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「緊張の中の緩和」夏祭りの季節がやってくる・・・  産経抄 八葉蓮華

2008-07-27 | 産経抄(コラム)
「緊張の中の緩和」夏祭りの季節がやってくる・・・  産経抄 八葉蓮華
何年か前の冬、桂米朝さんの東北公演を取材したことがある。山形では大雪の中での落語会となった。そこへ米朝さんの弟子の故桂枝雀さんが話しかけてきた。「外がこないな非常時やいうとき、落語でも聞きましょう、なんてよろしいですなあ。緊張の中の緩和で…」 ▼その東北地方に今年も、夏祭りの季節がやってくる。秋田の竿燈(かんとう)、青森のねぶた、仙台の七夕、どうしてどれもあんなに色彩豊かなのだろうと考えるとき、枝雀さんのあのニコニコ顔が目に浮かぶ。持論だった「緊張と緩和」論を思い出すのだ。 ▼東北は山岳や森林が多いうえ、雪に閉ざされる期間も長い。恐らく関東や東海などの平野部に比べ、より強い緊張感で暮らしていかなければならない。だからこそ祭りになると、大きな緩和や解放感を求めてきたのだろう。それがあの明るさの源であるような気がする。 ▼しかし今年の祭りは新たな緊張感の中で迎える。言うまでもなく、立て続けに襲った地震の余波である。祭りを行うことには支障はなさそうだ。それでも、地震でケガをしたり復旧作業や後かたづけに忙しかったりで、まだその気分になれない人もいるだろう。 ▼それより地元の人たちが気にしているのは、東京などからの見物客のことだ。東北-地震のイメージが強くなり宿泊のキャンセルなども出ているらしい。足が遠のくことになっては、祭り気分が冷めるだけではなく、地震の被害にも追い打ちをかけてしまう。 ▼むろん、イザというときへの備えは忘れてはならない。だがそれはこの地震列島全部にいえることで、東北だけ特別ではない。それより、祭りを大いに盛りあげて被災地の人たちを励ましたい。枝雀さんではないが「緊張の中の緩和」である。

産経抄 産経新聞 7/27

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