日本の賃金が低すぎる。それはいろいろな場面で指摘されている。そのような状態で物価の上昇が起きている。食料品を買いに行っても、その価格が大きく上昇していることを痛感する。贅沢はできない!
そういう状態のなか、一部の利権につながる人たちだけが高額な報酬を受けている。電通やパソナなどは政府や官僚とタッグを組んで、国家財政、地方財政を食い物にしている。
だが選挙民は怒らない。『週刊金曜日』の対談の中で、アベシンゾーを射殺した山上被告人に関して「私怨がそのまま政治的な問いになる」(平井玄)と語っているが、かくまで選挙民が政権によって馬鹿にされコケにされているのに、「私怨」は生まれないのだろうか。
「日本のラーメンはなぜ安い」を経済学者の野口悠紀雄さんが書いている。経済成長もなく、労働生産性も低く、また賃金が安すぎる日本に、外国人労働者がくるだろうか。宗教政権である自民党・公明党政権は、こういう施策を始めるようだ。
有能な外国人が“安いニッポン”で働きたいか?「特別高度人材」拡充策の笑止
静岡県西部で展開しているスーパー、総菜づくりをセンター方式で行っているが、深夜のその作業はヴェトナム人女性が中心となって働いている。しかし、彼女たちのなかから日本を去っていくという人たちが出てきているという。
そういう状態の下、「有能な外国人」が日本に来るのだろうか。日本の政治家や官僚は、現実をみることができない。政治家は世界でもトップクラスの報酬を得ているし、高級官僚の給与も高い。そんな者たちは、市井で暮らす庶民の生活なんか顧慮せず、みずからの私腹を肥やすことばかり考えている。
私怨がいっぱい登場しなければならないのに。
『週刊金曜日』の平井玄と杉田俊介の対談で、杉田は「国家や資本の「頂点」と社会的な「最下層」の無意識がいまや似たような構造になっているのではないか」と語っているが、考えなければならない視点である。