はる風かわら版

たかぎはるみつ の ぼやき・意見・主張・勝手コメント・コラム、投稿、原稿などの綴り箱です。・・・

子ども長期自然体験村

2007-08-17 20:54:15 | 教育
子ども長期自然体験村

子ども長期自然体験村は、全国から30名の子どもと10代から70代、海外のスタッフを加え総数50数名が北海道黒松内の元小学校に集い20日間過ごす夏のワンダーランドで、今年9回目の開催を迎えます。

 ここは山と海に囲まれた農村漁村地域で北限のブナの里です。海に飛び込み、山に登り、カヌーに乗り、魚を獲り畑で野菜を収穫する自然体験活動、そして、日常とは異なる友達やたくさんの大人と一緒に過ごす生活体験活動でもあります。

コンセプトは「大家族」「全開遊び」です。「食べて、遊んで、寝る」がわかりやうし基本方針。ですから、日本の片田舎で「正しい」子どもの夏休みを過ごす活動だと自負しています。

集団生活ですから楽しい事もあればつらい事もあります。笑い声もあれば泣いている子もいます。怒られ褒められることもあれば、子どもが大人に交渉を持ちかけることも少なくありません。単なる体験活動の指導者と子どもという関係性だけでなく、共に過ごすということを大切にし、自然そして、人との関わりも直接自分の体と心で感じる「生身の体験」を重要視しています。

日常の子どもの回りには情報が氾濫し、いったいどれが自分にとって意味ある情報か選択することが難しくなっています。

近い将来、人口が減少しかつ人類が経験したことがない超ウルトラ高齢社会がやって来ます。その社会は、今とは相当異なる社会システムが必要な時代であるはずです。す。しかし、政治家、親、その他たくさんの大人たちは、どうもそんなことはイメージできていないように思えます。

しかし、その時代を生きるのは今の子ども達なのです。だからこそ、彼等には未来を競走だけではなく共創的に生きる術を養うことが必要です。

その術の獲得には、いつもと違う生身の体験を積み重ねることが重要だと信じて、村を運営しています。

黒松内ぶなの森自然学校 代表 高木晴光
(2007.8 朝日新聞コラム 改編)