健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

2015年の再生可能エネルギーへの支出額

2016-06-20 08:30:05 | 研究
発展途上国による再生可能エネルギーへの支出額が昨年、先進国を初めて上回り、再生可能エネルギーの発電能力がこれまでで最も速いペースで増加するのをけん引したとする報告書「自然エネルギー世界白書(Renewables Global Status Report)」が発表されたそうです(AFPBB NEWS)。その報告書によると、2015年の再生可能エネルギーへの世界全体の投資額は、石炭や天然ガスを利用する発電への投資額に比べて2倍以上になったそうです。再生可能エネルギーへの支出総額は、2014年比5%増の2860億ドル(約31兆円)となり、これまで最高だった2011年の総額を更新。支出額が最も多かったのは中国で、世界全体の投資総額の3分の1以上を占めたそうです。またインドや南アフリカ、メキシコ、チリなどでも支出額が著しく増加。2015年に追加された発電能力は合計約147ギガワット。これは過去最大の増加で、アフリカ全体の発電能力に匹敵するそうです。報告書によると、風力発電と太陽光発電への投資が最も多く、太陽エネルギーの活用には、2015年の再生可能エネルギーへの投資総額の半分以上が当てられたとも。その一方で、バイオ燃料や水力発電など他の再生可能エネルギーへの投資額は減少し、運輸分野での代替燃料の利用については、他の分野に遅れをとった状態が続いているそうです。先進国におけるグリーンエネルギーへの支出も低下し、特に欧州では投資総額が前年比約5分の1減少したそうです。
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初期乳がん患者が受けるホルモン療法の期間

2016-06-19 08:30:29 | 研究
初期の乳がん患者が受けるホルモン療法の期間を5年から10年へと2倍に延長することで、再発やもう片方の乳房への腫瘍発症リスクを減らせるとする研究論文が、New England Journal of Medicineに発表されるようです。研究チームによると、閉経後の女性たちがレトロゾール(アロマターゼ阻害薬の一種で、閉経後の女性のエストロゲンの産生を抑制する)を通常の5年間ではなく10年間服用したところ、乳がんの再発や別の乳房に転移するリスクが、プラセボ(偽薬)を服用した人たちに比べて34%低くなったというもの。この研究では、カナダや米国に住む閉経後の女性1918人が対象。これらの女性たちは、アロマターゼ阻害薬療法3種類のうちのいずれかを、初期治療として、もしくは1970年代に抗エストロゲン剤のタモキシフェンによる治療を受けた後に、5年間継続。これら対象者のうち、無作為に選んだ半数にレトロゾールを、残りの半数にプラセボを服用。その後6年余りが経過した後に調べてみると、がんの再発や別の乳房での腫瘍の発症がみられたのは、レトロゾールを服用したグループでわずか7%だったのに対し、プラセボのグループでは10.2%だったというものです。また、正常だった別の乳房にがんの発症がみられたのは、レトロゾールを服用したグループではわずか1.4%だったのに対し、プラセボのグループでは3.2%だったとも。
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新ドラッグ使用の若者は「人間モルモット」

2016-06-18 08:30:07 | 研究
欧州連合(EU)の薬物監視機関、欧州薬物・薬物依存監視センター(EMCDDA)は報告書で、若者たちが、新たに登場している時に極めて有害なドラッグの「人間モルモット」となっている恐れがあると警告したそうです(AFPBB NEWS)。EMCDDAによると、新たに登場しているより強力なドラッグや、製造技術およびオンライン販売の発達により、欧州は薬物問題の深刻化に直面しているそうです。EMCDDAでは、560種類以上の新精神作用物質(NPS)を確認したとしており、その大半が大麻か、アンフェタミンやコカインといった覚せい剤の合成物だったと発表。EMCDDAでは、若いユーザーは意識しないうちに、こうした物質の人間モルモットとなっている可能性があり、ある合成ドラッグの場合、2011年以降に発生している100件以上の死亡例、200件近い深刻な中毒例との関連すると指摘。また大麻の合法的な代用品として販売されている一部の合成カンナビノイドは、極めて毒性が高いことが証明されており、2014年以降、欧州だけで13件の死亡例、23件の過剰摂取例と関連。さらに報告書では「エクスタシー」の名称で知られているMDMAの使用が再燃しているとも指摘。報告書はオンライン販売によるドラッグの供給も増えている点について触れ、今後かなり拡大する可能性があるとして、政策決定者は対策に取り組む必要があると警告しているとのことです。
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脂質制限ダイエットに疑問符

2016-06-17 08:30:42 | 研究
ダイエット中の人々を半世紀近く悩ませてきた低脂肪食のガイドラインをめぐり、一部の食物脂肪は体重増加に影響しないとする論文がThe Lancet Diabetes & Endocrinologyに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。オリーブ油やナッツ類に含まれる脂質が体重増加の原因になるかを調べた研究チームは、低脂肪ダイエットを推奨する風潮について、糖尿病や心臓発作、脳卒中といった健康問題につながる肥満の世界的増加を防ぐ効果はなかったと結論付けているそうです。
研究によると、スペインで行った臨床試験に参加した過体重や肥満の約7500人のうち、「健康に良い脂質」の摂取量を大幅に増やしたグループには、全ての脂質の排除を試みたグループと比較して、より大きな体重増加はみられなかったそうです。ただし、今回の臨床試験では、既に過体重で心疾患リスクがある55~80歳の白人と対象が非常に限定されており、結果を拡大解釈しないよう注意を促す声も上がっているとも。研究では、対象者を3グループに分け、試験開始時の食事に占める脂質の割合は全員約40%とし、このうち2グループにはカロリー制限のない「地中海式ダイエット」を、一方はオリーブ油を、他方はナッツ類を好きなだけ食べて良いことに。3つ目のグループには、脂質を全て排除する伝統的な食事制限。5年後、第3グループでは脂質の摂取量が37.3%に減少したのに対し、第1、第2グループでは共に約42%に増加。だが、体重は全グループで平均1キロ未満とわずかながら減少したそうです。また、全グループで胴囲の平均値が少々増加したが、特に「低脂肪食」のグループでその傾向が高かったそうです。今回の発見は加工肉や甘味飲料、甘味やファストフードなどいわゆる健康に悪い脂質を好きなだけ摂取して構わないということではないということです。
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肥満傾向が悪化

2016-06-16 08:30:04 | 研究
日本ではなく米国の話です。米国での肥満傾向が全体的に悪化しているとの調査論文がJAMAに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。発表された複数の論文によると女性で40%、男性で35%、子どもおよび10代の若者で17%が肥満だということです。この論文は、米国疾病対策センター(CDC)の調査によるものだそうです。そのうちの一件では、男性2638人(平均年齢47歳)と、女性2817人(平均年齢48歳)を対象にしたデータを検証。別の調査では2歳から17歳の子どもや若者4万780人のデータを使用。調査の結果、米国では成人の38%、10代の若者の17%が肥満と判断。成人については、BMI(肥満度指数)値30以上で肥満と定義され、BMI値25~29の過体重の人は全体の約3割を占めたそうです。2013~14年には、男性の5%以上と女性のほぼ10%が、BMI値40超の病的肥満で、子どもや若者では5.8%。また、2~5歳の子どもの肥満は過去25年間で減少しているそうですが、10代の若者では逆に増えていることも明らかに。これは、米国における過去30年の肥満対策が概して成功していないと結論付けているそうです。
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尿から乳がん・大腸がんを発見

2016-06-15 08:30:46 | 研究
尿を調べることで乳がんと大腸がんを見つけられる技術が開発されたそうです(YOMIURI ONLINE)。まだ実用化段階ではないようですが、今後数年以内の実用化を目指しているそうで、将来的にがん検査の大幅な簡略化につながると期待されるものだそうです。尿の中にある糖や脂質など1300以上の物質から、がんと判定するために必要な特定物質を約10種類まで絞り込むことに成功。その含有量の違いで健常者とがん患者を見分けられるというのです。エックス線検査や血液検査などに比べて手軽なため、検診を受ける人の負担が軽くなるのは間違いありません。ただ、特定物質の構造の解析など課題が残されており、早期の実用化に向けて研究を加速するそうです。
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3Dプリンターで製作した世界初のバイク

2016-06-14 08:30:59 | 研究
先日、欧州航空機大手Airbusは、3Dプリンターで製作した電動バイクを披露したそうです(AFPBB NEWS)。3Dプリンターによる電動バイクは世界初だそうです。3Dプリント製品の開発・製造を手掛けるエアバス子会社のAPWorksによれば、6キロワットのエンジンを搭載するこの電動バイクは、スケルトンタイプのフレームで軽量化を図り重量は35キロ。他の電動バイクより30%ほど軽く、「ライトライダー」と呼ばれているそうです。Airbusはこの製造方法を航空機にも応用しようとしており、6月のベルリン国際航空ショーでは3Dプリンターで製作した双発機の試作機を披露する予定だそうです。
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膨らませて使うモジュール

2016-06-13 08:30:28 | 宇宙
米国航空宇宙局(NASA)は、宇宙空間で膨らませて利用する国際宇宙ステーション(ISS)の仮設居住モジュールの運用試験で、モジュールを完全な大きさにまで膨らませることに成功したそうです(AFPBB NEWS)。最初の試みでは、モジュールが完全に膨らまず、試験を中止していたそうですが、成功したとのことです。このモジュ―ルは、「ビゲロー拡張可能活動モジュール(Bigelow Expandable Activity Module、BEAM)」という居住モジュール。NASAは、宇宙飛行士らが将来、月や火星で使用する可能性があるとしてこの膨らむ仮設居住モジュールを試験しているそうです。
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鳥の「赤い色」の謎

2016-06-12 08:30:53 | 研究
一部の鳥のくちばしや羽を「赤色」にしている要素はこれまで謎だったそうですが、鳥の体の赤色について、有害物質を体から容易に排出できる強健な個体、すなわち上質な繁殖相手を指し示す「印」である可能性があることを示唆するとする研究論文がCurrent Biologyに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。カナリアやキンカチョウなどの鳥は、「カロテノイド(カロチノイド)」として知られる黄色色素を生成する種、果物、昆虫などを食べるそうです。鳥の中には、この黄色のカロテノイド分子を、酵素を使って「ケトカロテノイド」として知られる赤色の分子に変換する能力を持つものがいるそうで、使われる酵素は、赤色や黄色の鳥の目の中の他、羽毛や皮膚などで活性化するそうです。
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地球の生命誕生

2016-06-11 08:30:50 | 研究
地球上の生命は、若年期の太陽で次々と起きた強力な爆発現象(フレア)の放射が絶えず降り注いだことによって発生したとする研究論文がNature Geoscienceに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。この太陽フレアのエネルギーは、原子爆弾1000兆個分の爆発力に匹敵するそうです。約40億年前、地球とその主星である太陽の温度は初期よりも大幅に下がっていたが、地球が生命に適した環境になるまでの過程は、この太陽の激しい現象で説明できるそうです。当時の太陽光の強さは現在の約3分の1ほどだったが、その活動は今よりはるかに激しかった可能性が高いそうです。繰り返し起きる巨大な太陽フレアによって、地球大気中のN2が分解され、亜酸化窒素(N2O、笑気ガス)とシアン化水素(HCN)が生成されたことが考えられるそうです。亜酸化窒素は、地球の温度を上昇させる温室効果ガスとなり、シアン化水素からは、タンパク質の構成単位であるアミノ酸がつくられるそうです。窒素は、すべての生命に必須の元素で、初期の地球大気中に存在したと考えられる窒素分子の形態では化学的に不活性で、より反応性が高い形に変換する必要があるそうです。そして、この変換は、非常に高い温度で達成されるそうです。
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