アラブのうわさ

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クウェートで行われた選挙

2006年07月02日 00時00分32秒 | Weblog
 先日クウェートでは女性に参政権が認められて初めての選挙が行われましたが、女性候補は皆落選し今回の選挙では女性議員の誕生はなりませんでした。
 結果は結果ですので、現在のクウェートの人々は女性の議員を必要としていない、あるいは議員としてふさわしいと思われる女性候補者がいなかったということになるのでしょう。そもそも、こういった『民主化』というのは某大国の圧力で行われているような気がしなくもありません・・・
 ですが女性に社会的活動を行う権利が付与されるのは大切なことだと思います。預言者ムハンマドやその後継者ハリーファ(カリフ)の時代には公に女性も意見を述べていたので、女性の政治的な活動はイスラームにおいてそう問題はないはずですし。現にパキスタンやバングラデシュでは女性が首相を務めたことがある上、インドネシアでもメガワティ元大統領は女性でしたよね。
 とはいえ女性の政治活動など地域の文化・風習によっては元来の考え方に反することもあるでしょうから、当人達が望まないのならそれまでのこと。別に無理繰り女性議員を誕生させるように働きかけなくても、そっとしておけば必要だと思われた時に自然と女性の政治参加が叶うんじゃないでしょうか。


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1 コメント

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クウェートの選挙 (くま@みーな)
2006-07-06 01:25:50
この国が女性に参政権を与えた理由は面白い。女性のためでも、米国のためでもなく、サバーハ首長家のためです。



クウェート議会は何故か、アンチ・サバーハの部族の代表が幅を利かせています。首長家は、政府はかなり牛耳っていますが、議会では弱いわけです。



で、この保守的な部族代表議員を減らすために開明的な女性を送り込むというのが、首長家の作戦だ、と以前聞きました。「米国の圧力」ってのも、女性参政権実現のためのダシに使われた感がなきにしもあらず。



でも、結局女性は勝てませんね。他の湾岸アラブでもそうですが、やはり、夫の意見に従って投票する女性の方が多いみたい。ポスターに「イスラムの敵」とか落書きされる女性候補もいたりして、かわいそうだなあ、と思います。
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