最近の出来事

ニュースや新しいテクノロジー、サイエンスについて感じること。

モラルと倫理

2010-04-30 22:32:36 | 日記
昨日は生徒のエッセイを20篇ほど読破して採点。
4時間強かかってしまった。
各人の考えが強く打ち出されており面白い。
採点のために内容をきちんと指定してあったにもかかわらず、自分の書きたいことを書き殴ってあるものが数編。

一つ気になったのは、モラル (moral) と倫理 (ethics) をごちゃ混ぜにしている点。
物事の善悪を判断する基準がモラル
どういう行動を取るかを決める基準が倫理。
明らかに違うはずだ。
もちろんどちらも非常に個人的なもの (personal) であり、他人がどうこう言うことではない。
ただ、各人が自分のモラルや倫理にのみ従っていると社会生活上で問題が生じる。
その摩擦と衝突を解決するために社会的な基準と法律が存在する。

例えば、殺人は悪だと考える人が多い。
誰かが人の沢山集まった場所でマシンガンを乱射しようとしている。
それを見た警官が惨事を防ぐためにその人を射殺したとしよう。
殺人なのでモラル上は悪の行動である。
倫理的に許されるのだろうか。
警官は許されると考えたから行動を起こした。
カントなら射殺という行為は摂れなかったはずだ。
それが個人の倫理観の違いだ。

世の中には簡単に白黒付けられない問題が沢山ある。
それをどう考えるか、自分がどんな考えを持っているか、を発見してもらうのが今回の宿題の目的だった。

死化粧

2010-04-29 22:14:05 | 日記
朝日新聞で5月14日まで渡辺淳一の「死化粧」を無料公開している。
マーケティングの一環でメールアドレスを集める手段だ。

とりあえず、メールの正当性を調べてこないので何を記入しても大丈夫なのだが、一応ジャンクメール用のアドレスを入力しておいた。
送り主リストを指定しておき、名簿にない送り主からのメールは全て即削除という強力なフィルターがかかっている。
実在のメールアドレスで実際に使用している訳だから良心の呵責もない。
不必要なメールは受け取らないという積極的な手段である。

The Men Who Stare at Goats

2010-04-28 22:02:13 | 日記
不思議な滑稽さを持った映画。
ジョージ・クルーニーの主演作としては、 Three Kings や O Brother, Where Art Thou と同じ系統だ。
豪華なキャスト。
ケビン・スペーシー、ジェフ・ブリッジと合わせ3人のオスカー俳優に加え、ユアン・マクレガーまで登場する。

内容は間合いととぼけた台詞で笑いを誘う風刺もの。
それなりに良く作られているが、少し中途半端かな。
風刺としては毒が少ないし、コメディーにしては80%の満足度。
各分野でそこそこの評価をもらえるが一流になりきれなかった、というところだ。
☆☆☆

携帯電話とクラウド

2010-04-27 21:42:26 | 日記
日本経済新聞によるとソフトバンクの2010年3月期決算が4658億円と前期に比べて3割増えたそうだ。
ヤフーとアイフォーンが貢献したらしい。

以外なのはアイフォーン。
日本は携帯文化でクラウド文化は存在しない。
アイフォーンはクラウドを中心としたデジタル生活を支援する機器なので、日本で浸透するかどうかには大きな疑問があった。
例えば、日本の携帯文化で必須とされている絵文字やワンセグというガラパゴス機能は付いていない。
つまり、潜在的利用者の数が絶対的に少ないのだ。
アイフォーンに限らず、いわゆるスマートフォン市場が微少なのはそのためだ。
後発にもかかわらずアイフォンがスマートフォン市場で既に過半数を占めているのは納得出来る。
アイフォーンが市場そのものを拡大しているという事実は、その商品魅力を物語っている。
日本にクラウド文化が受け入れられるのだろうか。
将来的には必ずそうなると思うが、日本の電機メーカーはソフト面が弱く、余り積極的にその方向を目指していない。
技術的にまたソフト的に未熟で競争に耐えないからだ。
どこかが、しっかりとしたクラウドを開発すれば(と提携すれば)日本市場で先行できると思うが、どうだろう。
グーグルと組むのが一つの可能性。
マイクロソフトはサーバー技術があるにもかかわらず、クラウドでは余り良い実績を残していない。
底力のある会社なので巻き返してくる可能性が高い。
この両者と組ん日本市場を開拓するという気概のある会社は無いのだろうか?
ヤフーとアイフォーンを持つソフトバンクはこの分野で着実に伸びてくる。
ソニーやシャープはいつ本格参戦するのだろう。

スクープその後

2010-04-26 20:58:40 | 日記
先週のブログで紹介した第4世代のアイフォーンに関するすっぱ抜きが遂に刑事事件となった。
Gizmodo の編集者のコンピューター等が自宅から押収された。
捜査令状と、それに対する弁護士からの抗議の手紙まで新聞に掲載された
この件に関しては警察はノーコメントを貫いている。
Gizmodo の方はブログでとりあえず一報というところ。

予想されていたとは言え、司法の対応が迅速だ。

Clash of the Titans

2010-04-25 19:23:39 | 日記
登場するのはタイタンとはいってもオリンピアンで、実際に話に絡んでくるのは Hades (プルート)と Zeus (ゼウス/ジュピター)だけだ。
端的に表現すると、お金を湯水のように使った怪獣映画というところだ。
昔の大映の映画、例えばガメラ対ギャオスを現代の技術を駆使して製作するとこうなるという見本とも言える。

ストーリー的には、登場人物の葛藤や成長があまりない。
どのキャラクターも安易に型にはめてとりあえずこなしたという感じだ。
もっと脚本がしかりしていれば、見応えのある映画になったと思うが。

これで3Dはアバター(SF)、アリス(寓話)、タイタン(神話)と見てきたが、やはりSFと神話には特撮と3Dが手法としてぴったりだと思う。
寓話もファンタジー性を強調するなら理屈は分かるが、 ティム・バートンのようにシュールに迫りたい場合はむしろ普通の2Dの方が勝っていると思った。

さて、「タイタンの戦い」をどう評価するか。
映画館でそれも3Dで見るのならば、怪獣映画の技術的進歩をしっかりと味わえる。
家庭のテレビで、2Dで見るというなら時間つぶし程度に考えた方が良いだろう。

その後の展開

2010-04-24 10:05:35 | 日記
4月20日のブログで紹介したアップル社の技術者について予想された状況に加えて、予想外の展開が登場した。
まず、警察の介入。
これは当然だ。
カリフォルニア州の法律が公然と破られた訳だから、刑事事件に発展するのは必然だ。

民事に関しては微妙な点がある。
合衆国憲法修正第1条(言論の自由と)企業秘密の暴露との兼ね合いがあるからだ。
情報を違法に入手した場合、損害賠償を求められるのは当然として、それがマスメディアに適応されるかどうか、インターネット上の噂主体の媒体をマスメディアと捉えることが出来るかなど、新しい問題が沢山あって興味はある。

しかし、ルフトハンザ航空の絶妙なタイミングでのPR戦略には脱帽。
Twitter 上でこの技術者宛に手紙を公開している。
彼を無料でドイツまで招待してバイエルン地方のビールを飲み放題で提供するというのだ。
ビジネスクラスというのもうまい。
コーチ(エコノミー)は安っぽいし、ファーストクラスというと非現実的でピンと来ない。
SNSを利用してのPRとしてはかなり上質で露出度も高い。
これを企画した人々のアイデアと、それを実現させた会社の機動性は見事というほかない。
このタイミングでこれだけ効果的な広告を打てる会社が日本にあるだろうか。

グリーンカード

2010-04-23 18:48:08 | 日記
新しいグリーンカードが今日届いた。
これまでの斜め撮りの写真にかわって正面からの撮影となった。
USCISのロゴというかデザインがこれまでの背景的なものから前面に出てきて存在を主張するものに変更された。
やはり特筆は、職員の質の変化だろう。
少なくともグリーンカードの申請、更新を申し込む人は、これまで相当期間問題を起こさず暮らしてきた訳で、犯罪人のような扱いを受けるいわれはない。
政府側がやっとそのことに気付いたのか、圧力がかかって職員の入れ替えをしたのか分からないが、歓迎できる変化だ。
次はEZパスの料金所の職員かな。
余りにも態度がでかい。

コンピューターの更新

2010-04-22 14:36:55 | 日記
自分が使っているコンピューターは全てリースだ。
3年ごとに更新される。
機器の制御用のコンピュータは面倒くさいので買い取ることが多いのだが、一般用コンピューターは入れ替えをする。
12台あるので、年間4回のデータ移行作業が必要だという計算になる。
最近はアップル社のユーティリティーを使うので時間はかかるが楽である。
アドビーとマイクロソフトのアプリケーションを除いて、個人データ(アカウント情報)ごとそっくり移植する。
古いCPUを外付けハードディスクのように使用して後はお任せ。
今回はOSがレパードからSLになったので多少手を加えたが、それにしても一晩で完了。
翌朝から通常業務に使用できるのはありがたい。

アドビーはキーを一旦会社に返して新しいCPUからまた取得するという手間。
マイクロソフトには、自社のサーバーでOSの正当性を確認しろといわれる。
昨夜の作業も数時間で終わり、その後も順調。
先ずはめでたし、めでたし。

努力すれば報われる

2010-04-21 12:06:14 | 日記
今日、去年の proégé の一人と話をした。
彼は今年歴代最高 GPA を達成した(4.0)。
つまり、A(クラス上位7%)以外の成績を取っていないのである。
大学でこれを達成するのは不可能だと思っていた。

3年間朝早くから夜遅くまで必至に勉強したという。
遺伝学のクラスで最初のテストがA-だったために闘志に火が付き、その後超人的ながんばりを見せてぶっちぎりの最高点で学期を終えた彼である。
昨秋12校(医学校)から面接の招待があり、その全てから奨学金付きでの入学を求められた。
8校は断り、アイビーリーグ3校とスローンケタリング(癌治療で全米一の評価を受けている)の間で、どこに進むか悩んでいる。
いずれも学費全額免除の申し出だ。
彼の3年間は報われたと言っていいだろう。
どこに進学しても、彼ならきっと立派にやっていくことと信じている。

世紀の忘れ物

2010-04-20 08:31:14 | 日記
次世代のアイフォーンがインターネット上で暴露されている。
Gizmodo が詳細に報告
予想されていた機能は付いているものの形状が現行モデルとは全く異なっている。
曲面を多用したデザインからもっとかまぼこ板に近いものとなっている。
真偽のほどについてインターネット上で議論が沸騰しているが、ここにきてアップル社の影が見え始めた。

ニューヨークタイムスによると、Gizmodo の編集局がアップル社からの正式な返還要求を受けたというのだ。
"It has come to our attention that Gizmodo is currently in possession of a device that belongs to Apple," "This letter constitutes a formal request that your return the device to Apple,"
[ Gizmodo がアップル社所有の機器を現在所持しているとの知らせを受けた。... その機器の返還をこの手紙で正式に求める。]

ところで、問題点が2つある。

一つはカリフォルニア州の法律。
拾得物は持ち主に返還しなければならない。
それまでは相応の管理をする義務がある。

Gizmodo は拾得物と知りながら $5,000 でこの電話を購入している。
売り主、買い手ともに犯罪を犯したのではないか。
買い手がその後、入手の経緯を報告していることから見ても拾得物であることを知っていたという点はごまかせない。
さらに、その電話を分解しているのだから明らかな義務違反である。

もっと重大な問題は、落とし主の実名公表と、彼の FaceBook 公開である。
そこまでしなくても記事の重大性に変化はないし、個人情報をそこまで晒して良いものだろうか。
低俗だという評価は免れない。

過去のアップル社は新製品を発表まで秘密にしておくことに長けていた。
今回の出来事は過去最大のリークといわれている所以である。

主賓挨拶

2010-04-19 22:45:25 | 日記
今日は、倫理のシンポジウム「Moral Heat」の基調講演。
環境に関する現代倫理を討論することがテーマ。

ディナー付きで、偉い人が一杯来た。
ボードメンバーから学部長がぞろぞろ、そんなところで自分は一体何をやっているのか?
末席で、副所長やヒラの役員を相手に世間話。

講演の方はというとEPA(環境省)のディレクターがわかりきったことを長々と。
かなり不評であった。
仮にも出席者はシンポジウムのパネリストや議長で、現代倫理の専門家だ。
彼らに向かって、あの話はないだろう。
聴衆を勘違いしていた。

例としてずっと使っていたのが殺虫剤の毒性を調べる研究。
環境に対する影響と関係あると言えなくはないが、地球温暖化や、資源枯渇についての話し合いをしようとするシンポジウムの基調講演としてはふさわしくない。
組織委員会側の人選ミスとも言える。
いや、スポンサーにEPAが名を連ねている。
いわゆる主賓挨拶のようなものか。
この習慣は日本だけのものだと思っていた。

自動翻訳ソフト

2010-04-18 13:52:26 | 日記
NICTが画期的な翻訳アプリケーションを開発したという。
先ずは iPhone 用に無料配布して利用者の声を聞くらしい。
楽しみだ。

日本の携帯はガラパゴスなので、海外で利用するオンラインアプリケーションをそのプラットフォームで開発しても意味がない。
3G/WiFiで利用できるアイフォーンの選択は正しい。
アンドロイドでもネットワークに関しては大丈夫だが、機材の普及率から見てまだ時期尚早だろう。

NICTの言語対応地域地図を見ると、北欧と中近東が抜けている。
アフリカは一見カバーされているようだが地図上の色を見ると英語とフランス語でカバーしているようだ。
公用語が通じるかどうかは大きな疑問だが、現実的には観光地なら問題ない。

1点気がかりなのは、翻訳の正確さ。
以前中国語のサイトを読みたくてグーグルで翻訳をかけたところ、全く意味をなさない文が続出して閉口した。
今回のソフトは、従来のアルゴリズムに比べてかなり翻訳の精度が向上したという。
これから、もっと翻訳の正確度を上げるように頑張って欲しい。

有料でも応援のつもりでソフトを購入するから。

小鳥の集会

2010-04-17 10:53:29 | 日記

去年、庭のシーソーを作成した。
その支柱は古タイヤにセメントで固定してある。
そこにたまった水が小鳥たちにとって格好の集会場となっていた。
アオカケス(blue Jay)、紅冠鳥(cardinal)、コマドリ(Robin)、雀、フィンチ、山鳩、がまとまってたむろしていると色彩が多様で春という感じがする。

Blue Jay & Cardinal


火山

2010-04-16 13:59:28 | 日記

アイスランドの火山が噴火している。
回復途中のヨーロッパ経済に打撃となるのは明白。

自然の脅威はいかんともしがたい。
意外だったのは、自然活動によって人の生活が大きく影響を受けるという事実を目のあたりにしていまさらのように驚く人がたくさんいるという点。

NASAの衛星写真から。