はる風かわら版

たかぎはるみつ の ぼやき・意見・主張・勝手コメント・コラム、投稿、原稿などの綴り箱です。・・・

国民総幸福量

2007-02-28 20:15:08 | NPO活動全般
◆ GNP(国民総生産量)ではなくてGNH(国民総幸福量)へ

 このごろ、GNPならぬ、GNHという指標についてぼんやりと考えています。

これは、1976年(S 51 ) 12 月にスリランカのコロンボで開催された第 5 回非同盟諸国会議の記者会見席上での、当時 21 歳(国王就任 4 年目)のブータンの国王が、

「 Gross National Happiness is more important than Gross National Product 」 国民総生産量よりも国民総幸福度の方が重要である。

と述べたことからGNHという概念が提唱されました。国家元首が述べた国家の理想であったわけです。次にGNHという理念が注目を集めたのは、1998 年の秋に 韓国ソウルで開催された国連開発計画( UNDP )のアジア太平洋地域会議の席で、当時のブータン王国であり首相も兼務する、ジグミ・ティンレイ( Jigmi Y.Thinley )の発言からでした。

「 Gross National Happiness はブータンの開発における最終的な目標である」 そして、
「どのようにして物質主義と精神主義とのバランスを維持しつづけるか、私達は自分達に投げかけている」 と、先進国の示すグローバルスタンダードに対して大きな提議を投げかけたのです。

これは、経済成長を大きな発展指標とする国際社会に対するアンチテーゼであったのでしょう。「物質的豊かさを求めただけの開発ではなく、心豊かであることが重要で、それにより国は栄える」という、痛烈な投げかけでもあわけです。

経済力で言えば先進国よりはるかに貧しいこの小さな国の発想は、今だからこそ目新しく感じるのかもしれません。しかし、GNH の考え方は、まだまだその理論は確立しておらず、どのように指標を具体化するかはこれからの課題です。

ぶなの森自然学校で具現化してゆくのは、このGNHでありたいなあ・・・。

山村留学

2007-02-24 20:15:26 | 教育
山村留学生のIDUのお父さんとお母さんがIDUには内緒で今日やって来ました。バトミントンの試合から帰ってきて、食堂にいた二人を見つけたときは驚きの大きな声をあげました。 来年も引き続き留学することになっているIDUとご両親の関係を・・・里親と言う当事者で見ていると、時には、両親と一緒に居たいと強く願っている時もあれば、やはり黒松内にいたいと思っている時もあり、揺れる心がわかり、私の方がせつなくなることもありますし、親子関係の絆をかえって深めているなあとも感じます。

山村留学を始めてもう3期目ですが、人様の子どもを預かる、親から言えば他人に自分の子どもを預ける行為は、案外今の時代だからこそ意味を持っているのだと思うようになりました。 つまり、家族以外の他人と関係性が少なくなっている今の時代だからこそ、「他人の飯を食う」ということは、子どもの時の貴重な体験として意味があると思います。

考えてみれば、他人の家に世話になっている子どもも大変ですよね・・。 肉親と同じような甘えをできるわけでありませんし、強い反発もできないかもしれません。おのずと他人と付き合う加減というものを 体験的に学ばざるを得ない状況にあります。

来年は5人もお預かりすることになりました。 責任も大きくなります。
里親として、子ども達に良い体験をさせてあげたいと思います。