くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

2010年9月シパダン・ウィークのまとめ

2010-11-30 13:20:04 |  ダイビング
C/E(セレベス・エクスプローラー)が「シパダン・ウィーク」と銘打って、シパダンで毎日潜れる週を設定してくれたのはありがたかった。当初、C/Eにあまり予約が入らないので、急遽シパダン・ウィークをつくってみたという背景らしいが、「シパダン・ウィーク」にしたら予約殺到で、こんどは予約がとれなくなったらしい。そりゃそうでしょ。シパダン毎日ダイブは今後も定着するといいな。


シパダンの海
しかしながら、せっかく毎日シパダンに潜れても、海はぬる~く、浮遊物が多く、栄養分がありそうな水のわりには、魚影が薄かった。バラクーダは、潮によって群れのサイズが大きくなったり小さくなったりするが、むこうが見えないほどの群れ、ってのはなく、バラクーダとバラクーダの間に水が見えていた。トムとジェリーは、「10年前のシパダンにはサカナがいっぱいいたけれど、今はそうでもない。」と言う。10年前は、ちょうどサンゴの白化現象が最悪だった頃で、PSRの前に奇跡的に枝サンゴの群生が残っていた以外は、どこのリーフトップも砂漠だったから、今のほうがサカナにとって棲みやすそうな環境なのに。その10年前には、すでにそれ以前よりサカナが減ったと言われていた。今回、カンムリブダイの群れが小ぶりだったが、だいぶ前にカンムリブダイがいろんな場所で死んでいたそうだ。彼らに何が起こったのだろう。10年前のサンゴのダメージぶりを思えば、今のリーフトップは、そんなことは嘘のような、美しいコーラルリーフになっているが、この水温だと、またサンゴに悪い影響が出ないか心配だ。9月には、すでに白くなりかけたサンゴやイソギンチャクが出始めていた。体は楽だけど、やはり水温は28度が理想。冷たい水に入り込んでもらうか、ひと嵐来て、シパダンの深海の水があがってこないかなあ。それにこうぬるくては、ハンマーヘッドがおでましにならない。

シパダン島
初日の朝、シパダンのJETTYにサインしにゆくと、再圧チャンバー撤去部隊が、とーっても重そうにチャンバーを動かしていた。入れ物だった小屋が取り壊され、ビーチに吹きっさらしにされていて、それでも使えるという噂だった、備えあれば憂えなしのチャンバーがついになくなってしまった。

C/Eの船上
C/Eは、某旅行会社がチャーターしたため(ツアー代金がとても高かった…)、前半は全員日本人オンリー。さらに、初心者ダイバーの進出(?)も目立つ。「Decoが出るっていけないことなんですか?」というせりふを聞いてくらくら。もう一度オープンウォーターやってきてください。中性浮力がとれないのにデジカメ持参の20本ダイバーもいた。ショップツアーなどでケアしてくれる人がいるならまだしも、おひとりさま参加はどうだろう。初心者に加え、船上でも捕食を展開する肉食女子もいっきょに二人登場。リゾートではスタッフの追っかは珍しくないが、C/Eスタッフは、若手ダイブマスターもいなければ、お世辞にもイケメンクルーもいないので、今までそんな人を見たことがない。ところが、今回、一挙に二人もやってきた。ふたりとも狙う獲物はいつも一緒、狙った獲物に逃げられると、翌日は別の獲物を狙うのだが、結果、毎晩違うスタッフを追いかけわすことになった。ふたりともアラサーで、おひとりは、なぜか夜も上半身はホルターネックの水着で過ごし、巨乳みせでスタッフに迫る伊集院光似のおデブちゃん、もうひとりは、とても地味で、人はみかけによらない、の典型。他のゲストはひたすら彼女らが繰り広げる光景にびっくり。彼女たちが繰り広げる光景は面白かったけれど、そんなこんなで、いつもとはちょっと趣きを異にする船上だった。

個人的には2年ぶりに記念ダイブにあたった。昔は食べられたもんじゃなかったセンポルナ産のケーキが、なんとか食べられる味に進歩したことは感動。記念ダイブなんて、しょせんは通過点に過ぎないが、100本ダイバーの頃より、私の記念ダイブは必ずといっていいほどしょぼい。今は、せいぜい年間50本潜るのがやっとで、それでも2年に1度はやってくる記念ダイブ。2000ダイブまであと400本、シパダン1000ダイブまであと300本。そこまでは、ダイビングを続けたい。あと8年続けるためには、器材を買い換えないとダメな感じになってきた。つらいなあ。


胃拡張で1から出直し
9月のシパダンで1日5食に慣れたまま食欲の秋に突入、そしてそのまま冬が来る。夏前の発芽玄米食やら、トレーシーメソッドが台無しである。トレーシーのダンス編は、振りを忘れたかもしれない。また新たな気持ちで一から頑張ろう。すべての本当に太っている女子と、自分は太っていると思いこんでいる女子に伝えたいが、トレーシーメソッドはとてもよく効く。どんな腹も凹ませますというのは嘘じゃない。ただ、腹筋ヴァージョンは、産後の女性をメインターゲットにしたうえで、産後でない人にも、ってコンセプトであるが、子育てに忙しい人や働く女子に、週に4~6回もあれをやれというのは、あまり現実的ではない。どうも寒くなると、ダイエット気分ももりあがらない。こんどはじわじわ効くと噂の貴乃花親方のシコアサイズをやってみよう。


私のダイビング仲間には、超アクティブ・ダイバーが多い。みんなまだまだ、伊豆だ、大島だ、海外だ、とさわいでいるが、私は9月にして早くも今年のダイビングはおしまい。来年、また人にたいして気づかれない程度にやせて、シパダンへ行って、潜って、食べて、飲んで、太って、帰ってきて1ヶ月くらいたって、あわててトレーニングをして、またシパダンへ行って、食べて、を繰り返すことでしょう。学習しないな。

KK 満腹帰り道 9月26日

2010-11-29 20:56:28 | Weblog
アラームもモーニングコールもなしで、ひさびさにゆっくりとした朝。
3分も歩けばサンデーマーケットをやっているが、人ごみと暑さの中でのじゃらんじゃらんをする気力はまるでなし。
高所恐怖症の人は、窓に近づけないんじゃないかと思える、足元までガラス張りになっている部屋からのビューは、斜め下にWISMA MERDEKA、正面は前のビルの裏側ビュー、そして駐車中の車と、むこうの丘ばかり。部屋の内装は素敵だけど、ビューはさすがにいけてない。晴れていればキナバル山が見える位置だが、きょうはキナバル山がない!もっと早く起きていれば、頭くらいは見えたのかもしれない。

室内のいたるところに干し物がぶらさがり、床にはダイビング器材が並びといった具合で、自分たちのしわざとはいえ、明るくなってみると軽く衝撃。こいつらをパッキングかぁ…、と憂鬱になるが、朝食が先だ。たなぼたリージェンシー・クラブゲストの私たちは、南シナ海のながめがすばらしいリージェンシー・クラブのラウンジでも朝食はとれるが、やはりいろいろ食べるならメインのレストランだろう。ラウンジは、マレーシアのビジネスマンふうのおじさんが二人、お茶を飲んでいただけで、閑古鳥が鳴いていた。セレブ然とした、鼻ツン的な人もおらず、近づきやすい雰囲気だ。一方、ロビーのレストランはレストランといっても、ロビーにテーブルといすをならべただけでな~んの眺めもない。その1階の朝食会場は、バフェは大充実。見目麗しいペストリーが並んでいるが、ウェスタンには目もくれず、マレーシアに来てもあまり食べないマレー料理をかたっぱしからいただいてみた。ロティ・チャナイ、ナシレマ、そしてバサではないドライタイプのミーゴレンに、こっちでよく出る缶詰っぽい味の白いんげんのスィートチリソース味。



あ~んどミースープ



やっぱりホテルならではの無難な味。でも、銀座にあるマレー料理屋2件が、けっこうとるわりには、ちょっと残念な感じがするのに比べると、ずっとおいしいと思う。ついでに生野菜も大量にとり、ヨーグルトもいただいた。デザートはパイナップルにランブータン♪コーヒーのおかわりもして、朝から食べまくり。途中、白人の女性が、紙スリッパのままやって来たのにびびった。

さて、夕べ無謀にも洗った器材は、完璧ではなくても、いい感じで乾いてきていたが、一応、BCやウェットにドライヤーをかけてみた。そして洗濯物にはアイロン。その後もぎりぎりまで干して、11時すぎにパッキングをし、チェックアウトタイムの12時ちょうどにチェックアウトをした。

まずはセンターポイントまで歩き、日本へのおみやげを買った。たまには義理みやげにシンプリーチョコレートとか小じゃれたものを、と思ったが、いざスーパーにゆくと、ケチ魂が勝ち、アポロのパンダンケーキ、マンゴぐみ、BOH TEA、卓球印のクラッカー(HUP SENGという会社なのだが、ここのお菓子にはまずハズレはない)といった、いつもながらの実質的な、こっちの人のふだんのおやつに落ち着く。あてもなくセンターポイントとワワサンを歩いたら、おなかがすくだろうと思ったが、バフェで意地汚く食べまくったので、昼になっても食欲は皆無。スタバでコーヒーを飲むのがやっと。ワリサンスクエアのスタバって、超どこにでもあるスタバ然としているのに、お二階にあるトイレがマレーシア然としてるのはご愛嬌!?

私も友達も、あした日本に朝着いたらしっかり出勤なので、すっきりして帰ろうと14時半にスパへ行った。ピナンパンのカンダマンスパへゆき、ココナッツスクラブ、マッサージ、フェイシャルの2時間。きょうは、採光のよい部屋に通され、明るい中での施術ってのも、なんだかなぁ…。それにエアコンきいてて、ちょっと寒かった。きっとセラピストさんは、暑いんだろうな…。まあ、リピーター割引もしてもらったし、よしとしよう。でもやっぱりKKのマッサージって、力強くてもまれた感があってよいな。バリあたりだと、ちょっと物足りなくなってる。

スパからKKに戻る車の中で、「きょうは全然おなかがすかないね」「さすがに朝いっぱい食べたし、ダイビングもしてないし、スパでも横になってただけだもんね。」と話していたのに、わずか数分後、ハイヤットに着いたら、ふたりともいきなり空腹を訴え。ここでうまいものの締めに、アンズホテルの中華かスリメラカと行きたいところだが、もう時間がない。ハイアットのベルおじさんに荷物を出してもらうや否や、KKIAへタクシーでGo!

KKIAに着くと、またまたセルフチェックインに誘導される。KLから成田の便は、通路側と窓側のシートは全部うまっていて、仕方がないので、バルクヘッドの真ん中をとる。チェックインが終わると、機内食を待ちたくないので、マックとは逆の端にある、小さなアジアンスタイルのレストランでミースープ。これがまたおいしい。やっぱりマックなんかに行ってる場合じゃなくて、土地のものを食べなきゃね。

私は、Fish Cakeのミースープ



友だちは牛肉団子のミースープ



そして、そのあとの機内食は、おそろしくまずかった…。
KLIAに着き、旅の仕上げにテタレを飲むことにした。
なかなかテタレを扱ってる店がなく、適当に入ったカフェで「テタレありますか?」と聞いたら、テタレを飲める場所を教えてくれた。このあわあわともしばらくお別れだ。



テタレ後、関西に帰る友達と、それぞれのゲートに向かうためにバイバイした。ゲートへ移動がてらKLIAの免税をひやかすが、財布の紐は固い。店員につかまると、適当なマレー語でやりすごす。そうすると、「あら!あなたマレー語を話すのね!」「きみはマレー語を話すんだ!」ということで、店員の関心はそっちに移り、あとは適当にお茶を濁してバイバイだ。成田ゆきの便のゲートは長蛇の列だった。セキュリティチェックを男女別に分けているのに、ひとり、スキンヘッドの日本人男性が、女性の列に混じっている。You Tubeあたりでよく見た、WEBのウィルスバスターの宣伝のオヤジみたいな、悪そーな風体だ。こいつ、なんどセキュリティのスタッフに、「じぇんとるまんはそっちに並んでください」と言われても、がんとして動かない。横にはアジア人の妻だか愛人だかがいて(たぶん愛人)、「これと一緒だから」の一点張り。あ~、こういう人ってみっともなくて本当にやだ。5人並びのど真ん中の席が待ってるだけでも不機嫌なところにもって、こーゆーのをみると、不愉快度がア~ップ!

5席並びのど真ん中の席はうっとおしいが、それでもバルクヘッドで前に席がないだけに圧迫感は少なく、まあ耐えられた。かなりのリンギットが余っていて、次にKKに降り立つときには両替いらずのリッチ、なんて思っていたのに、なぜだかふだんは買わない機内販売で、ミモボットなるUSBメモリを買ってしまった。スターウォーズのC-3POがあまりにもかわいかったから。ちなみに私はスターウォーズには無関心。


9月27日。10日ぶりの日本は雨。バゲージが出てきたのは、会社に間に合うか間に合わないかの瀬戸際といったタイミングだったが、エアポートリムジンのチケット売り場へゆくと、TCATまでは渋滞で1時間半かかると言われ遅刻確定。どうせ遅刻なら、乗り換えが便利なNEXに乗ることにした。東京駅に着き、真夏の格好で超違和感。長期予報では、今年は残暑が厳しく、10月も暑くて、10月の最後の1週間だけが秋で、その後急激に寒くなるとか言ってたが、うそじゃん。この夏はきつぶしたグラディエーターサンダルはタワウで脱ぎ捨て、夏の終わりはややカバー度が高いブーサンにしてみたが、ブーサンじゃもうだめだ。サンダルかブーツしかはかない私には、いちばんいやな中途半端な季節の到来である。いっきょに秋だし、暗くなるのも早いし、今年も早くも終わりだね、な気分。

シパダン おいしい帰り道1 9月25日

2010-11-08 22:48:16 |  旅行
 下船の朝
C/Eには今、ボートが1艇しかない。その1艇はダイビングに使われる。なので、私たちがセンポルナまで乗って帰るボートがない。きのうまではセンポルナのダイビング・サービス、ボルネオ・グローバルのボートが帰る人々のピックアップに来ていた。ボルネオ・グローバルは、アブディラ・シパダン・パラダイスやC/Eあがりのスタッフばかりで、C/Eとはよく協力しあっている。でも、きょう下船する3人だけのためには、わざわざセンポルナからボートはやってこないらしく、私たちはマブールのボルネオ・ダイバーズのボートに乗せられることになった。ボルネオ・ダイバーズのボートは、朝8時半頃のタワウ発KKゆきのフライトに間に合うように出るので午前6時発。よってわれわれのC/E下船は午前5時45分。C/Eがシパダンにいるときでさえ、下船は午前7時をまわってからだったいうのに、センポルナにより近いマブールにいて1時間半近く早く降ろされることにぶりぶり言いながらも、早起きがいやなだけで、シパダンでのダイビングがない今となっては、さっさとC/Eを降りてタワウに行っちまいたくもある。

午前4時45分にアラームをかけ、トップデッキに干していたものをとりにゆくと、まだ素敵な夜空。月もこうこうと輝いていて夜中のふぜい。心配していた器材はだいたいかわいており、憂鬱なパッキングもあっという間に終わった。狭いキャビンではお店を広げられないだけに、片付けも簡単なのだ。

パッキングがちょうど終わる頃、アシスタントコックが厨房から顔を出し、「食べる?」というジェスチャーをするので、起きぬけで食べたくなんかないくせに反射的に「YA!」と大きくうなずく。出てきた朝食は、ソーセージ、チキンナゲット、フライドポテト、両面焼きの目玉焼き…早朝から見事な油もののオンパレード。そして申し訳程度にカットメロン・・・。主食のライスがない!24時間help yourselfなパンを焼いて食べろということか?8人下船する朝はナシゴレンがあったのに…。「食べられないよね~」とか言いつつも完食。そして、外はどんどん明るくなり、ほっこりする間もなければ、チップもなにもなく、トムに連れられボルネオ・ダイバーズのJETTYへ移動。ボルネオ・ダイバーズボートの先客はヨーロピアンカップルだけ。ボートの中央の座席には、ランドリーに出すリネンがど~んと置かれていて、すわれるところがあまりない。私たちよりあとから白人女子おひとりさまとアジア人ガールズ3人がやって来たが、リネンはどかされることなく、彼女らはせまいスペースにすわるはめに。ボート移動中に雨が降り、ゲストがみんな濡れる状態になっても、ボルネオ・ダイバーズスタッフはボートのフードすらさげず、自分たちだけ雨のかからないところに避難したり、怠慢だ。

 センポルナ~タワウ
ボートは、6時50分にドラゴンインのある仙邦那海洋旅游中心に着いた。C/Eからのボートなら今はNew Jettyにつけるが、New Jettyは長く延々と歩かなければならないし、こっちのほうがましだ。センポルナからタワウへは、ミニバス13リンギットでの移動をもくろんでいたが、トムには8時始発のEXPRESS BUSを待つようにすすめられていた。でもまだ6時50分。ミニバスにはエアコンがなく、人が集まるまで出発しないが、EXPRESS BUSはエアコンつきで時間が読める、というのがEXPRESS BUSをすすめる理由らしい。でも、ミニバスは窓全開で猛スピードで走るので、ホコリはかぶっても暑くないし、前に乗ったときは、私が一番最初の乗客だったが、15分もたたないうちに満席になり出発できた。ところが、われわれをバスステーションまで連れてゆくためにやってきたセレベスのドライバーには、ミニバスチャーター100リンギットをすすめられた。13リンギットの乗り合いでかまわないのだが、チャーターしても2人で2800円程度。まあそこまでケチることもないかと話しているうちに、なぜだか来るはずもない場所にミニバスがやってきた。な~んだ、もうアレンジされちゃってるんじゃん。タクシーと同じくらいの金額だし、ダイバーの荷物を2個タクシーに積むのはちょっと大変だし、まあいいか。ミニバスはセンポルナの町が終わると猛スピードでとばし、椰子の木農園をすぎ、椰子の木伐採後の不毛の大地を過ぎ、また椰子の木農園をすぎ、タワウ空港をすぎ、大規模共同墓地を過ぎ、タワウの町に突入した。そしてヘリテージホテルの向かいの路肩に止まるとしばらく待機。ちょうどホテル前の駐車スペースは満車で、ホテルの入り口につけられないからのようだ。ヘリテージはホテルホテルしたファサードのあるようなホテルではなく、歩道からすぐ入る道端のビジネスホテルだ。ここで降ろしてくれていいのにね、と言っているうちにミニバスは、いったんホテルの前を離れ、小さなタワウの町をゆっくりぐるぐる。そしてなぜかタワウのバスターミナルに進入。ドライバーは車を降りると、たむろってるミニバスのおっちゃんたちのところにかけよってなにか聞いている。ということは・・・ホテルをさがしているんだ!聞いてくれれば、すぐに答えてあげられたのに…。この迷子で15分は時間をロスし、ホテルに入ったら、もう午前9時だった。

 タワウ
ヘリテージホテルでもらった部屋には窓がなかった…。まあ、シャワーと仮眠が目的だからよしとするか。
ホテルに着いたら、即眠るつもりだったのに、小腹が減ったということで、粥かミースープを求めて即外出。
チャイニーズのご老人がいっぱい入っているKEDAIが安くておいしいのだろうが、暑いので、エアコンつきのお店にした。
マルコポーロホテルから、海側に向かって歩いてゆくとある、小さな華人経営のお店。津津茶室さん。



店内は結構混雑していた。タワウでは日本人遭遇率は低いため、みんなわれわれに注目。
ミースープとテタレをオーダー。

まずはテタレ。



練乳たっぷりの、甘さが今はとてもおいしい。
マレーシアは糖尿が多いらしいが、テタレやテ・ススを飲むと、さもありなんと思う。

そしてミースープ・シーフード。



おいしい!
シパダンで働いていた男子が、KKで夜中まで飲んだ後は午前3時でもミースープが食べたいし、そのあと朝帰りで寝ていると、朝8時にママにたたき起こされても、まだミースープが食べたい、だからサバハンは太る、と言っていたが、まさにお酒を飲んだあと、いまいちな朝でも、ミースープはちゅるちゅるっとかんたんに入ってくる。



ホテルに戻り、シャワーを浴びて2時間の仮眠。食べてすぐ寝る。
そして2時間後にアラームで無理やり目覚め、起きたらすぐにランチである。完全に間違ってる。
でも、ここでしか食べられないおいしいものを食べておかなければ。
行き先はいつもの海昇海鮮楼=オーシャンエリア・シーフードレストラン。
窓のない部屋では気づきようもないが、外に出たら雨あがりで、まだ水たまりだらけの道に、南国の強い日差しがあたり、その照りっかえしで、もわわ~んと蒸し暑い。それでも、今年の日本の暑さに比べれば、かわいいもの。
レストランにつくと、大きな宴会場仕様の店内は、結婚式かなにかの宴の準備をしていた。入れるのかな?と思うと、横にある小ぶりの間に招かれ、無事、またこの店で中華が食べられることになった。タワウまでやってくるのは、この店のためと言っても過言ではない。

ご高齢でやさしげな中国人店主に、「お肉かエビはどうですか?」とすすめられ、どっちにしようと言っていると、「エビの方がいいでしょう」と言うので、言われるままにエビをいただくことにした。

ミバサ(ミーゴレンバサ)シーフード。RM8.00。麺は、米面そして米の下に六と書く漢字で示されていた。



元気なときは、私はミースープよりミバサ派。
小さなKEDAIでも十分おいしいミバサが食べられるが、この店は具のエビ・イカ・白身魚の質がよい。
新鮮だし、大きい。だけど、ミースープの下地があるのに、2人前来てしまった…。
伝票には1と書かれていたが、どうみても2人前のボリュームがある。

菜。サユルマニスはガーリックがいっぱい。RM8.00。



えびさん。RM15.00。蝦はむしへんに下と書かれていた。



頭ごと食べられ、ディープ・ダイビングで弱った骨にカルシウム補給。
それにタイガービールとよくあう。

そして、究極の別腹アイテム、椰子布丁=ココナッツプリン。RM7.00。



あとは唐茶=チャイニーズティーがひとりRM0.3、お通しの花生=ピーナッツRM2.00x2、香巾=ウェットタオルがひとりRM0.3、サービスチャージとTAXが5パーセントずつかかって、ふたりで合計RM60.06
今のレートだとひとり850円もしないのだが、タワウ物価では超ラグジュリアスでボリューミーなランチ。



ホテルに戻り、「ぐるじ~」と小一時間ごろごろして空港へ。
ホテルから空港は、45リンギット30分。


 タワウ~KK
タワウ空港につくと、チェックインにはかなりの人が並んでいた。私たちのすぐ前に並んでいた、いかにも「勉強してます!」なメガネのチャイニーズ男子が、私の荷物を凝視している。スーツケースがぼろいからか。「この子、めっちゃ見てるね…」という話をしていたが、しばらくたって「KKへゆくの?」と英語で話しかけてきた。彼の横には、品のよい、かわいらしい顔立ちのママがただただ微笑んでいた。話を聞くと、なんでも日本の文科省の奨学金での留学生で、これからKLの別宅に1週間ほどスティしたのち、高知大学へ農業を学びにゆくんだそうだ。お金持ち&ご優秀。

私たちのフライトはMASwing便で5時20分発。サンダカン経由KKゆきかつプロペラなので時間がかかる。シパダン3ダイブで直行便と、シパダンで4ダイブで経由便の比較で後者をとったのだ。チェックイン後、出発ロビーでめがねくんとしばらく話をしていたが、わんわん響くアナウンスがあり、「きみたちのフライトだね。」と教えてくれた。空港アナウンスのマレー語と英語程度なら問題なく理解できるが、人と話しているとうわのそら。めがねくんとママにバイバイしてゲートへゆくと、まだゲートは開いておらず、たくさんの人が通路のベンチで待っていた。ちょっと年齢層高めのバックパッカー白人が多く、みんないかにもサンダカンへオランウータンを見に行きそうな顔をしている。それからローカルビジネスマンや日本からの駐在っぽいオヤジといかにもサンダカンへ帰るんだ、という顔をしている。

しばらくすると、私たちが乗るMASWingが入ってきた。その小型ぶりがかわいく、「かわいー!」とパチリ。外人たちも同様に思ったのか、皆、MASWingをぱちり。





すぐに乗客がわらわらと降りてきた。きっと小型機の機内清掃はすぐ終わるから、間もなくボーディングだろうとアナウンスを待っていたが、定刻になっても全然アナウンスはない。遅いなあ、と思っているうちに、さっきのめがね君とママがやってきた。メガネくんに笑顔で「きみたちのフライトは下からだと思うよ。」と言われ「え~!?」そういえば、プロペラ機がボーディングブリッジに着くはずないし、ゲートナンバーなどチェックしていなかった。私たちはKLゆきのゲートでボーッとしていたのだ。小さなタワウ空港で、KKへの便は、いつでもここから出るもの、という思い込みが間違っていた。めがね君にはお礼もそこそこに、下のゲートへダッシュ。ゲートでは、MASWingの職員が、いらっと待っていた。どうも走らないとダメみたい。数十メートルダッシュして、5~6段のタラップを駆け上がり、席につくや否や、ドアクローズ。あ~ん、みなさんお待たせしてすみません。

小さな機内はこぎれい。ベルト着用サインが消えるとマイロ(マレーシアではミロは英国発音でマイロ)がサーブされた。冷えていないし、紙パックなのでそのままお持ち帰り。プロペラ機の飛行高度が低いため、下界の景色がよく見えてこれまた新鮮。MAS Wingも悪くない。サンダカンを発つ頃には日没で、KKまでは満席。こんどはマフィンとジュースのサービスがあった。KIX出発日からずっとそうだが、この旅は、2時間に一度のペースで何か食べている…。


 ハイヤットキナバル
KKはハイヤット・キナバル泊。もらった部屋番号が1305。
じゅうさんかぁ…なんかやだと思いながらエレベーターにのると、13階はリージェンシークラブだった!
部屋のドアを開けると、足元は、きれいなフローリング。電気をつけると、広めでとても素敵なお部屋じゃないですか。
ここで、いっきょにテンションがあがるわれわれ。部屋をいろいろチェックしたりしているうちに、時間がどんどんたってゆく。

 肉骨茶
両替をしておきたかったが、ハイヤットの部屋に興奮しているあいだに、お隣のショッピングセンター、WISMA MERDEKAは閉店時間。夕食は、アンズホテルの中華・發記かバクテかで悩むが、本日すでに5食目なので、スープのほうが入りやすいだろうと、佑記=ヤオキーのバクテスープにした。20時半をまわっていたが、店内・外の席ともにほぼ満卓。











サバの中華を食べると、日本の中華が物足りなくなる。
KKの夜は早い。あれだけ混んでいた店も、少したつとガラガラになった。
さて、ふだんならバーで飲むところだが、ハイヤットの部屋がとてもよいので、部屋にいないともったいないという話になり、部屋飲みに決定。セブンイレブンでタイガービールの瓶か缶かと悩むが、協議の結果、賭けだけど、きっと部屋に栓抜きがあるよと、おいしいに決まってる瓶を仕入れて帰る。

部屋はバスとトイレが完全な別室で使いやすい。せっかくだからと、これまたあしたのチェックアウトまでに乾くかは賭けだが、完璧な器材洗いをした。美しかった部屋が見る影もないほど、ダイビング器材だらけになり、さあビール!と栓抜きを探すが、ない!それもそのはず、ミニバーの中はすべてカン。栓抜きは、ホテルからすまなそうに借りて、ごろごろうだ3時半くらいまで飲んでおやすみなさい。