へ、団体旅行から個人旅行へ移行している、多価値観社会の観光も当然に多様化しています。 お客様のニーズに応えるためには、ますます細やかなサービス、あるいは心地よい空間づくり、参加者の自己実現へのサポートが求められます。 つまり、労働集約型の雇用が進み、雇用数は確保できるかもしれません。 ところが、それは低賃金労働者を増やすということでもあるのです・・・。

これは、世界の観光先進地であって同じだと思うのです。しかし、日本と比べて、決定的に異なることがあります。
 それは、そこに働く人々が、実に「楽しげ」なのです。 

その地に暮らしていることを誇りに思い、愛しているんですね。 それが伝わるようなサービスを提供してくれるのです。 ところが、日本の観光地に働く人で、「楽しげ」に見える人ってなかなかお目にかかれないんですね。
 つまり、暮らし方が 心豊かにできるか、ってことがポイントだと思います。これって、その地に生活するに心地よい文化あるってことだと思うのです。

 観光による経済効果は、結果であって、その振興のプロセスに地域文化の育成という大きなビジョンがなければ、本当の広域戦略は描けない!!!
 これを役人さんにがんがんと伝えながら、夜は更けたのでした。 わかってもらえそうで、わからない・・・

(2005.1.26 新北の国から)
 

自然学校という「田舎」づくり

2006-04-02 16:39:43 | ツーリズム
(2005,02.06 新北の国から)

 相変わらず、雪が降り続いています。 事務机の横の窓からは雪にふさがれ、外が見えなくなってしまいました。 明日は、窓周りの除雪をしなければならないなあ。

 4日の夜は、隣町のSさん一家がクジラ汁を持って宴会にやってきました。子ども達やスタッフも交えて、夜遅くまで歓談(?)をしました。そして、明けて5-6日にかけては、30から60代の5人の女性をお迎えし、「歩くスキー」を使ったネイチャーツアーを実施しました。 吹雪の中を小高い丘に登ったり、昭和50年頃まで蒸気機関車が走っていた寿都鉄道(なんと私鉄なのです!)の跡地を歩きました。なんと、朱太川の河畔林の柳は、芽をふくらませ白い綿毛をのぞかせていました。 まだまだ寒いとは言え、確実に春は近づいています。

 自然学校では、人が集まる「場」づくりをしています、。ツアーといっても、時間に追われた行程がぎっちりと決まったものではありません。ゆっくりと流れる時間を楽しみ、人と人との交流を大切にしています。 人が帰ってゆける場所、ほっとできる場所づくりをしています。

 自然学校という名の田舎づくりです。

観光業は労働集約型産業

2006-04-01 17:25:23 | ツーリズム
(2005,02.07 新北の国から)

少しばかりご無沙汰してしまいました。
毎日雪続き、積算積雪量が8mを越えたという黒松内町から最高気温26度という沖縄本島へ5日間ばかり旅をしてきました。 窓を埋めた雪の家から 窓を明けてタオルケットで眠れる民家で過ごし・・・、日本の広さというか、世界の違いを大いに実感した次第です。

 エコツーリズムをテーマに沖縄のアウトドア事業者にお話をさせてもらいました。 やはり海をメインに活動している人達が多く、私の活動が直接的に参考になることは少なかったかもしれません。 が・・、地域づくりと 自然体験観光を連動させなければ、本物のエコツーリズムには成りえない点は、同じだと考え、地域立脚型のツーリズムについて熱弁を振るってきました。
 
 観光は、労働集約型の産業です。
雇用される人達が皆、高額所得を得ることは不可能な産業です。しかし、自然に関わること、地域生活に関わることで、心豊かなに生きることはできるはずです。
 そのためには、地域づくりという 生活者の観点を持って仕事を進めてゆくことが不可欠です。 このことを 一番知って欲しいのは、行政の担当者で、第二は事業の経営者達です。