思春期の頃に憬れた
女優・酒井和歌子
おさげ
髪を左右に分けて編んで下げる髪形を謂う
その清純なイメージ
「 おさげ 」 は、女学生の代名詞とも謂えよう
昭和32年(1957年)
中学三年生の叔母の髪形は「おさげ」であった
私の幼年期の微かな記憶に残っている
幼年期の記憶の中の、叔母や従姉妹達の 優しい姿
それが、私の女性観を、形成していったのだと思う
女は優しいもの・・と
映画 「 美しい十代 」 の女優 ・西尾三枝子
昭和30年代
日本の高度成長の始まったこの時代
国全体は、まだまだ、貧しかった
しかし
明日のために、一生懸命生きようとした時代であった
明日に希望がもてる時代だったと思う
そして、何よりも
「 優しさ 」 を、大切にした時代だったと思う
♪ おさげが風にゆれていた
わすれないさ わすれないさ いつまでも
泣かないって 約束したのに
「さよなら」 と 言ったら
何にも言わずに 横向いた
お下げが 風に ゆれていた
忘れないさ 忘れないさ 好きなのさ
よく似合うね 真赤なリボンが
「しあわせ」 と 聞いたら
はずかしそうに 爪を噛む
小川の岸で 見た夕陽
二人だけの 二人だけの 思い出さ
淋しいけど 帰ってくるまで
「待ってゝ」 と 言ったら
可愛い瞳が うるんでた
綺麗に編んだ お下げ髪
忘れないさ 忘れないさ いつまでも
「 忘れないさ 」 北原謙二
昭和36年(1961年)