hakuunの未来ノート

将来のため、人生やビジネスに関して、考えたこと、感じたことを綴ります。

「USB」は劣化する

2012-05-12 | リスク管理
とうとうやってしまった。

日常、USBをよく使う。
会社でデータをつくり、途中で終わらなかった場合など、USBに保管して家で続きを行う。
また、PPTのデータなどはUSBに保管して、自社の会議室や学校などでプレゼンを行う場合もある。
そのため、ウイルスなどは人一倍気をつけて、常にチェックしている。
また、バックアップとして、添付ファイルとして自分宛てにメールを送ることも多い。
先日、ある講師の先生に教えていただいたことだが、地方でプレゼンをする場合、USBを自宅に忘れたり、途中で紛失することをあり得るので、複数のUSBに同じデータを入れて保管して持ち歩くという。

USBはあくまでも一時保管であり、運搬用である。
しかし、最近、緊張感が薄れたのか、リスク管理が甘くなったというか、データの保管に甘さがあった。

私が使用しているUSBは、某メーカーの1GBである。
最近の家電量販店にいけば、4GB、8G、16GB、32GB、64GBと大容量のUSBが売られている。写真など一時保管にはよいかもしれない。

実際どのように使っているのであろうか。
多くの人は、通常使うデータも保管しているのではないか。

私の恩師である経営コンサルタントの方は、8GBのUSBに過去のコンサルタントのデータを入れて持ち歩いていた。
確かに、東京を含め様々な地域にお客様がいるから、USBにデータを入れて、その場所ごとで使用するには便利である。

多くの人が、USBを「一時保管」ではなく、「保管用」として使用していないだろうか。
最近の私は、まさにこれに該当していた。

金曜日の午後である。
「過去のデータ」を調べるために、USBにあるファイルを開こうとした。
が、「ファイルが壊れている可能性があります。・・・・・してください」とエラーメッセージが出て、開くことができなかった。
「あれ?」と思い、別のファイルを開こうとしたが、同様にエラーメッセージがでて、開くことができなかった。

「ショック!」
の一言である。

ウイルスには感染していない。

原因は、なにかというと、色々調べた結果、「USBの劣化」であった。
買って約1年であるが、まさか、USBが劣化するとは、想定外であった。

全USBが劣化してデータの全部がダメになったわけではない。
約450MBのデータのうち、生きていたのは130MBだけ。
他のファイルは文字化けしているのもあれば、開封もできない状態である。
生存率は3割弱である。
ショックであった。

では、バックアップはどうか。
残念ながら、会社のパソコンにはバックアップデータはなかった。
ここでもショック。
では、自分宛てのメールではどうか。
ここでは、ある程度残ってはいるが、抜けているベータもかなり多い。
毎日、バックアップとして自分宛てにメールしていたはずだが、抜けの多さに、またまたショックであった。

たよりは自宅のパソコン。
自宅に帰り、食事もせずに、早速パソコンのふたを開け、電源を入れてデータのチェックをした。
あった!USBのバックアップはあった。

しかし、データのタイトルは、「120320USBバックアップ」である。

つまり、50日前のバックアップである。
ということは、3月21日から5月10日までの50日間のデータは無いことになる。
でも、3月20日までのデータはあるので一安心。

ここからが、ひと仕事である。
壊れたUSBに残っていたデータと、自分宛てにメールした添付ファイルのデータを比較し、必要なデータの検索し整理を行った。
ここでもかなりの時間を要した。

一つ救われたことがある。
私の習慣として、あるデータをつくる場合、上書きをしない。
つくるたびに、日付をつけて、バージョンアップをしていく。
完成時にはVer10とかVer15などのファイルが多い。
そのため、データの数が多くなり、整理に戸惑っているのが現状である。
しかし、今回、データの整理がヘタなことに、救われている。
完成時がVer 10であれば、そのフォルダの中に残されているデータは、Ver 01、Ver 02からVer10まですべてのデータが残こしている。
このような残し方をしていたため、完成形がVer 10のデータの場合、完成形が壊されていても、Ver07とかVer 08が残っているケースも多く、ある意味救われたこともあった。

すべてのデータは、完全にはチェックできない。

当面必要と思われるデータは、9割方復活した。
だが、残り1割は作り直さなければならない。
もし、バックアップや添付メールがなければ、7割のデータが失われている。
そのことを考えれば、この点においては、「よし」としなければならないだろう。

それにしても、うかつであった。
USBが劣化するとは、夢にも思わなかった。

家電量販店に行ってUSBを買おうと思ったが、買うことをやめた。
最終的には、USBを買うことにはなるが、どのような使い方をするのか、もう少し考えてからでも遅くはない。
リスク管理を考えれば、仮に買っても、1GBが限度である。
しかし、家電量販店には、4GB以上のUSBばかりである。
どうしたものか。

本当に考えるべきことは何だろうか。
それは、基本に戻ることである。
USBはデータの「一時保管」であった「保管用」ではない。

基本ルールとは、なにか?
多くの基本ルールは、先人たちが失敗した事例の反省に基づいて生まれたものと思う。

基本をいかに確実に守るか。
さらに、失敗事例から、何を学び、どのように次に生かすか。
これが大切である。

毎日のバックアップの仕方として、考えたこと。
「通常のフォルダ」と「日付用フォルダ」の2つのフォルダをつくる。
作業終了時には同じデータをいれる。
「日付用フォルダ」にデータは、夕方、添付メールで自分に送る。
今まで個々にデータを送っていたが、一括で圧縮して送ることで、抜け防止に役立つ。
毎週金曜日には、バックアップデータをハードディスクに保存する。

ちなみに、どんなルールをつくっても、確実に実行することが重要である、ことは言うまでもない。


「バックアップ」と「ルールの本当の意味」

2012-04-23 | リスク管理
どんな本や雑誌にもバックアップの重要性が書かれている。
また、ほとんどの会社でもデータのバックアップのために必要な経費を投入している。
お金をかけてでもデータのバックアップは重要だからだ。
データを紛失したり、なくしたりしたらどれだけ困るか?
特に、元のデータを復元するには相当の時間と労力が必要となる。
それほど、データは重要である。

会社の場合、データのバックアップは自動バックアップを採用しているケースが多いと思う。
また担当者を決め、日々別なサーバにバックアップを取っている。

しかし、個人の場合はどうであろうか?
私の場合はどうか、書きたい。
パソコンは会社と自宅で、2台である。自宅で仕事をする場合もあれば、会社で時間がある場合は、ブログの素案を考えるときもある。
それぞれのパソコンに保管することも可能であるが、バージョンアップの管理方法が曖昧なため、そのデータは一つのUSBで管理している。バージョンアップの際のファイル名の付け方のルールが定かでないのが原因と考える。そのため、USBにとったデータを、いつもカバンに入れて持ち歩いているのが現状である。

しかし、とうとうやってしまった。
USBを自宅に忘れてしまったのである。
情けない。自分ながら本当に情けない。
土曜日、日曜日と自宅でやった仕事のデータを見ることができない。
困ったことである。

「バックアップが必要である」と頭ではわかっていても実行しなければ、なんの役に立たない。
ルールとはそういうものである。

話が変わる。

それぞれの会社には「マニュアル」とか「○○規定」とかある。我が社にもたくさんのルールがある。十数年前にISOが導入した際、社内ルールの現状を調査した。「あるはあるは」驚くほどルールがある。規定に載っていない通達など、それぞれの部門で管理されており、共通認識となっていなかった。なぜ、ルールが必要なのか、認識されていない。

ISOの導入に伴い、その取り決めの一つとして「文書化」が強制的に行われた。ルールそのものの本当の意味を理解せずに、機械的に整理し、強制されたためか(?)、多くの社員にとっては、無用なもの(?)になっている。その結果、ISO嫌いを増やしている。

ISO本来の意味は、『責任と権限を明確にして、PDCAを回すこと』これだけであるのだが・・・

しかしながら、当時、ハンコの押し方が悪いと指摘した外部審査員や、ISO担当者がマニアックになり重箱の底を突ついたから、ISO嫌いが急速的に増えたことは事実である。


また、話がそれたので、『ルールの意味』に戻りたい。

ファーストフードに行く、その業務は均一化され、動きも機敏である。パートや高校生・大学生のアルバイトでも同じ業務ができる。しかも効率的にできている。おそらく、ファーストフードの窓口や厨房業務すべてマニュアル化されていると思う。だから、どの店舗に行っても同じ味で同じサービスを受けることができる。

しかし、あまりマニュアル化をされると応用がきかない。

一例をあげる。

先日、雨の夕方、ファーストフードに入り、コーヒーを注文した。
店内には多くのお客が濡れた傘を持ち、一息ついている。
コーヒーを注文した際、「持ち帰りで」とお願いした。
私の手には、カバンを持ち、濡れた傘を持っている。
その時、店員が発した言葉は、「袋に入れますか?」

「?」

私は耳を疑った。
外は雨が降っており、店内には濡れた傘をもったお客がたくさんいる。
コーヒーを注文した顧客は、カバンを持ち濡れた傘を持っている。
それなのに、「袋に入れますか」という言葉には絶句した。

素直に「お願いします」と言えばよかったのだが、
あまりにも驚いたので、

「どう思われます?」

と、逆に質問をしてみた。
このように、逆に質問する人はいないのであろう。
また、そのような対応の仕方は、想定外なのかもしれない。
そのアルバイトの店員は、困った顔をして、後ろにいる上司と思われる社員に相談していた。
その行為も驚きであるが、あまりにもマニュアル化すると応用がきかない例である。

もう一つ、ルール化の例をあげる。

多くの会社では、「『数量と仕様』のチェック」があると思う。
工場や現場に商品が納入されたら、
「商品の『数量と仕様』を確認しなさい。確認が取れたらサインをしなさい」
とルール化されているはずである。

なぜ、このようなルールが決められているのか?
多くの会社では、「そのルール化した背景がどこにも記載されていない」と思う。

当社でもあったことだが、納入された商品の数量や仕様をチェックせずにサインした事例が多いためである。
納入業者は、出荷の際、数量を確認するが、人間のやることであるから、間違いがある。多い分には問題がないかもしれないが(?)、数量や仕様が違って納入されたらどうなるのか?
工場や現場でその商品を待っている作業員はどうなるのか?
当然仕事にはならない。納期が決まっているのだから、残業しなければならないし、もしかしたら納期遅れになる。

「バカヤロー! どうするんだ!!」と怒り狂って当然である。

もし、納期遅れで、顧客との取引が中止されたらどうするのか?
企業としては、利益損失につながる。そのことが業界に広がれば信用を失うことになる。
企業にとって死活問題である。

その昔、私も経験がある。
夜勤工事で資材が搬入された際、忙しかったのでガードマンにサインをお願いした。
今までも問題がなかったが、運悪く(?)その日納入された製品のスペックが違っていた。
当然、現場では働いている作業員には怒られた。夜勤の昼メシ(夜中12時に食べる食事)を抜いて対応してくれたことには、本当に感謝している。翌日、上司にもボロクソに言われたことを覚えている。
何年前のことだが、一生忘れることができない苦い思い出である。


どこの会社でも(?)このようなケースが多々あったはずと思う。今偉くなっている部長や社長も昔痛い目にあっているに違いないと思う。酒の席で話題にすると、「ぽろっと」話すかもしれない。

だから、どんなに忙しくても、「『数量と仕様』のチェックは重要である」とルール化されている。
これが、ルールの重要な意味だと考えている。


話を「データのバックアップ」に戻そう。

データをUSBに保管して移動するのも良いが、先日ブログ記載したようにUSB2本に保管することである。これもまだ出来ていない。早急の買うことにする。

さらに、毎回作成したデータのバックアップは、どうするかである。
以前取り決めたルールとして、自分宛にメールすることである。
Gメールなら、会社でも自宅でもパソコンがあるとことであれば、どこでも受信できる。
これは、費用もかからないし、時系列に整理しやすい。
以前は行なっていたが、最近ずぼらになりサボっていた。

今回、痛い目を見たので、しっかりと「ルール化」し、絶対に守るぞ!

良かった点は、ただ一つ。
ブログの話題が提供できたことである。

なんとも皮肉な話である。



「プレゼンテーション」と「リスク管理」

2012-04-20 | リスク管理
一昨日の18日、パソコンが突然動かなくなってしまった。

プレゼンテーションの打ち合わせで、プロジェクターにつないだところ、
突然パソコンの電源が落ち、その後ウントモスントモ言わず、使用不可能になってしまった。
色々やってみたが、パソコンは全く動く気配はなかった。
打ち合わせの相手には、申し訳なかったが、中止せざるを得なかった。

その夜家に帰り、再度電源を入れてみると、画面は真っ黒だが、かすかな音がしていた。
「もしかしたら」とパソコンの回復力を信じて、そのまま床に入って寝た。

19日朝起きて再度、電源を入れ直すと、運良く画面が通常通り立ち上がり、使用可能となった。
「今日こそは昨日の分も書くぞ!」と思う一方で、胃の痛みが増してきた。

特に、夜中には刺すような痛みがあり、医者に行くことにした。・・・・・・・・


ところで、今日のテーマは、「リスク管理」

突然、予期しないことが多々起こる。
今回のように、「突然パソコンが動かない」とか「胃が痛く病院へ」などの場合どうすれば良いのだろうか?

「突然パソコンが動かない」場合を考えてみよう。

プレゼンテーションの場合、パソコンが無いと致命傷である。他の人が持っていれば、その方から借りることができるかもしれない。その場合、データをUSBで持参する必要がある。

そういえば、先日教えていただいたプレゼンの先生は、「USBを2本持ち、同じデータを入れておく」、とのことだった。
USBは小さくなくしやすい。もしプレゼン会場で見つかならなければ、致命傷となる。予備のデータを常に持つことがリスク管理と言われていた。その通りである。

さらに、今回のようにパソコンがダメな場合、どうするか?
頭を下げて、プレゼンテーションを中止するのか?
集まっていただいたお客様にはなんとお詫びするのか?
もし、お金をもらって行う仕事であれば、このような態度を取れば、信用を無くし、もう2度と仕事がこない。

15年ほど前に、ある経営者から聞いた言葉である。
「信用を築くのに50年かかった。信用を無くすのは1日である。」
すごい名言である。まさにその通りである。
それほど信用は大切なものである。

話を戻すが、パソコンが動かない場合、どう対応すればよいのか?

一つの対策として、資料の原稿を1部紙で持参することだと思う。
今回のプレゼン対象は15名程であるので、印刷は可能である。
資料を配布して、それに基づいて、プレゼンテーションはできる。


では、お客様の数が多く、印刷ができない場合はどうするか?

最悪のケースである。
その場合は、発表者が丁寧に解りやすい言葉で、内容を説明するだけのことである。
パワーポイント(PPT)があれば、視覚に訴えて、画面を見ながら説明ができる。
しかし、PPTがなければ、自分の言葉で、相手の心に届くように話す必要がある。

では、普段の準備で、どこまでやっているだろうか?
PPTを作って終わり、だとつらい。
PPTを作り、何度も何度も、声に出して練習する必要がある。

多くのプレゼンテーションに関する本には、「30回は練習しろ!」と書いてある。
確かに、何度も練習することで、言葉がなじみ、イメージがわいてくる。

そしてある時、『自分の言葉』として話すことができるようになる。
『自分の言葉』で話せるようになって、顧客や相手の顔を見て、相手の状況を観察できる。
観察できれば、話し方を変えることができ、相手の心に届けることが可能になる。

つまり、プレゼンテーションの「リスク管理」は、
「資料がなくとも、『自分の言葉』として話せるように、何度も何度も声に出して練習する」ということとなる。

本番まであと3日間である。
90分×30回=2700分=45時間
1日15時間練習すれば間に合うということである。

現実は厳しいが、一歩でも近づくように努力したい。
この努力が、必ず将来活きると信じている。