花夢

うたうつぶやく

075:うがいのうた

2008年02月29日 | 題詠2007感想
12月2日

川沿いを行けばひとりとひとりなり鳥の名前を教えあっても
香山凛志

あさがおの双葉のようなはじまりに鳥たちはもう帰りたくない
橘 こよみ

きみは白いやわらかな風を遊ばせて小鳥のやうにしづかに眠る




鳥になりたいというのはありきたりだ。(私がやりました!)
その憧れに対し、鳥は飛びたくて飛んでいるのではない。という作品もあったけれど、それは人間が歩きたくて歩いているわけじゃない。と同じことで、逆に現実的ではないというか、現実はそこまで卑屈でもない。
と、まぁ今更になって冷静になってみる。

香山凛志さん。
同じ場所にいてもひとりひとりのとき、ありますね。

橘こよみさん。
この流れは絶妙ですね。
鳥たちがそのはじまりを祝福しているような、不思議な作品。
とても心地よくて好きです。

霰さん。
羽毛のようなやわらかな作品。


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