中国とインドでは人口の3分の1以上に精神上の問題があるにもかかわらず、そのうち医療支援を受けている人々はほんのわずかだという研究結果が、The LancetとLancet Psychiatryに発表されたそうです。人口ランキングで1位と2位の両国で、精神的および神経学的問題がある人や薬物・アルコールなどの乱用・依存問題のある人の数は、高所得国すべてを合わせた該当人数よりも多いそうです。この傾向は今後数十年でさらに深刻化する見通しで、特にインドでは、2025年まで増加の一途をたどるとの予想とのこと。一方、中国は35年以上前に導入された厳格な産児制限政策による影響の一つとして、人口の高齢化が進むとともに認知症の急増が問題となっているそうです。そうした中、どちらの国もメンタルヘルスのニーズに対して適切に対処する体制が整っていないことを指摘した。新興大国の両国と先進国の違いは、メンタルヘルスケアへの支出額でも同様に鮮明で、両国の医療関連の国家予算のうち、メンタルヘルスに充てられる予算の割合はそれぞれ1%に満たないそうです。米国では同6%近く、ドイツ、フランスでは同10%以上だそうです。中国とインドの医療制度でこの差が埋まるには、あと数十年かかる見通しだそうです。ただし、インドのヨガや中国の伝統薬など、数多くの伝統療法専門家らを、メンタルヘルス上の問題を把握・治療できるよう訓練することは可能としているそうです。
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