受胎時の母親の食事の違いが、子どもの特定の遺伝子におけるDNAメチル化に影響することが明らかになったという研究報告が先日発表されていました(Natureasia.com)。この結果は、母親の食事が、その子のDNAに持続的変化を生じさせ、それが、理論的には、子の発達に影響する可能性があることを示しているものだそうです。気候変動のために雨季と乾季の食事が極端に変化するガンビア農村部の女性を対象に研究を行い、この地方の女性が雨季に受胎した乳児が、乾季に受胎した乳児と比べて、研究対象となった6個の遺伝子全部においてメチル化レベルが高かったということを突き止めたものだそうです。そして、母親が受胎した頃に採取した血液から検出されたバイオマーカーを用いて、メチル化パターンを予測できることを明らかにしたそうです。今回の研究では、子どもに生じるDNAの修飾の原因が母親の食事であることが明らかになりましたが、このDNAの修飾が子どもの健康と福祉に対する長期的効果につながるのかどうかを断定するには、さらなる研究が必要となるそうです。考えさせられますね。
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