Along with the Mekong

メコン川の流れのように

タンゴ 冬の終わりに

2006年11月26日 | なんでもない日常のこと

「今まで観た舞台で一番感激した作品をあげてください」といわれて、すぐにその名前が浮かぶワタシは、シアワセな観客なんだと思う。正確には一つではなく二つ挙げたいけれど、そのうちの一つ『タンゴ 冬の終わりに』のシアターコクーンでの再演も千秋楽まであと3公演になった。

この作品の初演は1984年の4月だからもう23年も前のことになるのか・・・(感慨)
この作品以来、ワタシは清水邦夫の大ファンになり、ご本人から、「mame様へ」とサインの入った『タンゴ 冬の終わりに』をいただき、何回かお手紙の交換などということもしていた。それがコレ。↓

  

「今はまだお話なんかできなくてもいい。演劇界で働くようになればきっと御目文字も叶うはず」と思っていたが、意外なことに「その日」は、ワタシの予定より早く訪れた。

清水先生が、講師として半年間、週に一回の文芸学科の講義をもたれたのだ。ワタシの科ではないけれど、もちろんお忍びで講義に紛れ込んだ。なのに、「星は遠くから眺めていよう」「太陽は遠くにいれば温かいけれど、近づくと火傷する」と言い訳しながら、実は恐れ多くて声もかけられずに教室の最後列に座り続け、半年が過ぎてしまった。あーなんて純情なmame。

ワタシをそこまで純情にさせた『タンゴ・・・』の23年前に観た初演の印象は今でもあまりに鮮明だ。名取裕子も若くて可愛らしかったし、松本典子の透明な声と凛々しい立ち姿には惚れ惚れした。そして、エンディングでクッションの羽をむしり続ける盛(セイ)役の平幹二郎の姿は今も目に焼きついている。舞台を見て取り肌が立ったのはこの時が初めてだった。あの平幹二郎は、というかあの清村盛は『近松・・・』の忠兵衛の比ではない魅力的な存在だった。光っていた。あの清村盛がもう一度観たくて、学生でお金もないのに、千秋楽にまたまた観にいったくらいだ。

そんな思い入れいっぱいの舞台の再演・・・・ 主演は元気溌剌の堤真一と顔が大きくて妙な声を出す常盤貴子だ。堤さんの舞台は何本も観ているが、何を観ても「JAC(Japan Action Club)出身」と思っちゃう。それがプラスに働いていることも多いんだけど、今回はどうなんだろう・・・

「再演の『タンゴ・・・』は初演とは別物」、そう分別できない限り観にいってはいけないような気がして躊躇しているうちに、楽日が近づいてしまった。明日は休演だから、火曜か水曜しか行く日はない。どうしよう・・・ 行くべきか、行かざるべきか・・・ mameは迷い、苦悩の日曜を過ごしているのよー。


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1 コメント

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Unknown (koma)
2006-11-27 01:55:35
常盤さんの顔って、見たことあるけど
むしろ小さいですよ!

昔が良かったなら
貶すことから観てしまいそうなので
行かない方がいいと思いますよ。
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