健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

iPS細胞センター

2010-02-28 07:08:26 | 研究
米国NIH(National Institute of Health)は、新型万能細胞(iPS)細胞の臨床応用に向けた研究を一層推進させるために専門の研究センターを設立するということが先日報道されました。NIHは日本でいうところの厚生労働省直轄の研究所に相当することになると思います。このNIHでは、健康にかかる研究を実施する他、研究費の分配も行っています。日本にも厚生労働省直轄の研究所があり、研究を推進するとともに研究費の分配も行っています。でも規模が全然違うと思います。米国で行われているライフサイエンス研究の多くがNIHによる研究費で実施されていると思います。この研究費は、研究に必要な設備や物品の購入はもちろん、研究員や技術者の雇用、そして研究者自身の給与なども賄えると言われています。日本では文部科学省の科学研究費補助金(科研費)がありますが、ほぼ科研費と同じような制度ということになります。でも、NIHの研究費は科研費に比べると巨額で制約が少ないのではないかという印象を持っています。
また、このNIHはワシントンDCの郊外、メリーランド州ベセスダにあります。非常に環境に恵まれている場所です。今年は寒波による大雪で大変だったと思いますが・・・・・。冬はすごく寒くなるようです。
さて、このNIHが今年の9月までに300万ドルを投資してiPSセンターをNIH本部内に設立するというのです。つまり、米国がiPS細胞の研究を国を挙げて推進することを表明したということです。日本はiPS細胞を初めて確立した京都大学の山中先生を中心に研究体制が確立していますが、センター化はできていないと思います。また、研究費に関しては政権交代による影響も出ているような状況だと思います。こうした状況の下、日本のiPS細胞研究は世界をリードできるのでしょうか?リードしなければ日本国に利益をもたらすことはなくなってしまいます。さて、日本国政府はどうしますか?
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