先日、政府の宇宙開発戦略本部(本部長・菅内閣総理大臣)は、国際宇宙ステーション(ISS)への参加を予定より5年間延長し、2020年まで継続することを決めたと発表されました。最近、若田さん、山崎さん、野口さんと続けて日本人宇宙飛行士が滞在したISS。日本人宇宙飛行士が滞在するとマスコミに取り上げられるので、この一年間で随分と身近な存在になったのではないでしょうか。さて、このISSには多額の維持費がかかり、関連する国や宇宙機関が分担して負担しています。日本も毎年、ISSの維持管理を負担し、かつ研究開発などをあわせると約400億円を投じているそうです。各国とも経済が停滞しているためにこうした負担が国の財政に大きな負担となっているのです。当初、ISSは2015までの運用としていましたが、5年間の延長が決まりました。ただ、負担金を拠出している各国が追認しないと2020年まで運用できるかどうかはまだ不透明な状況でした。おそらく、2020年まで運用が継続されることは間違いないと思います。また、今後はアジア各国など負担金を拠出する国を増やして費用負担を軽減を目指すということです。また、国内産業の振興につながる実用的成果を目指すとも。でも、宇宙での技術が即座に現代社会に還元されるとは考えにくく、還元されるまでには5~10年はかかるのではないでしょうか。いずれにしても、今後日本の宇宙開発をどうするのか、しっかりとしたビジョンの提示が必要だと思います。
政府は介護や環境、観光など将来の成長が見込まれる分野で、職業の習熟度や知識を客観的に示す「段位」認定制度の本格的な検討に着手したそうです(YOMIURI ONLINE)。一企業だけでなく、多くの企業・産業に通用する専門家を育て、雇用・転職の促進や高い技術を持つ人の収入増につなげるのが狙いだそうです。まず「介護・ライフケア」「環境・エネルギー」「食・観光」を対象に、能力評価基準やカリキュラムを検討し、2011年度末までに体制を整備して、5年間で他の成長分野にも対象を広げる方針だということです。段位制度は政府が6月にまとめた新成長戦略で提唱していたそうですが、全く知りませんでした。内閣府で31日開かれた「実践キャリアアップ戦略推進チーム」の有識者会議では、今後、段位の数や具体的な評価方法、既存の資格・検定制度との関係などを検討し、年内をメドに基本方針を取りまとめることを確認したそうです。制度導入により、企業は求職者を評価しやすくなり、求職者も就職に必要な能力を見極めやすくなるとみられるとありますが、果たして本当にそうなるでしょうか。結局は、段位認定を受けるのもお金がかかるなど、なかなか難しいのではないでしょうか。少なくとも「介護」に段位は似合わないと思いますが・・・・・。何となく、本当に日本がおかしな方向へ動き出しているような気がします・・・・・。