くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

まりん・らいふ・いん・しぱだん(88)ネッタイミノカサゴ Pterois antennata

2013-07-31 09:56:05 | シパダン図鑑

カサゴ目フサカサゴ科のネッタイミノカサゴ。
ハナよりはネッタイの方が、ヴィジュアル的にはいくぶんすっきりしている。
こどもならけっこうかわいいし。

といっても、やはり写真を撮ろうという意欲はあまり起こらず…。
ほとんどスルーしているので、写真はほとんどない。




英名はSpotfin lionfish。
ほかにもAntennata Lionfish、Banded lionfish、Broadbarred firefish 、Raggedfinned lion fish、Rouhg scaled Firefishとさまざま。

まりん・らいふ・いん・しぱだん(87)ハナミノカサゴ pterois volitans

2013-07-30 09:21:43 | シパダン図鑑
カサゴついでに、ミノカサゴ。
日本人には不人気め、欧米人には大人気。

私はそもそもデコラなものが好きではない。
たとえば、ロココ趣味とか。
ゴージャスは悪くないが、装飾過剰が嫌い。

私にとっては、装飾過剰と思えるミノカサゴ。
頭の飾りがオソロシイ。


そんなわけで、きょうのお題はカサゴ目フサカサゴ科のハナミノカサゴ。
シパダンで日本人率が低かった時代には、ダイブマスターたちは日本人にもしっかりミノカサゴやウツボも教えてくれてた。

シパダンに初めて行ったとき、同じボートにスイス人大学生のパオロ君と、パリのジャンおじさんがいた。
パオロ君はミノカサゴをみつければ、私の足首を引っ張ってでも、「ほら!」とうれしそう。
ジャンおじさんが肩をたたいてくるので何かと思えばミノカサゴ。
当時、私はニコノスV20ミリに36枚のリバーサルを入れていたので、好きでもないミノカサゴに貴重な1枚を使いたくない。
でも、ふたりともいいのを見つけたと信じて疑わずに教えてくれてるし、さらに私が撮るのを見届けるまで、暖かく見守ってくれるし、エキジット後に感想を求められるので、撮らないわけにもいかず…


シースルーにドットはおしゃれ?
でも、このデコラなヒレヒレが、いかにもビリっと来そうで、見たから苦手。




複数いると、ほんとうにこわい。


シパダンにリゾートがあった時代、アブディラ・シパダン・パラダイスで潜っていたイタリア人男性が、半泣きでボルネオ・ダイバーズに連れてこられたことがあった。
(当時、ボルネオ・ダイバーズには、超感じの悪いオランダ人のおばはん医師がいて、応急処置をしたり、どっか痛いなんて言うダイバーがいようものなら、即刻チャンバーに入れていた。私にはそう見えた。)
イタリア人は、ミノカサゴにさされたそうで、痛がり方もイタリア人流。
ミノカサゴに刺されたときの応急処置は熱いお湯に手を1時間程度つけること。
50度のお湯に手をつけさせるから、また大げさに熱がったり、痛がったり。
ギャラリーは他人の不幸は蜜の味的に、興味本位で見ているし…。
イタリア人の英語がいまいちなのをいいことに、お調子者のアメリカ人が、「夜には潜れるさ。ナイトでまたミノカサゴにさされよう」とかひどいことを言っていた。

あと、シパダン・ダイブ・センターの某ダイブマスター、タートルカバーンで夜、ヒカリキンメのイルミネーションショーを、どうしてもカバーンの奥の穴の中で見るといいと言い張り、みんないやいやついて行ったら、カバーン内のヒカリキンメはしょぼかった。
私は、足首をクリーニングシュリンプに這われ、ちくちくして、そのつど「あたっ!」と騒ぎ、ほかのダイバーも、「カバーンの中はやめよーよー」と訴え、自分の意向が通らないことに、DMはむっとしていた。
案の定、奥の穴から出たら、オーバーハングでのヒカリキンメは、実に美しかった。
みんな満足して、カベ一面黄色いお花畑状態、エビの目が幾千もキラキラ光る夜の壁を楽しみながらゆっくりしていると、浮上予定より10分以上前に、突然目の前に親指突き出され、上がれ!上がれ!
なんじゃ?と思ったら、DMは、ミノカサゴにさわってしまったのであった。
みんなに穴の中を拒否られ、ミノカサゴにも刺され、すっかり不機嫌に。

人を傷つけたり不機嫌にさせるミノカサゴ。
彼らは彼らで防御してるんだけど、お互い幸せに過ごすには、離れているのがいちばん。

漢字で書けば花蓑笠子、華蓑笠子。
英語名はCommon Lionfish、Turkeyfish、Red lionfish、zebrafish、firefish、ornate butterfly-cod、red firefish。
たくさんの名まえがありすぎ。
でも、花や華のキレイでかわいいイメージよりも、英名の数々のほうがしっくりくる。




まりん・らいふ・いん・しぱだん(86)オニカサゴ Scorpaenopsis cirrhosa

2013-07-29 09:02:52 | シパダン図鑑

カサゴ目フサカサゴ科のオニカサゴ。
カモフラージュがうまいのと、ライティングのまずさでどこにいるのやら。

うっかり手をつきそうになるが、いつもギリギリ気づく。


触ったら毒針でたいへん。
なんでも背びれ全部、えらぶた、尻びれまわりに毒針があるらしい。
いつもハッと気づくのは、視線を感じるのかな?

目線。


さらに目線。


いろんなカラーで擬態。








時にむずかしい体勢でいる。




漢字では鬼笠子。


英語ではHairy stingfish。
ほんとうにもじゃもじゃしていて、ソフトコーラルひっさげてるみたいにデコラ。






まりん・らいふ・いん・しぱだん(85)ブルーアクシルクロミス Chromis caudalis

2013-07-26 09:20:53 | シパダン図鑑


きみは何スズメダイ?
ヘルフリッチのいたオーバーハングで、アケボノキッズの近くにはデルタスズメダイがいて、デルタの近くにはこの子たちがいた。
肉眼ではさえないグレーだけれど、光があたれば、オリーブ色のボディになんて美しいブルー。
手持ちの図鑑では、洋の東西を問わず、該当魚なく…。
<ふちの青いスズメダイ>でググったら、Blue-axil chromisにゆきついた。
【axil】とは「葉腋」だそうだ。
葉腋と言っても、まるでピンと来ないが、葉の付け根のところを言うらしい。
特徴をとらえてんだか、とらえてないんだか。
なんで海のもんみて、植物の専門用語にゆきつくのか、命名する人の感性はいったい?

それにしても、スズメダイって奥深い。
スズメダイファミリーは攻撃的だったり、目つきが悪かったり、手放しで好きではないけれど、これからは目の前に現れた地味なスズメダイも、ガン見することにしよう。
ヘルフなきあとも、タートルパッチのオーバーハングには寄らなきゃいけないなあ…。
取り残されるリスク増。


----- 2013年10月追記 -----
目じるしは、むなびれのつけ根のブルースポット。
先日のシパダンで、はじめてスズメダイたちを注意深く見るようになったが、島一周、スズメダイ口密度は高い。
このブルーアクシルにも、いろんなポイントで出会えた。
シパダンでは、若手アケボノハゼの近くでよく見かける。







まりん・らいふ・いん・しぱだん(84)あまくちび Lethrinus erythracanthus

2013-07-25 09:33:24 | シパダン図鑑


スズキ目フエフキダイ科のアマクチビ。
ヌボーとして、冴えない感じ。
Orange spotted emperorという名まえで、赤みがかっているということらしい。
水中で見る限り、色味にはずいぶん差があるように思う。
どれも体色はまだらで、濁った色合いをしている。
モルディブのは、淀んだ紺と黄なイメージだったが、シパダンでたまに見かけるのは、もっと表現しづらい色合いでくすんでいる。

アマクチビは、モルディブのヴァドゥのハウスリーフに常駐しているのが、いつもダイバーについてきた。
確か、周辺のポイントにいるのもついてきて、ふりむけば背後でヌボーっとしていた。
シパダンのさなかたちは、ダイバー慣れしているが、アマクチビはついて来ない。

---追記--- モルディブ系の色合いのもいた。

まりん・らいふ・いん・しぱだん(83)オニカマス Sphyraena barracuda

2013-07-24 09:18:38 | シパダン図鑑
スズキ目サバ亜科のオニカマス。
これぞバラクーダ。
ビーチからエントリーすれば、トップバッターで現れる大物かも。


尻尾の模様が特徴的。
群れているオオカマスのような若々しさはなく、老成したたたずまい。
でも、オーラはある。
ドロップオフの浅瀬でぬくぬくしているのもいれば、deepな外洋で浮遊物だらけのところにいたり。


たいていは単独行動だけれど、たまにはペアでも。


ビーチエントリーですぐに会うので、珍しくもなんともないが、そうそこらじゅうにいるわけではない。

人を襲うこともあるオニカマス。
透明度が悪くなければ通常無害。

まりん・らいふ・いん・しぱだん(82)デルタスズメダイ Chromis delta

2013-07-23 09:04:05 | シパダン図鑑

アケボノハゼのこどもの近くにいた、小さなスズメダイ。
色味的には地味だけど、なんだかかわいらしい。
調べてみたら、「Deepreef chromis」さん。
deepreefといっても、水深23~27mくらい。
ヘルフリッチが棲んでいた、タートルパッチのオーバーハングにいた。


ちゃんと写ってないけど、かわいさは伝わる気が…。
また探しに行ってみよーっと。


----- 2013年10月追記 -----
デルタスズメダイも、シパダンのどのポイントでも、ふつうにそこいらじゅうにいる子たちだった。






ブルーアクシルクロミス、シコクスズメダイとよく似ている。
むなびれのつけ根が、ブルーアクシルは青くて、デルタは黒い。
「尾の淡色部分」が、シコクは「背びれ基底の後端より前から始まる」し、デルタやブルーアクシルは尻尾だけが白い。
(「」内は日本の海水魚引用。)
そんなん、水中では思い出せない…。




まりん・らいふ・いん・しぱだん(81)オキナワサンゴアマダイ Hoplolatilus cuniculus

2013-07-22 08:58:30 | シパダン図鑑
スズキ目キツネアマダイ科のオキナワサンゴアマダイ。
深海でひっそりと暮らしている。
バラクーダポイントのやや斜度のついているカベの下の方にちょこっとある砂地まであえて降りたら、そこにいた。


深さで色は吸収されて、肉眼には、なんだ?このアオマスクをでかくしたようなやつ、と映る。
オキナワサンゴアマダイに似てるけど、ここはシパダン、なんて、窒素でスローな頭。
写真を撮ってみたら、やはりオキナワサンゴアマダイ。
オキナワサンゴアマダイは、和名であって、英語名はDusky tilefishだから、別にオキナワだけのもんじゃない。
「REEF FISHES of the World」ではPale tile sandfishとなっている。


顔色と、弧を描く背びれがけっこう素敵。
ちなみに、仲間のヒメオビサンゴアマダイは、サウスポイントにぼこぼこいた。
どちらもよろしくない深度なので、そうそう会いにはいけない。

まりん・らいふ・いん・しぱだん(80)アカマツカサ Myripristis berndti

2013-07-19 08:48:57 | シパダン図鑑
スズキ目からちょっと離れて。


アカマツカサはキンメダイ目イットウダイ科。
赤松毬、Big-eyed soldierfish。
ロックの影に棲んでいる。
こちらも赤くて目が大きいという、形容詞的にはかわいい要素がそろっているわりには、人気がない。
水中では赤は吸収されて黒ずんで見え、黒目がちすぎるのか?
よく見ると、えらぶた後ろの線が、けっこうキモい。
私も、こんなまとまりのない写真しかない。

なんだか赤い魚を見ると、笹かまぼこを思い出す。
それは、仙台名物、鐘崎の笹かまぼこの手さげ袋のせいだ。
書かれているのは、カサゴの仲間のきちじなんだけど、赤い魚ってことで、なんだか思い出してしまう。
仙台からは遠いバラクーダポイントでも、あ~、笹かまぼこ食べたい、なんて思ってみたりするのは、たぶん、私だけだろーな。

まりん・らいふ・いん・しぱだん(79)ゴールドベリーダムゼル Pomacentrus auriventris

2013-07-18 09:37:02 | シパダン図鑑
きのうに続き、ブルーとイエローなおさかな。


スズキ目スズメダイ科ソラスズメダイ属のゴールドブルーダムゼル。


Goldbelly damselfish。
和名はない。
まんま訳せば腹金雀鯛。
セナキとかシリキがいるんだから、ハラキでどーでしょー?
「日本の海水魚」にのってないし、日本にはいないのかな?

シパダンでは、浅瀬の荒くガレた不毛地帯で激しく発色。
それでなくても水中で映える色あいなうえに、メタリック。
それが、浅くて白い場所で、太陽の光を浴びると目にうるさいくらい。
しかも、目まぐるしく動く。

とても目立つのに、色味はキレイなのに、このちびたちに魅入ってるダイバーはまずいない。


私も去年になってはじめて、一応撮ってみただけだし…。