昭和・私の記憶

途切れることのない吾想い 吾昭和の記憶を物語る
 

青い鳥 1 「 青 い 鳥 」

2022年09月25日 05時20分03秒 | 3 青い鳥 1967年~

♪♪
青い鳥を見つけたよ 美しい島で

幸福はこぶ 小さな鳥を
だけど君は あの空へ飛んで行くんだろう
ぼくがこんなに 愛していても
小さな幸福を ぼくの手に乗せたのに
青い鳥 青い鳥 行かないで
君がそばにいるだけで ぼくは嬉しいのさ
そのまま ぼくを見つめておくれ
・・・ザ ・ タイガース

 
告白

昭和43年 ( 1968年 ) 秋の放課後
掃除当番だった私は、大橋達と共に教室を掃除していた。

掃除がほとんど終わりかけた頃
教室の後側に5、6人の女子のグループが、
前の黒板側には、同じように男子のグループがあった。
私は、その男子のグループに居た。

「 行ってくる 」
私は独り、女子グループへ向った。
めざすは一人 女子グループの中に居る。
彼女は、クラスの男子生徒のマドンナ。
吾々は 『 青い鳥 ・ガール 』 と、呼んでいた。

「 ちょっと、話しがあるねん 」
「 何・・」

彼女は、私がこれから何をし様としているのか判っている。
前の男子達も、後ろの女子達も、皆判っている。
女子の集りから彼女一人を連れ出し、黒板前の教卓へ・・

教卓を挟んで差し向かえ、彼女は黒板を背にしている。
皆が固唾を飲んで、こちらを見つめている。
彼女は、うつむいている。

「 俺の好きナン誰か、知っているやろ 」
「 〇〇〇 ヤロ・・ 」
「 違う ・・お前やで 」

然し
私の期待していた、
「 私も・・」
は、無かったのである。

「 好きとか、嫌いとか、謂うの抜きで、話し したい 」
と、予期しなかった返事に私は対応できなかった。
だから、それ以後何を話したか てんで覚えていない。

只 茫然と、
戻って行く彼女の後姿を見送ったのである。

私は、フラレタのか・・・否か
中途半端な結末となってしまった。
白黒はっきり した方が スッキリしたのに。

然し
おんな心は、解らない
フラレタ 訳ではなかった。
それだけではない
クラスの皆に認知されたのだ。

吾々の時代、中学2年生は純粋であった。
女子と会話するだけで
あいつ、男のくせに、「 チャラチャラ 」 していると、非難される。
さもあらん。  私も、そう考えて居た。
そういう時代であったのだ。
だから
クラスの皆が認知してくれるだけで、良かった。
二人で交際するなどとは、考えもしなかったのである。

とは雖も
告白以来
彼女とは、まともに話すことができなくなってしまった。
なぜかしらん、意識してしまった。 ( 彼女にも、亦 周りにも )

「 話しをしよう 」
そう言って、一度だけ 呼びかけたことがある。
その時、私に示した 彼女の嬉しそうな笑顔、
生涯忘れない。

その時の
彼女の笑顔は

ピンキーこと
今陽子にそっくりだった

男はつらい
昭和44年 ( 1969年 )
年が代わって3学期、席替えがあった。
抽選で、男女二人一組で机を並べて座る。
これまでに、一度も、ペアにならなかった者ドウシが席を並べる、というのがルール。

抽選番号の席へ着席すると、私の相手は一度ペアになった女子であった。
彼女も同じであった。
お互いのペアが二回目どうしで、重なったのである。
ルールでは入れ替わらなければ成らない。

彼女が席を立った。
続いて私の隣の女子が席を立つ。
私は彼女と席を並べることが出来る ・・・

「 ワーッ 」
クラスの皆が歓声を上げた。

私は席を移動しようとしていた隣の女子を制してしまった。
制して、座らせたのである。

若し、彼女が、こちらに来たなら、私はもう嬉しくて、嬉しくてたまらない・・
その気持ちを隠すことが出来ないだろうと、想ったのである。
ニヤケタ私の顔を、皆に見せたくは無かった。

私は、世紀の やせ我慢をしてしまった。

・・・青い鳥 2 ・ 〇〇〇 「 おまえの所為やぞ 」 へ、続く


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