くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

まりん・らいふ・いん・しぱだん(140)ソウシハギ  Aluterus scriptus

2013-11-25 09:39:06 | シパダン図鑑
フグ目カワハギ科のソウシハギ。


手前のやつ。
(左上に浮かんでいるのは、ハギはハギでもニザダイ科のテングハギモドキ。)
漢字は草紙剥。
草紙ってな古くさい名まえからイメージするとおり、墨汁のにおいがしそうな風体。
学名の【scriptus】はラテン語で「書かれた」を意味するそうで、英名もそこから発展してScribbled。
走り書きや落書きってな、雑に書いた意味合いが強くなる。
同じ意味でScrawled filefish、Scribbled leatherjacketってのもあって、確かに見ようによっては、あまりうまくない絵にありがちなかたちにも見えてくる。
Broomtail filefishという名もあり、その通り!ほうきのような尾びれをしている。

シパダンでは、ひたすらヌボーっと浮かんでいる。
ただ、見た目の無害そうな感じとは裏腹に、内臓にはパリトキシンという毒素をもっていることがあって、死に至らしめる猛毒、フグの70倍規模だとか。
食べたいと思える見た目ではないし、「日本の海水魚」によれば「味はあまりよくない」そうだが、実はおいしいという説もあり。
熱帯では内臓を食べないのであたらないようだが、温暖化のせいか、最近では日本でもよく釣れてしまうそうで、各都道府県の自治体が「ソウシハギは絶対に食べないでください!」と注意喚起をするほど。
凡庸なようで、実は侮れない。