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社労士受験支援塾(三好塾)

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(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告ーその9

2008-04-20 01:34:44 | 判例集
(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告ーその9


労働基準法第20条(解雇の予告)
1 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。
2 前項の予告の日数は、一日について平均賃金を支払つた場合においては、その日数を短縮することができる。
3 前条(解雇制限)第2項の規定は、第1項但書の場合にこれを準用する。

 本条違反の解雇の効力

第20条違反の解雇の効力につき、

第20条の法意は取締役規定であって従って予告のない解雇の意思表示の私法上の効果を失わしめる規定と解釈すべきでない(金沢地裁昭和25.03.06判決)との有効論をとるもの(大阪地裁昭和24.09.03判決、同旨新潟地裁昭和26.08.31等。さらに最高裁大法廷昭和25.07.19判決も傍論として、「解雇の通知の効力は労働基準法第20条所定の手続を経たか否かによって消長を来たす筋合のものでなく・・・」と判示している。)に対して

無効論をとる判決も数多い。無効論中にも、意思表示のときに本条所定条件を備えざる解雇は絶対に無効であり、その後の事情によって有効となることはあり得ない、とするいわゆる絶対的無効論(東京高裁昭和26.05.18判決、岡山地裁昭和26.12.17判決)と、一応無効ではあるが、即時解雇の意思が明確に示されていない限り、所定期間の経過又は爾後手当の支払のあったときから解雇の効力が生ずるとするいわゆる条件附無効論最高裁第二小法廷昭和35.03.11判決、福岡地裁小倉支部昭和24.03.26判決、名古屋地裁昭和24.07.01判決、東京地裁昭和25.04.11判決、水戸地裁昭和27.04.08判決、宮崎地裁昭和26.01.30判決、横浜地裁昭和27.12.25判決、大阪地裁昭和54.07.24判決、大阪地裁昭和54.11.06判決)とがあるが、最後の説が最高裁判例であり通説である

なお、本条違反の解雇に対して労働者は解雇の無効又は予告手当請求の一方を選択しうる(東京地裁昭和41.04.23判決)、労基法第20条に反し使用者が予告手当を支給せずに解雇しかつその後の賃金も支給せずに即時に解雇の効力が生じたものと固執する場合は右解雇は無効であってその後予告手当を提供しあるいは30日を経過しても解雇は有効とならない(札幌地裁昭和50.10.11判決)、使用者が予告手当を支払わず、即時解雇又は解雇予告のいずれとも判然としない意思表示をした場合には、その意思表示をどのように受けとるかは労働者の選択にまかされていると解するのが相当であるから、労働者としては、相当期間内において解雇の予告がないとしてその無効を主張することもでき、また解雇の無効を主張しないで予告手当の支払を請求することもできる(東京地裁昭和41.04.23判決、同旨奈良地裁昭和41.09.09判決)とするいわゆる選択権説有力である

更に続きます。

(担当:社労士久)

(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告ーその8

2008-04-19 03:17:43 | 判例集
(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告ーその8


労働基準法第20条(解雇の予告)
1 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。
2 前項の予告の日数は、一日について平均賃金を支払つた場合においては、その日数を短縮することができる。
3 前条(解雇制限)第2項の規定は、第1項但書の場合にこれを準用する。

 予告・予告手当

(2)解雇予告手当

東京地裁平成16.12.17判決
経歴詐称を理由とする懲戒解雇は、客観的に解雇予告除外事由に基づく解雇であるから、会社は解雇予告除外認定を受けなくても、解雇予告手当を支給する義務はない。

東京地裁平成15.08.07判決
1箇月の期間を定めた雇用契約であっても、所定の期間を超えて引き続き使用されているときには、使用者は、1か月分の解雇予告手当を支給しなければならない、

大阪地裁平成15.09.26判決
退職か解雇かが争われている場合において、退職届の提出前に会社が通告した解雇日が到来しており、解雇日は解雇の通告日から30日を経過していないので、会社は、解雇予告手当を支払う義務がある。

更に続きます。

(担当:社労士久)

(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告ーその7

2008-04-18 01:48:20 | 判例集
(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告ーその7


労働基準法第20条(解雇の予告)
1 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。
2 前項の予告の日数は、一日について平均賃金を支払つた場合においては、その日数を短縮することができる。
3 前条(解雇制限)第2項の規定は、第1項但書の場合にこれを準用する。

 予告・予告手当

(2)解雇予告手当

大阪地裁昭和37.05.11判決
解雇予告手当は賃金に準ずる性質を有するが、賃金債権に代わるものではないから、解雇が無効であった場合被解雇者が有する賃金請求権を既に支給された解雇予告相当額を控除した残額であるとするはできない。

東京地裁昭和61.03.25判決
労務供給契約に基づく使用関係は契約の期間満了により当然終了するが、これは通常の雇用関係における解雇に当たるものではなく、解雇予告手当の支払義務はない。

東京地裁平成11.12.16判決
金融機関の職員の採用条件である身元保証書の提出を採用後再三の督促を受けながら提出しなかった者の解雇は、従業員としての適格性に重大な疑義を抱かせる重大な服務規律違反又は背信行為によるものであるから、解雇予告手当を支払わなくてもよい。

更に続きます。

(担当:社労士久)

(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告ーその6

2008-04-17 02:24:06 | 判例集
(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告ーその6


労働基準法第20条(解雇の予告)
1 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。
2 前項の予告の日数は、一日について平均賃金を支払つた場合においては、その日数を短縮することができる。
3 前条(解雇制限)第2項の規定は、第1項但書の場合にこれを準用する。

 予告・予告手当

(2)解雇予告手当

長崎地裁佐世保支部昭和25.11.20判決、新潟地裁高田支部昭和25.08.10判決、東京高裁昭和26.05.18判決
予告手当はその性質上取立債務であり、債務者たる使用者の住所において、かつ、言語上の提供をなせば足りる。

名古屋地裁昭和40.11.01判決
解雇予告手当は、新たに就職するまでの間の労働者の生活を保障するためのものであるから、その支払いに条件その他の負担を付けることは許されない。

大阪地裁昭和37.04.28判決
予告手当はその支払により使用者の予告義務を免除する効果をもつにすぎず、労働者が使用者に対しその支払を請求しうる性質のものではない。

東京地裁昭和39.04.28判決
小切手によっては、解雇予告手当を有効に支払うために提供したものと解することができない。

更に続きます。

(担当:社労士久)

(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告ーその5

2008-04-16 02:16:54 | 判例集
(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告ーその5


労働基準法第20条(解雇の予告)
1 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。
2 前項の予告の日数は、一日について平均賃金を支払つた場合においては、その日数を短縮することができる。
3 前条(解雇制限)第2項の規定は、第1項但書の場合にこれを準用する。

 予告・予告手当

(1)予告

金沢地裁昭和25.03.06
言語上の提供も必要でなく解雇の意思表示のときに、請求あり次第支払に応じ得る意思と能力があれば足りる。

東京地裁平成16.05.28判決
解雇予告制度は、使用者の解雇の意思を事前に労働者に明示させて、労働者に退職後の準備をさせるためのものであるから、解雇の日を特定して予告しなければならない。

更に続きます。

(担当:社労士久)

(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告ーその4

2008-04-15 00:40:13 | 判例集
(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告ーその4


労働基準法第20条(解雇の予告)
1 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。
2 前項の予告の日数は、一日について平均賃金を支払つた場合においては、その日数を短縮することができる。
3 前条(解雇制限)第2項の規定は、第1項但書の場合にこれを準用する。

 本条と民法の関係

東京高裁昭和42.01.24判決
雇用期間の定めのない月俸を受ける被用者に対しては、本条第1項により民法第627条(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)第2項の適用は排除される

[参考]
民法第627条(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
1 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。
2 期間によって報酬を定めた場合には、解約の申入れは、次期以後についてすることができる。ただし、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。
3 6箇月以上の期間によって報酬を定めた場合には、前項の解約の申入れは、3箇月前にしなければならない。

東京地裁昭和47.04.04判決
労基法第20条第1項但書は、民法第628条(やむを得ない事由による雇用の解除)の規定を排斥したものであって、期間の定めのある雇用契約においても、天災事変その他やむを得ない事由のため、事業の継続が不可能になった場合でなければ使用者は雇用契約の即時解雇ができない。

[参考]
民法第628条(やむを得ない事由による雇用の解除)
当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。

東京地裁昭和51.10.29判決
就業規則により使用者のために民法第627条第1項の解雇予告期間を延長することは許されない。

更に続きます。

(担当:社労士久)

(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告ーその3

2008-04-14 01:30:06 | 判例集
(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告ーその3


労働基準法第20条(解雇の予告)
1 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。
2 前項の予告の日数は、一日について平均賃金を支払つた場合においては、その日数を短縮することができる。
3 前条(解雇制限)第2項の規定は、第1項但書の場合にこれを準用する。

 解雇の意義
(本条の適用)

東京地裁昭和44.03.31判決
就職先を転々とし、短期間に悶着を起して予告手当を得ようとする常習者に対しては予告手当を支給する必要はない

山形地裁鶴岡支部昭和24.08.22判決、仙台地裁高秋田支部昭和25.05.01判決
他会社への就業を斡旋し次の就職迄の間に無収入になることを防止しても被告人の斡旋によって雇われるか否かは被雇用者の自由意思に基くものであるから本条の手続を必要とする

続きます。

(担当:社労士久)

(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告ーその2

2008-04-13 01:20:32 | 判例集
(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告ーその2


労働基準法第20条(解雇の予告)
1 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。
2 前項の予告の日数は、一日について平均賃金を支払つた場合においては、その日数を短縮することができる。
3 前条(解雇制限)第2項の規定は、第1項但書の場合にこれを準用する。

 解雇の意義
(本条の適用)

大阪高裁昭和35.01.27判決、横浜地裁昭和41.05.25判決、東京地裁昭和41.09.06、神戸地裁昭和41.05.25判決
雇傭契約期間を定めた契約が反覆更新されても実質においては期間の定めのない労働関係と認められる場合は、本条の解雇予告を必要とする、

東京高裁昭和43.03.01判決
期間の定めある労働契約において雇用期間が反覆更新され、被用者において期間満了後も使用者が雇用を継続すべきものと期待することに合理性が認められるときには、本条の規定を類推適用して解雇の予告をするのが相当である。

反対
横浜地裁昭和39.06.13判決
20条は、雇用期間満了の都度有期雇傭契約の締結を繰返した場合において使用者が更新後の契約期間満了による雇傭関係の終了を主張する場合については、その適用がない。

続きます。

(担当:社労士久)

(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告

2008-04-12 02:52:24 | 判例集
(労働基準法の判例集(要旨)第20条)解雇の予告


労働基準法第20条(解雇の予告)
1 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。
2 前項の予告の日数は、一日について平均賃金を支払つた場合においては、その日数を短縮することができる。
3 前条(解雇制限)第2項の規定は、第1項但書の場合にこれを準用する。

 解雇の意義
(本条の適用)

大阪地裁昭和53.08.04判決
経営者が倒産により営業継続の意思を放棄して出奔したのは、黙示の解雇の意思表示があったもので、解雇予告手当支払義務あり

東京地裁昭和27.07.02判決
労働契約の合意解約の場合には本条の適用がない

福岡地裁昭和61.08.27判決
期間の定めのある契約は契約期間の満了によって終了するものであって、それを解雇とみなすことはできない

東京地裁昭和30.09.22判決
就業規則によって休職期間満了又は停年による当然退職の規定が設けられている場合は、当該事実の発生によって、当然雇傭契約終了の効果を生ずるので、解雇の意思表示を要しない

続きます。

(担当:社労士久)

(労働基準法の判例集(要旨)第19条)解雇制限

2008-04-11 02:03:36 | 判例集
(労働基準法の判例集(要旨)第19条)解雇制限


労働基準法第19条(解雇制限)
1 使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間並びに産前産後の女性が第65条(産前産後)の規定によつて休業する期間及びその後30日間は、解雇してはならない。ただし、使用者が、第81条(打切補償)の規定によつて打切補償を支払う場合又は天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合においては、この限りでない。
2 前項但書後段の場合においては、その事由について行政官庁(所轄労働基準監督署長)の認定を受けなければならない。

福岡地裁小倉支部昭和31.09.13判決、大阪地裁昭和54.05.31判決
解雇制限期間内でも予め解雇の予告はできる

横浜地裁川崎支部昭和51.07.19判決
労基法第19条の解雇制限には、普通解雇のみならず懲戒解雇も含む

大阪地裁岸和田支部昭和36.09.11判決
就業規則によって定年制が定められている以上、雇用契約は定年に達すると必然的に終了するのであって、右定年制による雇用契約の終了は本条第1項によって制限されることはない

この条終りです

(担当:社労士久)