衣裏珠の八葉蓮華 ≪創価学会 仏壇≫

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権力闘争「義憤」内実はもっとドロドロしている・・・ 産経抄 八葉蓮華

2010-10-22 | 産経抄(コラム)
 森鴎外の『半日』という短編は、険悪な関係にある妻と母親の間に立って、困り果てている男の話だ。妻は時に、黙って耐えている男にも食ってかかり、髪を切るだの、のどを突くだのと大騒ぎだ。夫に鬱憤(うっぷん)を晴らして、精神の均衡を保っている。  

 中国の内陸部の都市で次々に飛び火している、「半日」ならぬ「反日」デモは、どんな鬱憤を晴らそうというのか。沖縄・尖閣諸島周辺で起きた中国漁船衝突事件をめぐって、「日本側の一連の誤った言行」に対する「義憤」である。  

 中国外務省はデモに、こんな理解を示しているが、内実はもっとドロドロしている。デモの起こった内陸部は、沿海部に比べて経済発展が遅れている。より深刻な就職難に直面している若者たちのいらだちが、背景にあるという。  

 社会にもの申すなら、言論の自由を求めるなり、ノーベル平和賞受賞が決まった劉暁波さんの釈放を求めるなり、エネルギーを注ぐ方向が違うように思う。もっとも彼らは聞く耳を持つまい。デモのスローガンに「反日」を掲げている限り、当局も大目に見てくれるからだ。  

 それどころか、政治改革に消極的なグループが、政権に圧力をかけるために、デモを仕掛けた、との見方まである。反日デモが権力闘争の道具になっているわけだ。いずれにしても、襲撃を受けた日系の店舗や日本車の所有者にしてみれば、たまったものではない。  

 『半日』の夫婦の場合は、諍(いさか)いの最中に「体と体とが相触れて、妙な媾和(こうわ)になることもある」。謹厳なイメージの鴎外にしては、「媾和」の2文字がなまめかしい。もちろん、何かというと「反日」のカードを切る癖を直さないかぎり、中国との講和はあり得ない。

産経抄 産経新聞 10/19

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ノーベル平和賞には、政治的なメッセージが込められている・・・ 産経抄 八葉蓮華

2010-10-03 | 産経抄(コラム)

 今年もノーベル賞の季節がやってきた。そのなかでも、平和賞は特異な位置を占めている。物理学や文学など5賞が、スウェーデンの機関が選考するのに対して、平和賞だけが、ノルウェーのノーベル賞委員会で選ばれる。  

 何よりの違いは、他の賞が、科学や文学の分野での優れた業績に与えられるのに対して、平和賞には、政治的なメッセージが込められている点だ。昨年のオバマ米大統領の受賞にも当然、「核廃絶」の路線を後押しする狙いがあった。その意味で、ノーベル賞委員会の事務長の暴露発言は興味深い。  

 今年6月に中国から、民主活動家の劉暁波氏(54)に賞を与えるなと圧力を受けたというのだ。最近、チェコの初代大統領のハベル氏や中国の知識人グループが新聞やネット上で、劉氏への授賞を呼びかけていたと知ればなおさらだ。  

 中国の露骨な干渉は今も続き、委員会がそれに対して警告を発したのではないか。これまで何度も投獄されてきた劉氏は今年2月、国家政権転覆扇動罪で懲役11年が確定した。罪に問われたのは劉氏が起草して、2008年12月にネット上で発表した「08憲章」だった。  

 人権の保障や司法の独立など、書かれているのは、民主国家ならば当たり前のことばかりだ。中国の言論弾圧のすさまじさがよくわかる。劉氏はまた、1989年6月4日の天安門事件で、学生たちを説得して、流血を食い止めようとした人物でもある。  

 委員会は同じ年の平和賞を、チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世に贈った。天安門事件に対する委員会のメッセージは明らかだった。劉氏が今年受賞すれば、天安門事件にも再び光が当たるだろう。中国政府のあせりもわかる。

産経抄 産経新聞 9/30

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