静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

9月の学園見学会のお知らせ

2017年08月24日 09時12分19秒 | 学園行事

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

9月の見学会の日程が決まったので、ホームページより先にお知らせします。
 平成29年9月16日(土) 10:00~12:00
 平成29年9月16日(土) 13:00~15:00
 平成29年9月17日(日) 10:00~12:00
 平成29年9月17日(日) 13:00~15:00
 平成29年9月30日(土) 13:00~15:00
30日は午後だけです。ご注意ください。
この日の午前中はNPO法人の主催するイベントのお手伝いを頼まれています。

オープンキャンパスのようなイベントは、多くのご参加があります。
その分、職員も全員対応で模擬授業などもやらせていただきます。
しかし、良い点もあれば、悪い点もあります。
お一人、お一人に合うご説明はなかなかできません。
参加者も、多くの方の前では質問しにくい場合もあります。
9月の見学会の場合、だいだいが各回に1家族のご参加です。
中学生か高校生か。保護者の方は誰か。何を詳しく聞きたいか?
毎回、説明を変えています。
園内見学もじっくり見ることができるし、県外生が寮に残っていて話しをすることもできるときもあります。
見学会は見学会で、こんな良い点もあるんですよ。
もし、特別なご相談がある...
と言う場合は、時間延長などのご希望にも対応します。

まだ、学園に来られていない方は、ぜひ見学においでください。
お待ちしています。

もちろん、平日に学園においでになって生徒の様子を見るのもOKです。
お勧めですよ。

お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

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平成29年度オープンキャンパス開催3

2017年08月23日 13時13分25秒 | 学園紹介

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

オープンキャンパスのアンケートで、このブログを見てくださっている方がいらっしゃいました。
残念ながら、それは少数。でもうれしいです。
皆さんに見てもらえるようにしないと!


今年のオープンキャンパスは午前、午後の開催(かいさい)と言うことで昼食の時間がありました。
その時間、私は寮の食堂で来園者と個別にお話ししていました。
私に相談のご希望があった方です。
皆さんにも参考になると思うので、紹介しますね。

一人はすでに今年、高校を卒業している人。
漁師希望で、漁協に行ったら養殖場(ようしょくじょう)を紹介(しょうかい)されたそうです。
約1ヶ月働いて、自分がやりたかったモノではないと思ったそうです。
漁師と言っても、たくさんの漁業があるので、仕事もさまざまです。
私は思ったことを答えました。
「君のやりたいこと、君の適性(てきせい)はわからない。
 学園生には、全員に真っ白な気持ちで漁業全体を見るように言っている。
 学園ではいろいろな漁業の特徴と、自分の適性を知って、好きな漁業を選ぶことができる。
 この先、長く漁師をやりたいなら考える時間はムダにならない」
さあ、彼はどう思ったでしょうか?

もう一人は、自分の学力が心配(しんぱい)ということでした。
学園の授業(じゅぎょう)は理解(りかい)が遅い人をおいていくことはしません。
本人がついてくる気持ちがあって、先生に勇気を持って質問すれば大丈夫。
分からないことをバカにすることもありません。
ただし、分からないからと言って授業中寝ているだけなら、それを助ける魔法(まほう)はありません。
しっかりした気持ちがあれば、今の学力が低くても海技士試験も合格できます。

写真はオープンキャンパスの様子。何人もの先生が教えます。



オープンキャンパスだからと言って、特別なのではありません。
通常の実習などでも、何人もの職員で指導します。
ですから、本人のついてくる気持ちしだいなんです。



もう一点、「必ず、静岡県内の漁業に就(つ)かなければいけないか」と言うこと。
生徒の就職先(しゅうしょくさき)は、本人の希望を最優先(さいゆうせん)します。
ただし、例えば「カツオ一本釣り」と言っても、多くの船があって、仕事の環境(かんきょう)は違います。
なるべく、生徒一人一人の能力や性格などが合う船を職員が考えます。
職業選択(しょくぎょうせんたく)は自由なので、本来は縛(しば)ることができません。
でも、我々も県外の漁業は良く分からないのです。生徒にあった仕事を斡旋(あっせん)できません。
ですから
「大学に進学すると卒業まで4年かかる。
 静岡大学に来るとして、4年後に地元に帰るか、静岡で就職するかを考えるよね。
 学園で1年。そのあと3年間、静岡で漁船に乗れば海技士免許が取れる。
 海技士になれば、どこでも仕事がある。
 地元に帰ることもできる。しかも、その時は自分に合う漁業が分かっているはず。
 学園卒業後に地元の仕事を自分で探すより、メリットが大きいと思うよ」
と話しました。みなさん、どう思いますか?


そして、これは保護者の方から受けたご質問。
「合格ラインはあるのか」
「内申書(ないしんしょ)は重視するのか」
お答えがむずかしいご質問ですが、保護者の方は心配ですよね。

学科テストで○○点以下は不合格!と言うことはやっていません。
今年は定員割(ていいんわ)れだったし...
そして、我々は欲しい生徒は、中学、高校で成績優秀(せいせきゆうしゅう)な人よりも、学園に来てからがんばれる人です。
高校の成績が優秀でも、学園での勉強に身が入らず、退学する人もいるからです。
でも、勉強はして欲しいと思います。
中学の基礎的なことを復習するのは、学園に進学しないとしても必ず役に立ちます。
そして、海技士試験でも漢字が読める、計算ができることは有利です。

内申点については、学園の特殊性(とくしゅせい)があります。
それは、中学卒業者だけでなく、高校卒業生、社会人も入学対象(にゅうがくたいしょう)です。
しかも、約半数は県外生で、内申書を作る学校の方針も違います。。
なかでも、社会人の場合は卒業してから数年たつと出身校が内申書を作ってくれません。
そんなさまざまな受験生を公平に評価しなくては行けません。
内申書にどう書いてあっても、面接で質問をしていくと、どんな人なのかがだんだん分かります。
そして、学園でがんばれる人であるかを判断するわけです。

しかし、入学者は毎年変動があります。
3年前のNewsZERO(にゅーすぜろ)のような全国放送のテレビで紹介されると、少し入学者が増加します。
でも去年、今年はテレビで紹介されていません。
予算がなくて、ハデな宣伝(せんでん)もできません。コツコツ、やっています。
学園側は、定員以上の入学希望者が来ることを願うばかりの状況で、
一生懸命(いっしょうけんめい)、オープンキャンパスをしているのです。


「寮生活が心配...」とのご意見もありました。
寮は家庭と違って、規則(きそく)正しい生活です。
集団生活では、回りへの配慮もしなくてはなりません。
でも、それは誰しもいつかは身につけなくてはいけないこと。
いきなり社会に入って、大人ばかりの中でやることを考えてみてください。
寮生活は同年代の仲間が多数。ここで、みんな成長します。
保護者の方も、勇気を持って「かわいい子には旅をさせろ」です
1年後には立派に成長した姿を見ることができると思いますよ。

今年は、朝に5分の黙想をします。
学園に修学した初心を思い出し、自分がやるべきことを考えます。
学園では、誰かとの競争ではありません。
自分がやるべきことができるか。出来る人は優等生だし、良い漁師になれるのです。


学園では9月以降も見学会を開催します。
夏休み中に来る機会がなかった方も、まだまだ大丈夫!
日程はこのブログやホームページでご案内します。
もちろん、平日に学園においでになって生徒の様子を見るのもOKです。

お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

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平成29年度オープンキャンパス開催2

2017年08月22日 12時00分00秒 | 学園紹介

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

オープンキャンパスの様子を昨日からご紹介しています。
午前の説明や施設見学(しせつけんがく)を終え、午後はいよいよ模擬授業(もぎじゅぎょう)の体験(たいけん)です。
昨年はロープワークだけだったので、ボリュームアップ!です。

まずは航海の授業。
ここでは海図を使い、2つの灯台から自分の場所を決める方法を体験です。
これは、沿岸漁業の漁師が実際に使うやり方で「山だて」と呼びます。
海図にある方位の図(コンパス図)と2つの三角定規(さんかくじょうぎ)を使って、2本の線を引いて交(まじ)わるところが自分の位置(いち)。
ちょっと、手こずっている人もいました。
学園では全員に分かるように教えるので心配ないですよ。

そして機関の授業。
機関実習棟で、工具の説明や主機関(エンジン)が働く様子を見ていただきました。
ネジ(ボルト)を回すのにも多くの工具があります。
モンキーレンチはどんなサイズのネジにも使えるけど、使い方を誤るとネジを壊すことなどをお話ししました。
みんな、分かってくれたかな?

最後は航海実習棟でのロープワーク。
かんたんなものを8種類やってもらいました。
こればっかりは、すんなりできる人もいれば、苦戦(くせん)する人もいます。
学園の実習は「飽(あ)きるな、諦(あきら)めるな」です。
すぐできた人は飽きずに何度もやって熟練(じゅくれん)すること。
できない人は、必ず出来るようになるので諦めないこと。
諦めなければ、最後にはできるようになります。
他の人との競争(きょうそう)ではありません。自分との勝負(しょうぶ)です。

最後にアンケートにご記入いただき、終了。
北は北海道、南は大阪までのご参加がありました。

みんな学園の生徒になってくれるのを期待します!

学園では9月以降も見学会を開催します。
夏休み中に来る機会がなかった方も、まだまだ大丈夫!
日程はこのブログやホームページでご案内します。
もちろん、平日に学園においでになって生徒の様子を見るのもOKです。

お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

 【山だて】
古くから行われている「漁師の知恵(ちえ)」です。
人によってはGPSよりも正確(せいかく)に魚のいるポイントに船を付けることができます。
しかも、海図もコンパスも使いません。
ここが参考になりますよ。図で説明されています。
http://gomoku.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/gpstest-455b.html
漁業を行う、魚の捕れる場所を「漁場(ぎょじょう)」と呼びます。
海図には漁場も記されています。
そして、漁場には近くの山の名前がついている場合は多くあります。
これこそ、漁師が山だてを行っていた名残なのです。

山だて以外にも、空の色などから天候(てんこう)を読む漁師の知恵もあります。
これも、ごく狭い範囲(はんい)なら天気予報(てんきよほう)より当たることも珍しくありません。
ただし、山だては陸地が見える場所だけ。
陸が見えない場所では、別の方法が必要(ひつよう)になってきます。

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平成29年度オープンキャンパス開催1

2017年08月21日 14時06分14秒 | 学園紹介

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

中高生の皆さんは夏休みの真っ最中(まっさいちゅう)ですね。
一方、私、先週は来年の生徒募集行事(せいとぼしゅうぎょうじ)の真っ最中でした。
月曜から木曜は見学会。午前、午後、一組づつの来園をいただきました。
...うまく分散するもんですね。
おかげで、じっくり、ていねいにご説明させていただきました。
簡単なロープワークの体験もやってもらいました。

そして、土曜、日曜は職員も休日出勤(きゅうじつしゅっきん)してもらいオープンキャンパスでした。
漁師になりたい人たちが学園に来てくれました。
中にはご家族?9人で参加の方もいらして、職員もビックリ。

まずは3年前に放送されたNewsZERO(にゅーすぜろ)の学園特集(がくえんとくしゅう)を見ていただきました。
生徒が学園で、どのようにやっているか参考にしてもらいます。

つづいて、私がスライドで学園の説明です。
今年は、漁業の種類についてもかんたんにお話ししました。
漁師もいろいろあって、学園では自分の好きな漁師を選べるということです。
学園生活と、海技士資格(かいぎししかく)を勉強する重要性(じゅうようせい)もお話ししました。

そして、学園内の施設見学(しせつけんがく))。
今年は3班に分かれて、それぞれ学園職員が説明を行いました。
案内するのには、これが限界人数(げんかいにんずう)ですね。
本当は一組、一組ご案内したいです。
皆さんが不安を持つ寮生活については、とくに念入りにご説明しました。
機関実習棟では、こんな小さい学校に大きな主機関(しゅきかん=エンジンのこと)があるのに、皆さん驚(おどろ)かれていました。

今年は昼食を挟んで、模擬授業(もぎじゅぎょう)もやりました。
続きは明日。

学園では9月以降も見学会を開催します。
日程はこのブログやホームページでご案内します。
もちろん、平日に学園においでになって生徒の様子を見るのもOKです。

お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
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海で働くこと...5

2017年08月18日 08時57分23秒 | 所感

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

今週は海で働くことについて、私の考えを書きたいと思います。
学園の進学を考えている人に参考になればうれしいです。

学園見学の方には、「漁師と言っても、いろいろですよ」とお話ししています。
特に沿岸漁業と遠洋漁業では、かなり違うモノがあります。

例えば悪天候。
漁師は「凪(なぎ)が悪い」と言います。
沿岸の小さい漁船では、白波がたつような日は出漁(出漁)できません。
休みです。
なんだかんだで、漁ができるのは年間100日がせいぜいです。
(定置網などの例外はあります)
遠洋の大きな船では全然違います。
マグロはえ縄(なわ)漁船は10m以上の波が荒れ狂う中で操業(そうぎょう)します。
毎週決まった休日があるわけでもなく、漁が続きます。

そして収入。
沿岸漁業は、ほとんどが個人経営。
収入を増やすには、魚を多く捕るか、魚を高く売るか、どちらかしかありません。
これは遠洋の大きな船でも、基本は同じです。
ただし、ヒラの甲板員から甲板長、あるいは船長、機関長などに昇進すれば分け前が増えます。
同じ量の魚を捕り、売れる値段が同じでも、収入アップができます。

乱暴に言えば、小さな船の漁業と、大きな船の漁業は
「自由」を優先(ゆうせん)するか、「効率(こうりつ)」を優先するかになります。
沿岸漁業では自由な時間が多いですが、多くの収入を得るのはむずかしくなります。
学園では、あなたに合う漁業を選ぶことができますよ。

明日からはオープンキャンパスです。
そのなかで、いろいろな漁業のことも知ってもらう予定です。

参加者の何人かが、来年の生徒になってくれるはず。
漁業と漁師の仕事をご説明して、一人でも多くの生徒に来てもらえるように、がんばります。

写真は昨年初めて行ったオープンキャンパスの様子です。


皆さん、家族でいらっしゃったので大人数になりました。
特に施設見学では満員電車みたいになってしまいました。
今年はグループ分けしてご案内します。じっくり見ていただけるはず。

来週以降も、学園の見学は可能です。
お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

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