はる風かわら版

たかぎはるみつ の ぼやき・意見・主張・勝手コメント・コラム、投稿、原稿などの綴り箱です。・・・

ツアーの参加者

2006-05-28 16:42:40 | 徒然なるままに・・
 今週末のツアーの参加者は、札幌からお二人、東京からお一人、そして関東圏出身の研修生が二人も事実上の参加者・・・。千葉と仙台からの山村留学生もともに、女性ばかり8人と一緒にブナの森を散策して来ました。
 ブナをはじめとする樹木の芽吹きを楽しみ、林床の初夏のお花を探してゆっくりと歩きました。感性豊かな彼女たちとの散策は、ガイドする側も楽しいものです。

 どうして・・・というくらいに女性の参加者が大人も子どもも多いです。ひとりではなく、新しい人とも一緒に過ごすことができる能力は、確実に男性より女性の方があります。 今日あったばかりなのに、共感し合えるようになれるって素敵な「力」だなあといつも感嘆をしています。  

 今、目の前にあるもの、ことがらをあるがままに受け止めることができる力、他者を思いやる力は、これからの世の中にはとても大切な力だと思うのですが、子どもを見ていても、明らかに女の子の方が優るなあ・・・

 いったいぜんたい、私がもっと年とったら、どうなるんだろう・・・。


仲間と共に

2006-05-22 11:23:53 | コラム記事
仲間とともに

 自然学校は、自然体験型環境共育を旗印に活動を展開しています。なにやら難しそうな言葉の響きですが、つまるところ、まずは仲間と共に自然とのふれ合いを楽しもう、ということです。

休日ともなると自然豊かな行楽地は人で賑わい、美味しい食べ物屋さんには行列ができます。都会のビルの街並みで過ごすのではありませんから、観光客も自然を満喫していることでしょう。

緑が多く空気が新鮮ないつもと異なる場所に来て、日常のストレスから開放されたことに人々は満足するのでしょう。ところが、ほとんどの人達は、それだけに満足?して、目的地に到達しわずかな時間を過ごしただけで日常へ帰ってしまいます。より深く自然に親しむためには、目的地到達型ではなくて、好奇心を満足させるようなちょっとした体験活動をぜひしてみてください。

食事も自分で探し食べる時間があると体験度が深まります。ちょっと林道に入りフキを見つけて採る。港に行って漁師さんから今水揚げしたばかりの生きた魚を分けてもらう。いつもと違う場所にゆくだけでなく、いつもと違う行動もするのです。

山菜が見分けられない、漁師の知り合いがいないのなら、知っている仲間を作り一緒にゆくのです。
仲間と共に自然豊かな森や農山漁村の風土を実感することが、自然体験型環境共育の大切なテーマなのです。

(北海道新聞 2006.05.21掲載)

インターンシップ

2006-05-17 14:54:12 | NPO活動全般
 学生と企業、地域を結びつけることを仕事としているC社と時折意見交換をしています。その中から出てきたアイディアで、町村地域出身の学生さんを地域の商工会、あるいは、私たちのような地域コーディネイト組織が支援して、地域情報発信の仕組みを作ろうとの模索しています。

 これはツーリズムとも重ね合わせた考え方で、個人旅行者が小さな地域を回遊してゆくときにほしいような地域情報を集め、発信してゆく仕組みです。 学生さんにとっては自分の地域を見直し、若者らしい事業発想を展開してもらう場として、地域にとっては若いマンパワーをインフォメーションセンターを立ち上げて生かしてゆくことができます。ひいては、マンパワーが地域に戻ってくる仕組みにもなる可能性があります。

 生きたインターンシップ制度を地域とともに立ち上げたいと意気込んでおります。


開拓ハウスの住人達

2006-05-12 20:09:09 | コラム記事
自然学校に、通称「開拓ハウス」と呼ぶ家があります。戦後すぐに建てられた築60年近い木造住宅です。外観は傷んでいますが、見かけによらず室内は意外と広くしっかりとしています。「寿都吹き出し」と称される強い風雪が吹く地に建ち続け、根が生えたような存在感がある家です。

 晴れた日に、古ぼけた窓から陽光に輝く残雪の山々が見えるのですが、風景が窓枠に切り取られ、目まいがするくらいに、眩しく感じます。そんな年代物の家は、今年も、自然や農水産業、田舎の暮らしを学びに本州からやって来た実習生の住みかとなりました。
 都会育ちの若者には、汲み取りトイレも初めての経験。口には出さないが、カルチャーショックもあるでしょう。

 半径100m以内に住宅やマンションが密集し、あまりにも住民が大勢過ぎて、その数がわからない都会から、人影が見えない広い風景の中に何人が住んでいるのかわからない田舎に転居した当初は不安もあったでしょう。

でも、毎日窓から見ている山の木々が少しずつ色づいていることに気がつく余裕が出たようです。木の芽が柔らかに膨らみ幼葉が現れ初めているのです。「萌黄色」です。現代人にとって、この色は意識して見ないと、なかなか感じることができない色のようです。
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5月に入り、北国の森の色合いはどんどん増えてゆきます。自然は、住人達の感性をきっと美しく磨いてくれるでしょう。

(2006年5月7日 北海道新聞掲載)

新たなる協働へ

2006-05-11 09:51:32 | NPO活動全般
フィンランドから野外活動団体KOTAを招き、福祉や精神保健、医療といった分野と自然体験活動を重ねた活動領域づくりを模索しようと、秋にフォーラム開催を計画しています。KOTAは、私達が展開している自然体験活動より対象者に広がりがあります。 たとえば障がいを持つ人達へのプログラム実施に歴史があり、福祉社会といわれる北欧でならではの実績を有する団体です。

札幌にある社会福祉NPOのホップがかつて数度に渡り招き、また代表である竹田さんをはじめ、スタッフの方も現地へ視察、研修に訪れたこともある団体です。ホップとのつながりで、同理事である山田さんを通じてKOTAとコンタクトを始めました。

 以前数度、私たちもホップのメンバーと一緒に自然の中を歩いたこともありますが、プログラムと言えるほどの展開はまだしておりません。 また、カヌーや重度の身体障がい者の雪中体験活動も幾度か経験はありますが、まだまだ本格的に活動を展開するにいたっていません。 

 このフォーラムを機会に、ねおすとしての 自然学校としての新しい使命を掲げた役割を模索したいと考えています。