最近の出来事

ニュースや新しいテクノロジー、サイエンスについて感じること。

円売り介入

2010-09-15 00:03:00 | 日記
遂に、日銀が円売り介入に踏み切った。
6年半ぶりだ。

円高を背景とした海外資産の購入が一段落しており、経済界からの円高是正に対する要望が大きくなってきた。
この状況下で、日銀は1ドル82円を輸出企業を守るための防衛ラインとしたのだろう。
介入までの円高の影響を振り返ってみたい。

円高を利用してきた企業としては貿易、特に輸入業者をまず挙げる必要があるだろう。
原油や鉱石、穀物等を大きく海外に依存している日本としてはありがたい面もあった。

そして、海外進出を企てる企業にとっても、追い風となってきた。
注目すべき取引としては、楽天が Buy.com を買収したことをまず指摘したい。
為替レートが $1=\110 と $1=\85 では買収金額が60億円以上も違う。
NTTやセブンイレブンも積極的に海外での買収を進めている。
実は、これらの買収は日本経済の将来を左右する大事な布石である。
資源の無い日本としては、付加価値の高いサービス業を目指すのが生き残り戦略の一つとなるからだ。
Buy.com はテクノロジー関係の小売り業者で、以前よく利用した。
消費者に対する窓口となっており、様々な小売業者が Buy.com のブランドの下で商品の調達と配送を行っている。
Amazon.com の Market Place とよく似た仕組みだ。
ビジネスモデルとして将来性があると思う。
楽天が触手を伸ばしたのも頷ける。


円高の恩恵を被る企業がある一方で、行き過ぎた円高は日本を代表する自動車や電子産業の競争力をそいできた。
輸出企業にこれ以上の為替損を吸収する余力はないのではないか。
このままでは、海外に生産拠点を移して円高による為替リスクを回避する動きに拍車がかかる。
日産マーチがその例だ。
国内産業の空洞化とも言え、諸手を挙げて賛成できる動きではない。

これまで諸外国の顔色をうかがって単独での介入に二の足を踏んできた政府もようやく重い腰を上げた。
今日の円売り介入は、市場に送られた強いメッセージだ。
1ドル82円の線は死守すると。
菅内閣は介入に消極的だと思われていただけに、82円での線引きは市場にとって意外だったかも知れない。
その分効果があると思う。
底が見えたことによって、市場も自然と安定するのではないか。
これ以上日銀の本気度を試すほどの力は市場にはないと見た。



さらに進む円高

2010-09-14 19:56:31 | 日記
民主党の党首選で菅首相が再選されたことを受けてだろう、円高がさらに進んでいる。
現政府は介入もあり得るという口先だけで介入を実行する気がないのを見抜かれている。
さらに積極的に円高を是正すると公約に掲げていた小沢氏が負けたことにより、現在の水準なら介入はないと市場が見切ったのだろう。
或いは、現政権の忍耐度を測ろうとしているのかも知れない。
どこまで円高を進められるのだろうかと。

円高の圧力は半端ではない。
輸出企業はドル売り円買いの決済が必要だし、日米間の金利差も小さくなってきている。
金の価格が上昇しており、ドルの絶対的価値も下がってきている。
デフレの日本と、インフレのアメリカという状況もあり、自然に任せれば円高が進むのは当然だ。
輸出企業の元気がなくなり、海外市場の購買力に頼っている日本経済が行き詰まればこの圧力は小さくなってくるはずだ。
それまでは日本政府の介入なくしてこの円高は止まらないだろう。

介入したからと言って、市場をコントロールできる訳ではないが、日本政府の断固たる決意を見せるべきだと思う。
市場マインドに与えるその影響は無視できないはずだ。

いずれにせよ、今回の選挙の争点は政治と金の問題(名)と経済対策(実)の間にあった。
とりあえず変化が否定されたことにより、アメリカ政府は安心し、中国政府は今まで以上に日本との距離を保つだろう。
沖縄県民は落胆し、輸出企業がばばを引いた。

この始末がどう付くのか、自分の生活に直接関係してくるだけに目が離せない。


キャノン

2010-09-13 17:55:02 | 日記
キャノンUSAのウェブサイトは、コンピューター関連機器のメーカーの中で最悪の使い心地だ。
実際に社員が使ってみてフィードバックをしているのだろうか?
そう言えば、ウェブサイトを使った後によくアンケートが送られてくるが、キャノンから意見を求められたことは無かった。

スキャナーのドライバーにしても2年ものの機器がもう既にサポートを打ち切られている。
つまりOSを新しくしたなら、機械を買い換えろという態度である。
せめて3年は新しいOSに対応する努力をして欲しい。

これを機会に、全てのスキャナーをエプソンで揃えることにした。
現在キャノンのシェアは50%(6台中3台のみ)なので思い切ってキャノンを切り捨てよう。

ボストン3日目

2010-09-12 19:56:36 | 旅行
美術館 (Museum of Fine Arts, MFA) を見学。
お目当てはゴーギャンの "D'ou venons-nous? Que sommes-nous? Ou allons-nous?"。
ヨーロッパ絵画の部屋でゴーギャンの絵を見つけたまでは良かったが、肝腎の絵が無い。
館員に聞いたところ、現代絵画の部屋に展示してあるとのこと。
ピカソやマチスと同じ場所に展示してあるとは考えつかなかった。

浮世絵も写楽や歌麿、北斎を多く所蔵しているはずなのに、広重が数枚展示してある他は歌川国貞と歌川国芳だけで期待はずれだった。
印象派の絵は数少ないが、少し目を楽しませるには十分だった。
改築と新館建設が進行中で、訪れるなら少し待った方が良さそうだ。

入り口に配置してある頭は味のある表情でお気に入りだ。

ボストン2日目

2010-09-11 22:34:36 | 旅行

ボストンのダウンタウンを観光。
写真の高いビルは The Hancock。
建設中や完成後に色々問題が生じて有名になった60階建てのビルである。
このビルを設計施工した人々は大恥をかいて経済的な損失だけでなく、評判の失墜という不幸に見舞われた。
30年経った今でも、ダックツアーや観光書で格好の話題となっている。

その右下に見えるのが Trinity Church でアメリカの重要な建造物10選に挙げられている。
新旧のコントラストが面白い。
さらにその右下に、 Old South Church の尖頭が見える。
確かに Trinity Church のステンドグラスは立派で礼拝所も金ぴかであるが、観光客を目当てに商売をしている魂胆が見え見えで少しいただけない。
むしろ、 Old South Church の方が質素なたたずまいで、逆に荘厳な印象を受けた。

夜はその Old South Church と Apple Store の間にある Atlantic Fish で食事を取った。
New England Lobster Feast は凄い迫力だった。



1kgのロブスターと数十個のムール貝、スチーマー、トウモロコシが2本、ジャガイモが5個まとめて一皿に盛ってある。
お供に、 New England Clam Chowder とパンが付いてくる。
2人前とはいえ、やっとの事で食べ終えた。

デザートは固形物はもう入らないと言うことで、ポートワインのみ。
Graham's 30 year Tawny Port





ボストン

2010-09-10 18:55:07 | 旅行

珠玉のチョコレート屋さんを見つけた。
Beacon Hill Chocolate である。

まず、ギフトボックスが可愛い。
色々なサイズがあったが、12個入りの箱で表が Acorn Street のものを選んだ。
この通りは歩いてみると赤煉瓦の建物が石畳の小道を囲んでいてとても雰囲気が良い。
その通りを風景画として窓の明かりに相当する部分にキラキラと色ガラスが輝いている。
箱は装飾品としても十分価値がある。

チョコレートは 種類が少ないという点を除けば、La Maison du Chocolat と良い勝負だ。
その他にマダガスカルや南米など、世界のチョコレートも購入できる。
ボストンに行ったら、是非寄ってみることを勧めたい。
Beacon Hill の Charles Street 沿いにある。
91 Charles Street, Boston, MA 02114
Tel: +1 (617) 725-1900




1Q84 -3-

2010-09-09 00:42:12 | 日記

1Q84の第3巻を読む機会にやっと巡り会えた。
前作(第1巻、第2巻)に比べてさくさく読める。
読者に渡された謎を次々と説明していくからだろうか。
そして、大団円に向かって突き進む。

終わってみれば青豆と天吾の純愛物語だった。
全2作に見られた社会性は影を潜め、牛河という興味深い登場人物を絡ませて、一見幸福な結末を迎えたかのように物語りが幕を閉じる。
ただし、彼らは元の世界に戻ったのではなく、1Q84の世界を通って反対側にでてしまった可能性がある。
第4巻がでたとしても何ら不思議ではない。

村上春樹は、社会的なメッセージを込めたシュールな物語を書こうとしていた。
それを純愛小説としてまとめてしまったのは少し安易だったか。

登場人物に気持ちを惹かれないのはどうしてだろうか?
物語が心に残らないのはどうしてだろうか?
先ほど読み終わった、The Girl with the Dragon Tatoo の登場人物の方が欠点だらけだけれどもっと魅力的だった。
ストーリーも幻想的に書かれているが薄っぺらく、味がない。
今は社会現象と思えるほどに売れている小説だが、数十年後にこの本に書かれた物語を覚えている人は殆どいないと思う。
村上春樹が芥川賞を取れない理由がここにあるのではないだろうか。
残念な1冊だ。

オバマ大統領対ボーナー(共和党)

2010-09-08 16:15:51 | 日記
今日、クリーブランド郊外でオバマ大統領が経済政策を発表した。

骨子は、年収 $250,000 以下の世帯(アメリカ全体の98%の世帯に相当)に対する減税措置を恒久化する。
それ以上の年収がある裕福層に対しては来年以降の税率を2001年以前の水準に引き上げる。
社会インフラの整備に投資を行い、企業の設備投資に対しても減税措置を取る。
総額 $180 billion のパッケージだ。

これに対して、共和党側は裕福層に対する減税も最低2年間は続けるべきだとし、その代わり社会インフラ整備への支出に反対している。
共和党は伝統通り、より小さい政府を目指している。
より少ない税収(減税)で支出を抑えるという方向だ。

これで秋の中間選挙の争点がはっきりしてきた。
どちらの政策により経済浮揚効果があるかを見極める必要がありそうだ。
ビジネスに対する刺激はどちらが大きいのだろうか?

ここで一つ気になったのは、不動産市場の縮小に対する政策が何も発表されていないところ。
不動産価格は落とすところまで落とそうという無言のメッセージなのだろうか。
ただし、不動産市場を自然の流れに任せると表だって認めれば、負の連鎖反応を起こしかねない。
つまり、多くの場合、家のローン残額が実勢価格を上回っており破産した方が手っ取り早いというのが実情だ。
これからもっと家の価値が下がるという見通しならば、今のうちに清算しておこうという動きに拍車がかかるはずだ。
そして、これらの競売物件によって不動産価格がさらに押し下げられる。

オバマ大統領は不安と希望の間の選択だと強調するが、人々の気持ちは不安の方に傾いているだろう。
失業率も高止まりしているし、大衆の購買意欲も低い。

中間選挙で人々は一体どんな審判を下すのか。




鼎の軽重

2010-09-07 16:45:56 | 日記
円高が進んでいる。

日銀が金融政策決定会合を開き、「適時適切に対応する」と白川方明総裁が会見で述べたにもかかわらず、市場は談話を全く無視の構え。
金融のトップの談話が全く相手にされないのだから日銀はセロハンのように存在感がないのだろう。
先日、金融緩和を打ち出した際にも円高基調は変わっていない。

この状態でアメリカが再来週に金融緩和を打ち出したら1ドル80円割れなどという自体にもなりかねない。
日本政府は円高に対して本気で対処する気がないようにすら受け取れる。
来月の短観を待っているなどと言うことはないだろうが、短観で企業心理が冷え切ったことを知り、慌ててじたばたしても遅いと思うが。

副職

2010-09-06 09:19:12 | 日記
先週発表された厚生労働省の統計によると、30代前半までの勤労者の過半数が勤務先の給料だけでは足りないと感じているという。
確かに平均年収は1997年の283万円から2008年の248万円まで1割以上の落ち込みだ。

アメリカでは一人あたりの人件費を確保するためにリストラをする、日本やドイツでは雇用を確保するために人件費をカットするとよく言われる。
日本の失業率は今年の7月の段階で5.2%と世界的に見て低い基準だからそうなのかも知れない。

この日本の状況がニューヨークタイムスで記事になっていた。

記事の最後に、インタビューされた人のコメントが載っているが真を突いていると思う。
「明るい将来が見えていれば人々は幸せな気持ちになるが、将来の見通しが暗いと不安になる。その不安を打ち消すために副職に精を出している。」


農産品直販店

2010-09-05 19:45:48 | 日記
今日は近くの農場まで買い出しに行く。
直販品を買うためなのだが、ものによって品質がばらばら。

美味しかったのは、トマト、牛乳、手作りのピーチパイ。
人参も立派で野性味のある味だった。
いまいちだったのは、とぼけた味のモッツァレラチーズと旨みの少ないオリーブ。
加工品は、技術不足なのだろうか、洗練された味ではない。
ピクルスは例外的に美味しいと言える。
キノコは値段が高いが種類が豊富で、松茸まである。

日本でも、産直マーケットが乱立していると聞いた。
やはり、生産者から直接買い入れるのは悪くない。

Drobo

2010-09-04 09:54:35 | 日記
Drobo のセットアップをした。
高い評判は聞いていたが、使うのは初めてだ。
とりあえず、2TBの WD Caviar Black 2台で開始する。
容量は8TBにセット。
同じHDなのでRAIDでも良かったが、こちらの方が廉価なのでまず試すことに。

比較的長持ちするHDを選んだので、ビデオクリップをバックアップなしで保存する使い方をしてみる。
編集した後はBDもしくはHD動画として改めて保存するからだ。
大容量(130時間分くらいは保存できる)のわりに使い勝手が良いので、もう1台導入することにした。
こちらは大事なデータのバックアップ様として使おう。

Mac Pro

2010-09-03 11:34:14 | 日記
今日遂に Mac Pro を注文した。
純正品は高いので、出来るだけ後からのアップグレードとする方針。

ベースは Z0M4 (Two x 2.93 GHz 6-core Intel Zeon "Westmere")
メモリーが4x2GB (8GB)。
ハードディスクは2TBが一個。
グラフィックカードが ATI Radeon HD 5870 1 GB
ドライブが18xスーパードライブ
マジックマウスに紐付きキーボードというスペック。
これで $6,356 (約54万円)
円高の御利益を感じる。


それにアフターマーケットで
メモリーを4x4GB (16GB)足して、全部で24GB
ハードディスクは、WD RE4-GP 2 TB を3台足して全部で4台。
スーパードライブの下のトレイにパイオニアの 12xBD-R を内蔵光学ドライブとして足すことにした。

グラフィックカードとメモリーを除いてほぼ理想の形に近づいた。
アップグレードが $1,600 で計 $8,000 と言うところ。
これを純正品で賄うと1万ドル以上になるので $2,300 以上節約できた。

使い勝手については、現品を入手してから。

アメリカの中華料理

2010-09-02 19:36:55 | グルメ
カテゴリーが正しいかどうか疑問だが、日本で見たことのない奇妙な料理に遭遇したので一筆。

遅めのお昼を近くの中華料理やで食べることにした。
もうピークを過ぎており、従業員が昼食を取っていた。
ふと見ると、お粥と山盛りのライチだけがテーブルにのっている。
従業員とおぼしき男性は一心不乱にライチの皮を剥き中身をお粥に投げ込んでいる。
味を想像してみるが、どんなに工夫しても味わってみたいものに思い至らない。
遂に、美味しそうにその不思議な食べ物をお腹にかき込むと、やがて調理場の方に消えていった。
何だったんだろう。

自分の方は「四川牛」なるものを注文してみた。
油を気にするアメリカ人の多い地区だからだろう、炒飯は炊き込みご飯風で油無し。
「四川牛」なるものは、各種野菜とマンゴーで処理した牛肉が甘辛く炒めてあり、唐辛子がくわえられているという代物。
野菜の種類は多く、白菜、玉葱、ピーマン、インゲン、ヤングコーン、人参、マッシュルーム、ブロッコリー、蕪の一種、等々。
味付けがいまいちだったのが残念。
ちなみにMSGフリーだった。

旅行計画

2010-09-01 19:00:38 | 旅行
もう早いもので9月。
早速、これから数ヶ月分の予定を組む。
秋に、ボストンとDC、冬にコロラド、春にフロリダを計画。

ボストンは、子供に行きたいところを一つだけ選ぶように指令を出してコンピューターの前に座らせた。
結局、出てきた答えが Black Heritage Trail だった。
勉強不足でその道沿いにどんな史跡や博物館があるかを知らない。
これから慌てて調べなければいけない。

DCは感謝祭前後なので、White House や FBI は建物を外から眺めるだけになりそうだ。
そうなると Smithonian が中心かな。

コロラドはクリスマス休暇期間中に取ったので、宿が通常の2倍。
高いけれど仕方がない。
飛行機も直行便は一人12万くらいかかるので論外と言うことで、デンバーまで飛んで後はレンタカーで山を登ることにした。
4人で20万円以上節約できた。

フロリダもモノレール駅沿いのホテルは篦棒に高く、諦めることに。
少し離れたところに宿を取ってバスでテーマパークを訪れる様にする。

旅行を4件、宿と航空機、レンタカーの手配をするだけで半日仕事だ。
旅行会社の人は偉いと思う。
自分の旅ならともかく、好みの分からない他人の旅を企てる作業はきっと難しいに違いない。