昭和・私の記憶

途切れることのない吾想い 吾昭和の記憶を物語る
 

青い鳥 2 ・ 〇〇〇 「 おまえの所為やぞ 」

2024年02月11日 06時17分01秒 | 3 青い鳥 1967年~

青 い 鳥 
の、続き

♪♪
あなたが 耳もとで  ささやいた夜明けは
ふたりが 結ばれた  美しい夜明けよ
ひとすじこぼれる  このほほの涙に
あなたも濡れていた  懐かしい夜明けよ
忘れないわ  あのひととき
私は今  あなたのもの


ピンキー と  キラーズ 唄う
「 涙の季節 」 も、流行っていた
学年末、
最後の 『 席替え 』 が行われた。

私の席は、教室中央列の前から2列目の位置。
彼女の席は、私の席の1列左横・後ろ2列目。
やっぱり、
相席、机を合せること ・・・適わなかったのである


小さな幸せ
教室正面の黒板上には、
額に入った絵画が掛けられていた。
額中絵画
「 オッ!」
席に座って見上げると、
額のガラスが鏡に成って 私の後ろの景色が見えた。
なんとそこに、彼女が写っているではないか。
私は 小さな額の中に 『 青い鳥 』 を、みつけたのである。
毎日 『 青い鳥 』 を、見ることができる。
而も
一人、ひっそりと。
黒板を見る振りをして、『 青い鳥 』 を、見ていたのである。
それはもう、幸せな時間だった。

♪  小さな幸福を ぼくの手に乗せたのに ・・・・

ところが、
幸せな時間は、長くは続かなかった。

「 花田君、黒板見る振りして、キーコ 見てやる!」
選りにも選って、
告白の時、彼女が 「 OOOやろ 」
と、言った OOOが 皆の前でそう告げたのである。

「 私、知っているよ 」 と、彼女。
( なんてこったい ・・・かっこ悪いったらありゃしない )

私から彼女の姿が見えるのである。
だから当然、彼女からも見える。
しかも、彼女は私の後ろに居て、私の動きが見えるのである。
そんなこと、考えなくっても判ること。
然し私は、そう云われるまで、その事に気がつかなかったのだ。

そして、
「 知っているよ 」
と、彼女がそう言ったこと、
私の耳に届いたのである。

それ以来、
私は、カナシバリにあったが如く、
黒板上に目を向ける事ができなくなった。
もう 『 青い鳥 』 を、
見ることが できなくなったのである。

OOO ・・・おまえの所為やぞ


昭和44年 ( 1969年 ) 3月15日 (土)
三年生の卒業式の日。
二年生の吾々は半ドン、教室で自習していた。

教室の窓から、淀川堤に大勢の卒業生の姿が見えた。
話声が聞こえそうなほどの近距離である。
ついさっき、卒業式を終えたばかりの卒業生。
クラスメイトとの名残りを惜しんでいるのだ。
一年前と同じ光景である。

その中に、クラブの先輩も居た。
「 如何して、( 判を押したように ) 卒業生はああして堤に上るのであらうや 」
・・・と、そんな想いで眺めたのである。

泪する女子生徒。
杉本さんが泣いていた。
『 青い鳥 』 も、目に泪を浮かべている。
誰の為に、泣いているのであらう ・・や


千昌夫  『 星影のワルツ 』
この頃 流行っていた
当時の吾 心境にピッタリ・・・と、唄った

別れることは つらいけど  しかたがないんだ。
君の為、別れに 星影のワルツ を歌おう ・・・♪

愈々二年生も終る。
三年生になると、クラス替がある。
あれだけ仲の良かったクラスメイト とも お別れ。
それは、
『 青い鳥 』 との、別れでもある。

昭和44年 ( 1969年 ) 3月24日、終業式
中学二年生を終了した。

・・・ 青い鳥 3 ・ 卒業文集 「 でも 楽しかったわ 〇〇さん 」 に 続く


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