風邪薬を飲むと眠くなることありませんか。花粉症の薬には眠くなるものが比較的多いですね。こうした薬の眠くなる成分は「抗ヒスタミン剤」です。この抗ヒスタミン剤はなかなか脳から消えないことが示されました。実験により明らかにしたのは 東北大学大学院医学系研究科の研究チームです。抗ヒスタミン薬には眠くなるタイプとならないタイプがありますが、両方のタイプを服用した12時間後の脳内の残存量をPET(ポジトロン断層)装置で比較したそうです(ASAHI.COM)。抗ヒスタミン剤はヒスタミンと結合する受容体に結合します。これによって、ヒスタミンが受容体に結合するのを防ぎ、症状を抑える作用を持っています。抗ヒスタミン剤服用直後は脳内のヒスタミン受容体の60~80%が抗ヒスタミン剤により占拠され、眠くならないタイプでは12時間たつと占拠率が15%に減ったそうです。しかし、眠くなるタイプは12時間後でもまだ脳内の受容体に50%も残っており、強い眠気と脳の機能障害が起きるレベルだったそうです。車の運転や受験を控えた夜にこうした薬を服用することには注意が必要だということを証明しました。これまで何となく経験的に分かっていましたが、実証したのは初めてだそうです。
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