Along with the Mekong

メコン川の流れのように

コーヒー特集

2007年03月01日 | コーヒーネタ

最近、雑誌のコーヒー特集が目に付く。創刊以来愛読している_atesも、BRUTUSも、コーヒー特集だ。

_atesは、コーヒーそのものというより、「コーヒーのある生活」の特集。ライフスタイル提案雑誌なんだから当然か。

そして期待していたBRUTUSも、なーんか物足りない。かなりの情報量ではあるのだけれど、コーヒーは、もっとスリリングで、広くて深い、とてつもなく魅力的な食品なんだけどなぁ、それに今はコーヒー業界の一大過渡期で、業界的にはかなり凄い変化が起きているんだけれど、この特集でそれって伝わるのかしらんと、mame的にはちょっとご不満のBRUTUS。

そしてついでにこんなもんも買ってみた。スタバの出版物と思われるようなスタバ絶賛誌。だけど、これが結構オモシロイ。



スタパに批判的な日本のコーヒー屋さんは多い。けれどmameは、産地からの視線でスタバを見て、とても高く評価している。日本のどこの大手ロースター(焙煎業者)が、生産者コンシャスな視点に立ったことがあるというのだ。「そんなの宣伝に利用するのためだ」という町のコーヒー屋さんもいるけれど、そう言う人は、自分が使っている生豆とスタバが使っている生豆と、どちらが生産者からの買い取り価格が高いのかを知っているのだろうか。

アジアのある少数民族の村で、スタバのロケ隊と遭遇したことがある。スタバはその村の豆を買い取る契約を結び、まだ豆がその村から出荷されないうちに、スチールとムービーの撮影チームを送り込んできたのだという。村人達は、写真を撮られることをハズカシがりながらも喜んでいたし、なにより、期待していた価格より2割り増しですべての豆が買い取られたことにテンションをあげていた。そして、来年もがんばっていい豆を作ろう、そうしたらスターバックスが高く買ってくれるんだ、何年もコーヒーを作ってきて今日が一番ウレシイ日だ、と興奮しながら話していた。

高値での豆の買取は、エンドユーザーまでの販路を一手に握っているからこそできることだけれど、スタバは、コーヒーに夢やストーリーを与えてくれる。日本のどのコーヒー会社が、こんな風に生産者を感動させてきたというのだ。そして、生産者もスタパの名前は知っていて、スタパに豆を売っていることを誇りに思っているのだ。

なんてことから、ワタシのスタバ評価はかなり高い。この本には、スタバの人材育成システム、生産地へのコミットメント、そしてスタパの楽しみ方まで、紹介されている。スタバ内部のことはあんまり知らなかったけれど、これがなかなか興味深い。知らない世界を知るのはオモシロイ。だからワタシには、この本は、他のコーヒー特集誌よりずっとオモシロイ。明日は、スタバに桜のシフォンを食べに行ってみよぉ、っと。


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
スターバックス大解剖に物言い (tenten)
2007-05-05 21:49:08
 お久しぶりです。2ヶ月遅れの話題でどうもすみません。
 「スターバックス大解剖」をようやく購入しました。mameさんのおっしゃるように、スターバックス本体の産地との関係には感心する点も多々あります。しかしこの本を読んでみて、スターバックスコーヒー ジャパンについて、2点物言いを付けたくなりました。
 一つは59ページの焙煎の解説です。「簡略化して1ハゼだけで深煎りコーヒーが作れるなら、作ってみなさい!」スターバックスは日本に焙煎工場を作らないだけでなく、この解説を読む限りでは、焙煎もブレンドもスタバ・ジャパンは中身を教えてもらえていないのでは、と疑ってしまいます。
 2つ目は産地との関係の一つの象徴である「フェアトレード」について、この本のどこにも記述がないことです。HP上や海外ではスターバックスの企業PRの上で「フェアトレード」は重要視されていると思うのですが、スタバ・ジャパンは日本では“売り物”にならない、と判断されてか全く無視ですね。代わりが著名人の来店の紹介とは、「バカにするな!」と叫びたいですね。
 ところで、最近ラオス・ティピカをメニューに加えました。以前に雲南・カティモールをテストして断念した経験がありましたが、ラオスはカティモールも結構酸味があって良かったですが、せっかく手に入るのなら、とティピカを採用しました。フルシティまで焙煎しても意外と酸味が残り、面白い風味です。アイス用に深く煎っても十分濃度のある豆で気に入っています。
返信する