くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

シパダン2014(1) 11月17日(月)KLへ出発

2014-12-09 15:35:01 |  旅行
シバダンゆき決行
外務省の渡航延期勧告で断念した9月のシバダン。
いまのところ、外務省の危険情報に引き下げはない。
誘拐されたチャイニーズのビジネスマンも、マブールから拉致されたマリンポリスも、これまでに解放されたというニュースは聞いてはいない。
それでも、94年からのシパダンがよいを今年で途切れさせたくなかった。
それに、9月に1日4ダイブのシパダンで1800本記念ダイブの予定だったものが、1日3ダイブのラパスに変わったことで、本数到達しなかったこともあり、記念ダイブなんて単なる通過点にすぎないと言いつつも、どうせならシパダがいいかなと。
そもそも11月は、バア環礁クルーズに早々とエントリーしたのに、早々と催行中止になって、年休が浮く。
さらに、9月に予定していたシパダンのために、マイルでとってキャンセルしたKKタワウのチケットも、オープンのまま残ってる。
微々たるマイルとTAXだけれども、みすみすムダにするのもしゃくだ。
おまけにMASは、2度の事故での風評被害で利用者激減か、ものすごく安いセール運賃を出している。
LCCのAir Asiaよりも、はるかに安い。
これはもう、何かのめぐり合わせ?
渡航延期勧告後にマブールに行った人びとの話によれば、現地にいる限り、のんびりしたもんだとか。
去年の9月から潜っていないシパダンで、もうシパぎれ・・・。
KKだって、年末年始の弾丸キナバル以来行っていなくて、KKぎれ・・・。
こんなに長くサバ州へ行かなかったのは開闢以来!
やっぱりシパダン、行っとこう。
もう何十回もシパダンに行ったぶんだけMASに乗っている私にとっては、マブール界隈の治安にも、MASにもびびりはなかった。


いろいろ禁断症状
今回もセレベス・エクスプローラーに乗る。
できれば乗りたくないけれど、シパダンで確実に潜りたいと思う以上、まさにNO CHOICEなのだ。
シパダン・ジャンキーとしか言えない私でも、お一人さまであの船にこもるのはしんどいので、水曜乗船、日曜下船のショートにしてみた。
各国が出しているサバ州東海岸への渡航自粛や、相次ぐMASの事故といったネガティブ要因もなんのその、セレベス・エクスプローラーが空いている日は、かなり限られていて、乗船は11月19日(水)に決定。
ああ、これでまた、ギンガメとバラクーダにぐるぐるしてもらえる。
そして、禁断症状はシパダンだけではなかった。
バクテ、サユルマニス、ミバサといったローカルフードにもで、私にはKKでの時間が必要。
そこで、往復ともKK1泊ずつすることにした。
11月17日の月曜にはKK直行便があるけれど、時間的に中途半端なので、ナイトランのKL乗り継ぎにした。


いろいろ進水式
成田発のナイトランだと、会社から成田へ直行することになるので、荷物は空港宅配にするつもりでいた。
が、毎度のことながらパッキングが間に合わず。
軽さがとりえのクレッシのキャリーケースがボロボロになったので、スーツケースにしたら、o.me.rのセミロングフィンが入れられなくなってしまった。
あったはずのロングフィンのケースが見つからず、スーツケースにおさまるフィンを買いに行くのが前日になったので、結局、158㎝サイズのスーツケースをごろごろしながら出勤するハメに。
朝、駅のコインロッカーにつっこんで、さりげなく出発するつもりだったが、大型は800円もする。
もったいないので、いかにもきょうから旅行に行きますないでたちで出社することとなった。

ところで、きのう、新宿のサンドウェーブにフィンを買いにいったら、スントのセールをやっていた。
私が長年使っている、もはやレガシーデバイスなダイコンが、次に電池交換を迎えたら、買い替えようと思っていて、D9かD6かずっと迷っていた。
デザイン的にはD9が好きなのだが、明らかに使わない機能が搭載されている。
それでも2万の違いなら、デザイン重視でD9かと悩み続けて来た。
お店の人に「D9とD6は、おいくらですか?」と興味本位で聞いてみた。
D9は他のショップより安くて、キラーン!
「D6なら何色がいいんですか?」と聞かれ、色で違いがあるんかいと思いつつ「黒!」と即答。
お店の人、しばらくごそごそして電卓を叩き、「白なら・・・」と、信じがたいディスカウント提示。
D6の白とは考えていないパターンだったが、あまりの安さに動揺。
ブレスレット交換してもおつりが来るじゃん。
なんでも、ブレスレットにちょっとだけ汚れがあってのことらしい。
その汚れたるや、言われて凝視して、かろうじて認識できる程度のもの。
「か・・・考えてみます・・・」と動揺したまま店を去り、翌日、昼まで考えた。
やはり、あれを逃す手はない。
昼休み、もうランチはどうでもよく、丸ノ内線に乗って新宿に行き、D6白をGET。
BCもラパスから帰って来たら、パワーインフレーターが裂けていたので、買い替えたし。
こうして新器材は、ぜーんぶシパダンで進水式できることになった。


京成バスで成田へ
成田発が21時40分なので、18時すぎに会社を出ても余裕。
19時東京駅八重洲北口発のバスに乗れば、じゅうぶん間に合う。
しかも、京成バスの「東京シャトル」は、900円で成田空港まで連れて行ってくれる、おさいふに優しいサービス。
日本橋からバス停は数分なので、ラッシュ時の銀座線に、またまたスーツケースごろごろ。
すいている車両に乗ったつもりが、銀座からワッと人が乗って来た・・・
まわりの人たち、さーせん!

さて、バス停に着くと、そこは長蛇の列。
スーツ姿のビジネスマン、ビジネスウーマンが多いが、出張ってわけでもなさそう。
不思議に思って並んでみる。
1月2日にKKから帰って来て、下山後でイテテと言いながらバスのステップを降りたのはまさにここ。
それに、ちょうど降車中の人びとが、スーツケースやかばんを受け取っているから、ここであっているはず。
ほどなくバスあっせんのおにいちゃんがやって来て、「補助席でもいーですか?」と問われ、「予約してあるのに補助席ですかー?」と答えたら、「予約は受けてないですよ、成田はあっちです。」
京成のバス停はひとつだが、そこはユーカリが丘ゆきの列だった。
通勤のひとびとがこんなに並ぶなんて、都営浅草線から京成乗り換えより、楽なのかな?

成田空港側の列に移動すると、閑散。
4人しか前におらず、反対側から来たら、成田ゆきの列があるなんて認識できない。
やがて背後からプーンと強いトワレのにおいとフランス語。
3人連れで、車内すいているのに、ごていねいに私の後ろにすわったものだから、臭いわ、口っきらずにしゃべり続けてうるさくて眠れないわ。
最後まで鼻が麻痺することなく臭かった。
つけすぎ。
私も昔は、めちゃめちゃオードトワレをつけていた。
今となっては、当時の同僚や、お会いした人びとにお詫びしたい。


成田空港第二ターミナル
夜の第二ターミナルはすいていた。
バスから降りて入った空港ビルは、すみっこで人気がない。
人気のないのをいいことに、スーツケースを全開にして、コートとマフラーをしまいこんだ。
あれれ?しまらなない。
ピーンチ!
そこはソフトタイプと違って、ハードケースはケツ圧で閉められるのがいいところ!?

MASのカウンターまでは、けっこうてくてく感があった。
カウンターで荷物を預けると、本日のウェイトは20.3キロ。
フル器材を持ったダイバーにしてみれば、軽い部類なのだが、クレッシーのバッグだと、だいたいいつも16~7キロだったので、「重っ!」とびっくり。
バスが着いたのが20時を回っていたので、あんまり時間がなく、上のショップを冷やかすこともままならず、さっさと出国。
免税も閉店準備モード。
MASのゲートは、いちばんすみっこにあてがわれており、またまたてくてく。
途中に現れた三省堂になんとなく入り、たまたま見かけたスイカのペンギンのマグカップを、ついつい、かわゆすと買ってしまった。
なんで本屋で旅行前にマグカップと思いつつ。
MASのゲートがもっと手前ならば、こんな無駄遣いしないのに。
それにしても、どの店も閑古鳥。
動く歩道にも、人影はまばら。
なのに、ゲートに行ったら、思ったより人がいっぱいいて、適当なベンチをさがさなければならず、あれれ?


11月17日(月)MH71 成田21:40 KL04:15+1
機内に乗り込んで少したつと、なんだか違和感がある。
あ、マレーのおっさんしかおらず、なんと、サロンケバヤ姿の女性がひとりもいない。
人員削減や、相次ぐ悲劇に精神的ダメージを受けているクルーが多数と聞いていたが、女性クルーは大挙して辞めてしまったのか?
それともナイトランだから?
やがて流れて来たアナウンスで、ビジネスクラスに日本人女性クルーがひとりいることはわかった。
でも、エコノミーは野郎ばかりなのだ。

夜、滑走路に出るまでの誘導灯を眺めるのが好きなので、窓側をとっておいた。
あえて後方の座席を選び、隣には誰も来ないだろうと踏んでいた。
事故の後、みんなが乗りたくないというマレーシア航空。
航空券も安かったし、月曜夜と言うド平日に加え、オンラインチェックインのときに、非常口やバルクヘッドを除いては、座席はとりたい放題だったので、ガラガラに違いない。
が、考え甘く、私の視界が届く範囲で空席はなかった。

さて、機内限定ベジタリアンの私には、アジアン・ベジタリアン。

アエロメヒコと違って、ミールはあつあつ。
もうちょっとオイル少なめがよいけれど、悪くない。
Tigerをお願いしたら、ビールはJapaneseしか乗せていないとのことで、ひさびさにアサヒスーパードライを飲んでみたが、アエロメヒコとは真逆で、冷えが足りず、微炭酸っぽく思えた。
そういえば、きょうはナントカ流星群が見えると聞いていたが、星なんて見えやしない。
MASのB777は、ちょっと古い感じがしたが、機内エンターテイメントは、アエロメヒコの最新鋭のドリームライナーよりは、ずっと充実している。
機内エンターテイメント紹介ページでフィーチャーされていた「ジャージー・ボーイズ」に目が止まった。
60年代に活躍したフランキー・ヴァリとフォーシーズンズの話だということだ。
ロックオタクだった私は、「僕らが産まれてくるずっとずっと前にはもう」メジャーだったこのグループのことは知っていた。
それに、リードヴォーカルのフランキー・ヴァリのファルセットが印象的で、一度聞いたら忘れない。
ロックンロールの歴史的な特集がなされると、モノクロの映像に映し出される実物のフォー・シーズンズは、オールバックのイタリア系のおじさんたちで、スーツだったり、カーディガンだったり、わりと保守的ないでたちで、常に笑顔マーク。
私はオールディーズも、50~60年代のアメリカのカスタムカーを見るのも好きなので、迷わずPLAY。
フォー・シーズンズの楽曲は、ロックと言っても、どちらかというとポップなイメージで、悲恋すらも笑顔で歌い上げるイメージ。
そんな明るくクリーンなイメージとは裏腹に、映画では、マフィアの庇護を受け、逮捕歴もあり、家庭崩壊などの黒い部分が描かれていた。
そんな過去があるのに、それがほとんど語られていないのは不思議だなー、と思ったりした。
実力で成り上がった4人の若者の、栄光、名声、挫折、再生を描いていると言ったところか。
ただ、私にはドラマはなんか中途半端な感じがして、おもしろくもなんともなかった。
それでも最後まで観通したのは、フォー・シーズンズの生み出した曲の数々が聞きたかったからとしか言いようがない。
結局、「君の瞳に恋してる」が頭の中をいつまでもぐるぐる。

「ジャージー・ボーイズ」が2時間強と長かったので、次は短くて、もっとテンションがあがりそうな「ヘラクレス」にした。
が、そこは夜這い便。
戦闘のさなか、不覚にも寝落ち。

着陸前にリフレッシュメントのサービスが来た。
シーチキンのおにぎか、卵ロールのチョイス。

トブラローネのチョコつき。


KLIA(Kuala Lumpur International Airport)トランジット
午前4時半のKLIA。
7:30発のKKゆきまで、まだ3時間ある。
苦手に思っていたKLIAのトランジットも、さすがにテンパらなくなった。
なんでチャンギのように、到着ターミナルですぐにイミグレ通過できないのかね?と思いつつトレインへ。
みょうに気になるたこたこトレインが来た。

CIMBというマレーシアの銀行系会社のペイントカー。

空港は寒いが、ここは夏。
夏姿になるためにトイレに入るが、夜間で長時間掃除が入っていないようで、ことごとく汚い。ぶつぶつ。
しかもトイレットペーパーも補充されていない。ぶつぶつぶつ。
だいたい、なんでKLIAの便座は四角いんだ。人間工学的におかしいぞ。ぶつぶつぶつぶつ。
洗顔、歯磨きをしたかったが、タウパーが空じゃん。ぶつぶつぶつぶつぶつ。
もーこんなんで、空港税なんて取んなー!と叫びたい。

半袖で寒々とイミグレに降りると、日本人の列はすいすい。
指紋も取られなかった。
寒いので、熱いテタレが飲みたい。
税関出口を出ると、まずはダンキンドーナツのショーケースにくぎ付け。

どうやら陳列直後らしく、気持ちいいほどびっしり並んでいる。
目が欲しがるが、私が望むのは、マレーシアならではのものだから、ドーナツはやりすごす。
続いてマレーシアらしいミー(麺)やナシレマが食べられるスタンドに心ひかれるが、これはKKに行ってからでいいかな。
お次はコンビニ。
パスタやらローカル風の冷凍食品があって、チンしてくれるのかな?なんて思いつつ、でも、ここで冷食じゃないっしょと冷静に。
パンやクエ(お菓子)など、スタッフたちがテンパって商品を陳列している。
完了した棚は、ここもまた、こぼれおちんほどびっしり商品が詰まっている。
そんな時間はないけれど、帰りにここ寄りて~、と思うのであった。

出発階にあがって、どこかで座ろう。
早朝すぎて、出発階も、オープンしていない店が多い。
オープンしているっぽくても、レジはもぬけのからだったり、お店のソファーやベンチで横になっている人がけっこういて、KLIA、このゆるさはいいな。
そんな景色を横目に歩いていると、ショーケースに、ホールケーキが見事に並んでいるではないか。
ついつい吸い寄せられるように近づくと、「Secret Recipe」。
シンガポールなんかでも見かけるカフェなので、な~んだ、シークレットレシピかぁ・・・と思ったが、ひとつだけカバーされているのが気になる。

見せられないほどスペシャル?
DURIAN CHEESE!
瞬時にテタレのことなど忘れて、「ドリアンチーズケーキとコーヒー!」とオーダーすると、「今時間はミネラルウォーターしかありません。」
温かい飲み物が欲しかったが、どうしてもドリアンケーキが食べたいので、体は温まらないがしようがない。
ケーキが7.50リンギ、ミネラルウォーターが3リンギ。

見た目は単なるチーズケーキ。
ホントにドリアン?と思いつつ、ひとかけら口に運んだ瞬間、く…くさい。
かなりドリアン。
でも、おいしくいただく。
カバーがかかっていたのは、まさに臭いものにはフタだったのだ。

さて、疲労はピークに達し、おもしろくなかった「ジャージー・ボーイズ」を見ないで、寝とけばよかったと思える今。
なんの予備知識もなくこの映画を観た私は、世間の人は、この映画をどう思ったのだろう?とググったり、どこまで事実なのかとフォー・シーズンズをウィキったりしてみた。
結果、映画は、アメリカでは酷評も、日本では大絶賛らしい。
私が異端なんだ・・・。
もともと「ジャージー・ボーイズ」はミュージカルを映画化したもので、どうりで、ミュージカルになんの関心もない私には、なんの訴求力ももたないわけだ。
しかも、「君の瞳に恋している」誕生経緯や、ストーリー展開における出来事の時系列が事実とは異なると知って、ますます、なーんだ、と思った次第。
そうこうするうちに、6時半を回り、KKゆきの1時間前を切ったので、ゲートに向かおう。
それにしても、「君の瞳に恋してる」が頭を回り、お口の中は、ドリアンワールド。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。