健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

遺伝子による健康診断

2010-02-08 04:57:27 | 研究
ヒトゲノムが明らかにされて数年が経ちますが、まだまだ全貌は解明されていません。そうした中、東京大学医科学研究所の「バイオバンク」に登録されているがんや糖尿病、心臓病などの患者1万4700人分のデータをコンピューターで解析し、健康診断などで行う血液検査の結果を左右する46個の遺伝子を、東京大学と理化学研究所の研究チームが日本人のゲノム解析で発見したそうです。
今回発見したのは、赤血球、肝機能、腎(じん)機能、尿酸、心筋梗塞など18項目の血液検査に関連する新規の遺伝子群だそうです。例えば肝機能では、ALP値は遺伝子の違いにより最大99の個人差があり、γGTP値などは酒に強い遺伝子を持つ人で高い傾向にあり、また血液型がB型の女性は、他の血液型の人と比べて貧血のリスクが21%低いことが明らかになったそうです(産経新聞)。
こうしたことがだんだん増えてくるのでしょう。遺伝子の中には、特定の疾患の発症率を左右するものがあると考えられているので、個人的に健康管理に利用する分には有効性が高いと側面もあると思います。しかし、使い方を間違えると採用や人事面での差別などに利用される可能性もあります。使い方と関連する法整備が求められるのではないでしょうか。もちろん、検査費用も解決されなければならない問題だと思います。
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