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 春のダイヤ改定で、23年ぶりにスピードアップした東海道新幹線が14日、走り始めた。最高速度はこれまでの270キロから285キロに。この日、東京、名古屋、新大阪の新幹線各駅で出発式が開かれた。

 名古屋駅では、JR東海の柘植康英社長が「速度の向上は各メーカーや当社の技術陣が一体となり、乗り越えなければならない壁を乗り越えた結果だ」とあいさつ。同駅の長谷川泰駅長の出発の合図で同社関係者らがテープカットし、午前6時41分発の東京行きのぞみを見送った。

 東海道新幹線の路線は約4割がカーブで、51年前の開業時は最高210キロだった。カーブ走行時に車体の傾斜を適正にする空気タンクの増設やブレーキの性能を向上させ、スピードアップにつなげた。

 時間が短縮する列車は上下線で1日37本。東京―新大阪間は最速2時間22分で結ばれ、約3分短くなる。東京―名古屋間は下りで最速1時間34分になり、約2分の短縮。同社は「ダイヤが乱れた場合の遅れを速やかに回復する効果もある」としている。