くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

9月、シパダン、セレベス・エクスプローラー(10) 9月24日(土)下船のあと タワウ編

2011-11-28 20:25:16 | ボルネオ
C/Eからのボートは、きょうもシーフェスト・ホテル前に着いた。
C/E乗船代といっしょに、「センポルナJetty使用料」なる名目で10リンギットを事前徴収されているが、私はこれを、新しいJettyの使用料だと思い込んでいた。
だって、新しいJettyを使ったときには、なぜここで?なテングザルの写真のついたレシートをくれたもの。
でも、今回は、行き帰りともNew Jettyを使っていない。
Jetty使用料が、New Jettyの利用時のみかかるのか、センポルナからボートを使う場合には、無条件に課せられるものなのかは知らないが、ボロボロでもシーフェスト前の方が便利だし、ま、いいか。

さて、今回は白タクらなくてすむように、C/Eの送迎車を予約してある。
いつもならJettyにボートが着いた時には、車が待機しているのに、今日はいない。
ジェリーも下船。明日からのホリデーを前に、きょうはセンポルナでランドリー・イブニングらしい。
明日の朝、いったん船に戻って、ゲストを見送ったら、長距離バスでKKに帰るんだそうだ。
センポルナの町へゆくジェリーとバイバイ、ボルネオ・グローバルの前で、「遅い!」とプリプリ言っているうちに、数分で、ワンボックスがやって来た。
ドライバーが窓から顔を出し、「そーりー、そーりー!」と叫んでいる。
車に乗り込んだとき時計を見たら、17:33だった。
センポルナ到着は17:30と言われていて、その時間にあわせて、トムなりが陸と連絡をとっていてくれたわけだから、C/Eからのボートが早く着いてしまっただけで、送迎側はほぼ定刻にやってきたわけだ。

送迎車には先客ありで、どこかのリゾートのスタッフと思われるローカルが乗っていた。
通常のパッケージどおりのスケジュールなら、タワウまでの送迎は、C/Eのパッケージ代に含まれるが、わざわざ夕方タワウに移動する変則スケジュールには、エキストラがかかるのだ。
そこにタダ乗りしているのに、RUDEなやつで不快指数急上昇。
ついでに自分のことをかっこいいと思っているのがみえみえの、C/Eのタンクボーイも乗ってきた。

センポルナを出た頃には、すっかり日も西に傾き、夕日に照らされる椰子の木農園を飽きもせず眺めていた。
きょうのサンセットは、金色がかっていて、とてもきれい。
サンセットタイムに、この道を通ることはあまりないので、サンセットと椰子の木の写真でも撮っておきたいが、車は常時100キロ超で走るから、iPhoneじゃピンが合わない。
のろのろ走るタンクローリの後ろについたとき、追い越しチャンスをねらう間だけスピードダウンするが、そんなときは、夕日はタイミング悪く、椰子や山の影に入ってしまう。
こうして、徐々に日は暮れて、タワウまでの1時間半でとっぷり暗くなった。
タダ乗り2人組は、最初は、どこぞやのカンポンに帰るために乗って来たんだろう、途中で降りるだろう、と思っていたが、とうとうタワウまでやってきた。われわれが降りてもまだ乗っていた。夜遊び?


プロムネード・ホテル・タワウ
きょうは、おととし開業のプロムネード・ホテル・タワウに泊まる。
町の中心からは離れているし、アゴダのレビューでは、賛否両論なだけに微妙だなあ、と思いつつ。
KKのプロムネードと同じ系列だから、きっと同レベル。
それに新しいから、たぶん、そう悪くはないはず。

車がホテルに着くと、やたらと急なファサードに違和感がある。
でも、ベルボーイはすぐに荷物を運んでくれるし、ロビーはモダンできれい。
チェックインも、あっという間に完了したので、ここまで好印象。
しかし、部屋は、思ったより広さがなく、細長い印象。
ぱっと見、こぎれいではあるが、リネンとかがいまいち。
さらに、バスタブがないことに衝撃!
器材洗いのために泊まったといっても過言ではないのだから。
それでも、シャワーで頑張って器材洗浄。
バスルームには、バスタオル、フットタオル、コップしかない。
KKには、一応、フェイスタオルもあるし、一通りのアメニティがあるのに。
古くても、マルコポーロにしときゃよかった。


サビンド
部屋中のさまざまな備品を使い、ありとあらゆる工夫をこらして器材を干したら、待望のグルメタイム。
安くておいしいものをさがしに、屋台の並ぶ、サビンドに行ってみようと思う。
ホテルからサビンドまで、歩いて歩けないことはないが、ちょっと遠いので、タクシーで移動。
当然、ホテルの真ん前からタクシーに乗れるものと思ったら、タクシーの影もない。
ベルボーイが呼んでくれるのかと思ったが、ベルボーイがたまたまいなかったので、レセプションにたずねると、タクシーは隣のショッピングモール前から乗れるらしい。
普通、タクシーってホテルから乗れるものなのに、このホテル、やっぱり残念かも。
スタッフが、タクシーのところまで連れていってくれたが、モール前といっても、レーンを2本程度はさんだところだから、雨のときは、傘いらずとはいかない。
さて、サビンドに、特にお目当ての店があるわけではなく、とりあえず的な感じだったので、タクシーは、私たちを、サビンドで一番有名だというチャイニーズ・レストランの前で落としてくれた。
タクシー代は、ホテルからサビンドまで10リンギット。

ふーん、金陵さんが、No1なのね。


人気店というだけあって、栄えている。


この店には朝、2~3回、来た記憶がある。
かなりおいしいけれど、飲茶などをどんどんすすめるので、けっこうお金がかかるのだ。
といっても、払う金額はしれているが。
サビンドには、たくさんの飲食店があるので、いろいろチェキらすることにした。
いいにおいがすると思うと、焼き手羽をそこここで売っている。


日没頃には、いろんな屋台からけむりもくもく、にぎわっているが、夜8時にして縮小モードで残念。
かわりににぎわっていたのが移動遊園地。

入場料は、2リンギットらしい。




昔のデパートの屋上に毛がはえた程度の素朴さが、ほほえましい。


海昇海鮮楼「オーシャン・シーフード・レストラン」
サビンドの屋台街をぐるっと見て回ったが、やはりココナッツプリンが食べたい、という話になった。
でも、きょうは土曜日。
ココナッツ・プリンのオーシャン・シーフード・レストランは、週末だと、ローカルチャイニーズの結婚披露パーティのために貸し切りで、入れないことが多い。
それでも、いちかばちか、よりおいしくて、より高いオーシャンシーフードレストランにゆくことに。
入れなかったら、肉骨茶にすればよいということで。

サビンドから10分弱歩いて、オーシャン・シーフード・レストランに到着。
案の定、今宵も何かの宴をやっているようだ。
「だめかも。」と言いながら店の外から覗いていると、ウェイターがドアを開けて招き入れてくれた。
今夜は、レストランの中央に仕切りがあって、そのむこうでは、宴たけなわのようである。
パーテーションのむこうでは、風船が飛び交っているし、こどもが多いようだ。
二人ではさびしすぎる大きな円卓につくと、いつもの中国人のご高齢の店主がオーダーをとりにきた。

まずは茶葉選びをせまられる。

ウェイトレスにどれが一番よいのかを聞くと、2種類のmixという。
言われるままに、透明のビニールに入った花みたいなやつと、紙袋に入った茶葉にしてもらった。
そして、海鮮せんべいと、ザーサイのお通しと、チリ&ガーリックソースが出て来た。

メニューを見せてほしいと頼むが、メニューの用意はないという。
前はあったのに。
野菜だけ、「サユルマニスガーリック!」と指定。
あとは、肉は、味付けだけジンジャーであえてほしいと伝え、白身魚は、もうおまかせ。
そして、一番大事な「ココナッツプリンをひとつ!」
すると店主が、すまなそうに「ココナッツプリンはありません」
動揺する私たち。
「え~、売り切れ?」とか、「明日また来ればある?」とあわあわしていると、ウェイトレスがささっとやってきて、「ひとつだけあるわよ!」と店主に耳打ち。
タワウでのメインイベントのひとつ、ココナッツプリンに無事ありつけることになった。
隣の円卓には、チャイニーズのおじさんのグループがいて、われわれをガン見。
さすが日本人遭遇率の低いタワウだけある。

素敵な茶器。


おいしい中国茶。


そして、Tiger Beerを飲んでいる間に、じゃんじゃん皿がやってくる。
サユルマニス。いつ食べても、おいしい。





お魚


これに白い御飯で、けっこうな食べっぷり。
でも、おいしいから、もうちょっとなんか行っとこか?ということで、おまかせでスープをオーダー。
これが予想を上回る具沢山っぷりだった・・・。


う~、満腹。もう無理。
しかし、もう一品。
毎度おなじみ究極の別腹アイテム、ココナッツプリン。


さて、食べているうちに、パーテーションのむこうの人々は、どんどん帰宅開始。
そのうちパーテーションも撤去され、こどもが何人か走り回ったり、風船で遊んでいるほかは、ご婦人たちが数名、お茶を飲んでいるだけになった。
セッティングから、どうやら、誕生パーティーを盛大にもよおしていたようだ。
やがて、誕生会組は全員帰り、スタッフらが手際よく、テーブルクロスをとりかえ、明日の宴の準備。


あっという間に、店はガラガラ。
隣のチャイニーズも、数名を残していなくなり、すっかり閉店モード。   
ココナッツプリンを無事完食した私たちも、帰ることにした。
こんなにおいしくて、こんなにたくさん食べて、こんなに苦しくなったのに、しめて76.60リンギット!
ビールは1本しか空けなかったけど、2人で2000円しない。
伝票を見ると、牛だと思って食べていた肉は、鹿肉だった。
おいしかったし、まあ、いいや。
レストランのエントランスからプロムネード・ホテルが見えているので、ドアを開けてくれたウェイターに、「プロムネードまで歩ける?」と聞くと、「ぼれー(CAN)」とのこと。
ちょうど隣のテーブルのチャイニーズが、ランクルで帰るところで「たっぼれ~(Cannot)、送ってあげるよ。」と言うが、丁重にお断り。
歩道に出ても、「お嬢さんたち、お乗りなさい」と声をかけてくるがお断り。
昼の炎天下に歩くのはきつい距離だが、夜なら、腹ごなしにちょうどよい散歩な感じだ。
プロムネードに無事帰り、シャワーを浴びると、なぜだかBEERを飲む気にもなれず、お茶だけ飲んで、なんとなく喉に違和感をおぼえつつ、おやすみなさい。

9月、シパダン、セレベス・エクスプローラー(9) 9月24日(土)シパダン・ウィーク6日め

2011-11-07 20:20:37 |  ダイビング
友だちの下船タイムは5:30。
見送らなくちゃと、5:20になんとか起きてラウンジへあがった。
友だちは、ゆうべタンドゥアイを飲んでいるときから、ノドが痛いと言っている。
酒でノドをやられたのか、風邪なのか?
まあ、もう帰るだけで、よかったね。
今朝はC/Eの送迎ボートが出ず、SMARTのボートでセンポルナに戻るそうで、下船後、マブールで、半端なく待ち時間があるらしい。
いつも私たちをなめつつも、いろいろつくしてくれるエリエルも、オフで下船。
ぼーっとした頭で、ふたりを見送り、かれこれ午前6時。


毎朝、6時10分に超薄切りケーキとサバティー→1st dive→ラウンジのエアコンききすぎに「寒い~!」と叫んで部屋に戻り、シャワーを浴びて朝食→休憩のサバティーとクッキー→2nd dive→ラウンジで「寒い!」と叫び部屋に戻り、シャワーを浴びて、水面休息のサバティーとクッキー→3rd dive→ラウンジで「寒い!」と叫んで部屋に戻り、シャワーを浴びて昼食→休息時のサバティーとクッキー→4th dive→ラウンジで「寒い!」と叫んでも、おやつ(だいたいバナナフリッター、ときどきおいもフリッター)をひとつつまんでから部屋に戻り、シャワーを浴びて、冷めたおやつをもうひとつ→タイガー→ディナー→タイガー、ひたすらこのサイクルを繰り返している。
昼寝は1回しかしなかった。
水中も、ざっくり言えば、バラクーダとギンカメとカンムリブダイの群ればかり見ている。
打ち上げ花火的なものは何もないが、不思議と悪くない単調さである。
でも、この規則正しい生活も、今日でおしまい。

シパダンの海はきょうも静か。






さげてるから、1本目はきっと楽しいだろうな。


「最終日なんだから、バラクーダ・ポイント3本勝負か、バラクーダ・ポイントとスタッグホーンかサウスだけにして!」とジェリーに懇願、むこうにとっては脅迫?
ジェリーは、「ミッドリーフ、タートルパッチ、コーラルガーデン」と地味なポイントを列挙。


1st dive バラクーダポイント
エントリーしたところにナポレオンがいて。
Deepからギンガメをみあげ

タマカイがいて
グレーリーフシャークをみたら

きょうもバラクーダ

リーフの内側には、カンムリブダイがいたが、ちょうどロウニンアジに追いかけられていた。

ロウニンアジに追われていった一団のあとにいたグループは、まったりしてて動かない。

そして浮上。





2nd dive バラクーダ・ポイント
「またバラクーダ・ポイントがいい!」とか、「バラクーダ・ポイントでなければサウスにして!」だとか、あーだこーだ要求したら、ジェリーは、「ボートマン!ミッドリーフ!」
そう言ったわりには、ボートマンに「どこ行くの?」と聞かれたジェリーは「カンビンポイント!」
カンビンって、マレー語で山羊のことだよなあ、と思っていたら、着いた先はバラクーダ・ポイント。

ロウニンアジからスタートし、深度を下げると、上空にギンガメ。


バラクーダふたたび。


バラクーダは、ぐるぐるまいていたり、

走りモードだったり、

群れの形、動きがどんどん変わる。












バラクーダが去ると、締めにカンムリブダイが現れた。


みんな浅瀬にいるが、一部、ダイバーに臆することなくやってくるやつらもいる。




そして、またまたやってきたバラクーダ。




Exitすれば、屋根のない船…。



3rd dive バラクーダ・ポイント
またまた「カンビン・ポイント!」と言っている。
よしよし。
カンビンポイントに入ると、ギンガメがぐるぐる。
バラクーダ・ポイントも、ドロップ・オフよりの浅瀬からずどんと落ちている壁からエントリーするパターンと、壁が切れた棚の上でエントリーするパターンがあり、壁から入るのがカンビンなのかな?
時間は正午過ぎ。
強い日差しが海の中に入り、浅瀬のギンガメが、超きれい。
さっさとジャンプしたので、皆が来るまで、しばらく水面で、白く光るギンガメを見ていた。








徐々に深度を下げる。








かれこれ20分以上、ギンガメを見ていた。
ダイビング後半は、平凡そのもの。特別なことは、何もない。








老若ナポレオン、数多く登場するが、最後のは、青々とでかい個体で上昇志向。





その後、また深い方へと、クールに去っていった。


ナポレオンを見送ったら、私たちのダイビングも、これでおしまい。
6日間、平凡すぎるシパダンだった。
9月は、ハンマーの季節。
過去の栄光よふたたびで、大群を期待したが、1匹たりとも見られなかった。
でも、やっぱりシパダン。
11月にバァ環礁クルーズの予約をしてあり、帰ったら、同僚との熾烈な年休争奪戦が待っていたが、なんだかもう、ぐるぐるマンタのことは、どうでもよくなってしまった。
今年のぐるぐるは、シパダンのひたすらギンガメとバラクーダでおなかいっぱい。
ハニファルベイ、来年からはSCUBAで入れないというが、SCUBAがだめなら、スキンでいいじゃない。
マンタもジンベイもいないけれど、私にとっては、やはりシパダンに勝るものなし。

エキジット後、船はまた、さっさとシパダンを離れ、センポルナへ帰る。
今日乗っている人々は、洋の東西を問わず、全員が明朝下船である。
私の予約も、C/Eに今夜もう1泊だが、いつものように、C/Eでのラストナイトは放棄してタワウにゆく。
なので、ボートを降りたら真っ先に器材洗いをしたかったが、完全に出遅れた。
ホントは時間がないので、譲ってほしいとお願いすれば快く譲ってくれそうな方たちだが、皆、シニア。
アラカンの方たちに、さすがにそれは言えなかった。
器材を気休め程度にゆすいで、炎天下のトップデッキに干しにいくと、みんな思うがままに干していて、いい場所はとられてしまっているし、ダイブステーションからトップデッキまでびちょびちょなので、ちょっといらっ!
でも、気をとりなおして、乗船中、最初で最後のビアランチ。
センポルナまで約3時間半。
ラウンジで、可能な限りのパッキングをして、あとは、ダイビング器材が少しでも乾くのを待つ。
器材をなんどかチェックしにいくと、つど、BCの水が抜けきってないことや、ウェットの袖口など先端がしっとりしていて、ブルーになる。
パッキングをぎりぎりまで完了できないのは、けっこうなストレスである。まあ、今晩、ホテルで盛大に洗うからいいか・・・。
センポルナの景色がくっきり見えて来たら、ばたばたとパッキングを完成。
船が泊まると、あわただしく恒例の記念撮影をして下船。
シパダンから離れることはさびしく、船を降りられることは、本当にうれしい。
とはいえ、新艇の就航予定は未定のようだし、シパダンに、どこよりも多く潜らせてくれる限り、ぶつぶつ言いながら、C/Eに何度でも戻ってこよう。
また船上の人になるのは、時間の問題。
とりあえずは、マタライネン!

9月、シパダン、セレベス・エクスプローラー(8) 9月23日(金)シパダン・ウィーク5日め

2011-11-01 22:49:52 |  ダイビング
どんよりとした朝。


今朝のJETTYは無風。きのうはあんなに激しくはためいていた旗も、きょうは垂れ下がっりっぱなし。


PSRがあったあたりは、ビーチが狭くなってしまい、昔、バレーボールをやっていたのが嘘のよう。


サインして、ビーチの方に目をやると、Jettyのすみっこで、風呂上りのように頭ふく男。
見覚えのある、ちょっとずんぐり。
エフレンっぽいぞと、ガン見。
エフレンというのは、20世紀末のボルネオ・ダイバーズのダイブマスターで、せんだみつおに似ている。
マクロの腕が確かなのもあるのだろうが、エキゾチック萌え女子にはもてていた。
その後、PSRに移り、カパライ、ランカヤンを行き来していたはず。
ガン見状態のわれわれを見たトムが「エフレーン!」と叫ぶと、やってきた。
また、「お~、ないすとぅーみーちゅー」と、しぇいくはんず。
「へー、今はSMARTにいるの。」と、45秒くらい社交。
DMTだった小僧時代から知っているが、そんなに変わってはいない。
みんな、老けずに頑張ろう。
ジョニーやらエフレンやら、丸っちい古いボルネオダイバーズスタッフばかりに出くわす今日この頃。


1st Dive バラクーダ・ポイント
エントリーしたら、まさかのアゲインスト。
暗くて冷たくて潮があたってにごにごだから、グレーリーフがぞくぞく登場。
壁側には、クロヒラアジに似ているけれどしましまがなく、コガネアジにも似ているけれどてんてんのない、不明のカイワリ顔のアジの群れがいた。



そして、毎度のごとく、何も見えない前方を指すジェリー。
絶対、バラクーダ。
数キックすると、やっぱりバラクーダ。



シパダン的にはスカスカな群れ。
沖にも一団体いたので、分散中。
流れがあるので、われわれ人間は、リーフにへばりついてウォッチ。




バラクーダが去り、さらにリーフの内側に移動すると、正面からカンムリブダイ。


私たちは、流れにぴゅーっと持っていかれるところを、彼らはアゲインストでほぼ制止状態。
ダイバーは、ロックにつかまってウォッチング。
でも、私はなかなか都合のよいロックを見つけられない。
しっかりと根付いたロックにはシロガヤやファイアコーラルがついている。
不毛のロックはだいたい小ぶりで、つかむと、グラっと根がとれる。
さっさとロックをつかんだ人々は、だいたいグローブをしているけど、サンゴがあろうが、おかまいなしに手をつくから、やはりグローブは禁止にすべきだわ。
なんて、心の中でぶつぶつ言いながらつかまるところをさがして流れにのって浮遊していると、トム率いる外人チームに追いついてしまい、やべっ!と思うが、時すでに遅し。
トムが早く着底しやがれと、いらっとサインを送ってくる。
「ごめんっ!」サインを送ってその場は通過。
もう少し先まで流されて、なんとか、つかみどころのあるロックをホールド。
カンムリブダイ、まさかきたえてる?



コーラルガーデンに近づき、流れがゆるくなると、みんないっせいに動き出した。




2nd Dive サウス・ポイント
「サウスポイント」にちゃんと潜るのは、5日目にして、これが最初。
お隣のポイントから流すのではなく、ピンポイントでサウスにもっと潜りたい。
サウスポイント、かつては、バラクーダポイントを上回る大物遭遇ポイントだったが、最近は地味め。
きょうも普通種天国、くまのみ系祭り。




たいして流れてもいないが、いそぎんちゃくさんたちは、ふさぎがち…、




ここはさまざまなサンゴが林立していて、水底の様子がどんどん変わるのが楽しい。



もう、アートだな。









3rd Dive スタッグホーン・クレスト

今回のシパダンは、水温が低い。
DEEPだと、27度くらいのところもある。
ということは、スタッグホーンなら、ハンマーヘッドの群れが期待できるかも。
でももう、3本目。
壁から離れて、水深30mを、ひたすら下を凝視しながらうろうろ。
透明度が悪くて、浅めにいた人々は見えなくなってしまったが、壁が見えればと、壁チェックをしながら進む。
しだいに壁はぼやけてきて、沖に流れているようなので、不毛な外洋での浮上はしたくないし、DECOも出したくないしで、ハンマーの捜索はあきらめて壁に戻った。
が、上下左右、誰のバブルもない。
ブリーフィングでは、グループからはぐれたら、Stay with your buddy!
バディともはぐれたら、Stay shallow!
C/Eでは、PADIのスタンダードにはあるじきprocedureなので、それをよしとして、お一人さまダイビング。
まあ、カレントにのってゆけば、きっとまた、皆様にお会いできるでしょう。
潮はロブスターレイアーに向かっている。
スタッグホーンクレスト貸し切りもなんだかなぁ、と思いながら、こまごまとした魚たちを見つつ・・・。


ふと視線を感じると、数メートル先、数メートル下に、ごゆるりとトビエイさん登場。
どーせ誰もいないし、追っかけちゃおーっと。



透明度が悪くて、数十メートル以内にいるみんなが見えないだけかとも思うが、トビエイが来た方向、去った方向からタンクを鳴らす音もしないから、きっと、逆方向に来てしまったに違いない。
イエローフィンたちは、いつも停滞。


さて、誰もいないことがわかった今、ブリーフィングどおり、Stay shallowしとこう。
もしかしたら、みんなも浅瀬にいるかもしれない。
リーフのふちの、このサンゴのもりもり感がスタッグホーン・クレストらしい。
名前のわりに、リーフのふちはスタッグホーン・コーラルではないけれど・・・






リーフにあがると、わずか4ヶ月の間に何が?と思う、ショックな光景が広がっていた。
あんなに素晴らしかったスタッグホーン・コーラルが、広範囲で死んでしまっていた。
まだ死んでから、あまり時間はたっていないようだが、もう藻がつきはじめ、崩れかけている。
嵐で倒れたのとは違うようだ。

サンゴの白化現象のときも、ここのコーラルが、どこよりも先に復活したのに。
去年、今年と、ハンギング・ガーデンの浅瀬の方が、ずっとぬるいのに、サンゴの状態はここよりよいことを考えると、水温とは別の問題なのかもしれない。
スタッグホーン・コーラルが病気にかかってしまったのか、寿命なのかもわからないけれど・・・
新世代に期待するしかない。
45分潜ったし、やってきたアオウミガメにあいさつして、見送ったら浮上。


フロートを揚げて浮上すると、遠くに屋根のないボートが見える。
やっぱり、反対方向の潮に私は乗って来てしまったわけだ。
やっちまったな。


4th Dive バラクーダ・ポイント
きょうは、大きなハダカハオコゼ。




きょうも上空には、すばらしいギンガメの群れ。


2cmもないフタイロカエルウオのこどものとりこになり・・・。


コラ!キンギョ! キンギョすら大顔になってしまうほど、ちっちゃい。


オニカサゴを観察して。




平和な1本。
水面では、マダラタルミが食事中。



ああ、これでダイビングも、明日1日3本でおしまい・・・
きょうは、いつものTigerと、マブールで友だちからもらったタンドゥアイの夜。



のどが痛いという声がちらほら聞こえはじめ、友達は明朝5時半下船なので、まさかの22時半お開き。