去年のクリスマス頃、高齢(当時92歳と90歳)の両親を訪問して帰宅したオットー。
玄関に入るなり、頭から湯気を立てながら(←ウソです)、怒りをこめてタイトルのセリフを吐き棄てました。
普段は冷静で、罵り言葉(swearword)もめったに――平均的英国人男性の1割程度しか――発しない人なんですけどね。
“He's such a bastard!”
直訳すると 「彼は本当に嫌な奴だ!」、意訳すれば 「あのクソ野郎が!」 という感じではないかと思います。
私は英国で生まれ育たなかったので英語の罵り言葉はあまり知りませんが、これまでに聞いたことのある
男性を指す罵り言葉といえば、以下の3つあたりが代表的なところでは。ちなみに( )内は本来の意味です。
bastard (私生児) / son of a bitch (娼婦の子) / asshole (肛門)
(ついでながら、女性を指す罵り言葉は bitch しか思いつきません、すみません。 )
オットー父の性格の悪さについては、折に触れて暴露してきました。
3年前の夏、オットー父は自分の一存で家をダウンサイズすることにし(老後の沙汰は、カネ次第①)、一年以上かけて引越すための売家を探し、
我が町ダーズリーの、我家から2kmほどの距離にある小さい一戸建ての平屋を購入、晴れて一昨年9月に引越しました(終の棲家探し⑥)。
しかしながら、その後もオットー父の妻に対する暴君ぶりは変わるはずもなく、2人を訪ねたオットーが3人で会話していたとき:
オットー母が発言するたびに「ハンッ!」と天井を見上げて小馬鹿にするように鼻を鳴らす。
オットー母が窓から見えた隣人や小鳥に言及しようものなら、「まぁた同じことを言ってるさ!」とバカにして野次る。・・・
オットー父にとってオットー母は、とことん馬鹿にし、嘲り、怒鳴りつけ、八つ当たりすることによって、精神的・感情的に虐げるだけの存在なので、
腹立ちを抑えながらそれを見てきたオットーの、上のセリフとなったわけです。
オットーが父親をたしなめればいいって? それができれば苦労はありません。
実際オットーは、父親の母親に対する態度を見かねて、やんわりと注意したことが何度もあります。
でもオットー父は、『自分が常に、絶対に、正しい』人ですから。
自分より『格が下』の息子にたしなめられたり注意されようものなら、逆上して怒鳴り出します。会話はもちろんのこと、口論にすらなりません。
声を荒げずに話し合って解決することなど到底ありえないので、オットーは退却する羽目になります。
すると逆上したオットー父の怒りの矛先はオットー母に向かい、全てはオットー母のせいになり、
その後の数日間は一切口をきかなくなります。
自分が介入すると、母親がとばっちりを食らって辛い状況になる。
それがわかっているので、オットーは、父親に対してできるだけ何も言わないよう心がけているのです。
さてオットー、奮闘中に書いたように、オットー母は7月20日(土)に浴室で転倒し自力では立てなくなり、救急搬送されました。
でも8日後の28日(日)、私が8日間の住み込み介護仕事に出掛けた日の夜、ようやく退院し帰宅できました。
杖を使って歩けるようになったからです。
転倒の原因となったのは、腫れて痛んでいた右膝。種々の検査の結果:
乏しい水分摂取 → 尿路感染症 → 腎臓機能低下 → 右膝関節に偽通風を発症
という結論が出されました。
オットー父(93歳)は、妻であるオットー母(91歳)が自力で歩けないなら、家から追い出すには絶好の機会だと思ったようでした。
「自分には母さんの世話はできないから、養護施設に入ってもらうしかない」と。
5年前にも(やっぱり間違いだらけの夫選び)、4年前にも3年前にも(老後の沙汰は、カネ次第②)、
オットー母とは別居して一人になることを希望していました。
ただ3年前は、自分たちがこの先もけっこう長生きした場合、養護施設入所で全自己資産を使い果たしてしまう不安があったので、
それにオットー母を施設に送るために資産を削ることが嫌だったので、見送りになったわけです。
しかし今回も、オットー母は奇跡の?復活~!
腱を切って手術待ち中で歩行補助器(Zimmer frame)が必要なオットー父よりは、杖をつきながらとはいえ、よほどちゃんと、歩けています。
こうして復活したオットー母は、また夫に文句を浴びせられ、怒鳴られながら、掃除・洗濯の毎日を続けるわけです。
料理に関しては、メインの肉料理は「母さんの作ったものは味がなくて食べられん」というオットー父が自分でやるので、
オットー母は野菜とじゃがいもを料理するという、分業システムです。
今の家に引越した当初は温めるだけでいい食事の宅配サービスを何度か試しましたが、結局気に入らなかった模様。
まぁあれって、なんとなくぼんやりした味付けですからね。
必要に迫られないかぎり、私も長期にわたっては食べたくないな。・・・
うーん、それはあまりに酷すぎますね。。。
っていうか、オットー父さんは結婚当初からそんなかんじだったのでしょうか??
何をいっても罵ったりバカにしたりって、あまりに度が過ぎてますよね。DVまでいかなかったことが幸いなくらいです。
というか、精神的にはまさにDVのレベルかもしれませんが。
オットー母さんにはどうしても別れたくない理由があったのでしょうか。
どこがよくて結婚したのでしょう。子供も授かって。
まあ90代になって離婚と言うのもかなり体力がいりそうですが、これ以上悪化しないことを祈っています。
どうか、オットー母さんが少しでも幸せと感じられる毎日でありますように。
なのでヘルパーさんに訪問介護に来てもらうことは絶対無理かと。
なにもかもすべてを100%自分の思うようにやってもらわないと怒鳴り出すようなオットー父ですから、まずヘルパーさんの方が「あの家には二度と行きたくない」と拒否することになるでしょうね。
でも障害がもうひとつ。オットー父の妻へのあまりにもひどい態度を目撃したヘルパーさんには、上司に報告する義務があると思うんです。
そして報告された上司も、たとえ身体的ではなく精神的虐待とはいえ、ソーシャル・サービスに報告する義務があるのではと思います。
ソーシャル・サービスに調査に入られたら、オットー父、怒り狂うのでは・・・
この話、続きますのでオットー母の心境についてもそのとき書きます。
どうぞお楽しみ(?)に