アマチュア天文愛好家らが火星上空の高高度で発見した奇妙な雲状のプルーム(煙流)により、火星大気の組成に関する謎が深まっているとの研究論文が、Natureに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。この現象は2012年3月12日、火星上の「明暗境界線」上空で観測。明暗境界線とは、星表面の光が当たっている部分と当たっていない部分の境目のことだそうです。論文によると、1つ目のプルームは、約10時間かけて形成され、その約11日後に消失。その間、プルームの形状は次第に変化し、「2つの丸みを帯びた突起物」から複数の柱状になり、最終的には合体して1本の「指」の形になったそうです。2つ目のプルームが出現したのは2012年4月6日。ほぼ同じ場所でみつかり、約10日後に消えたということです。これら2つのプルームは、南北および東西の方向に500キロ~1000キロの範囲に広がっていたとも。論文によれば、これらのプルームは火星南部の起伏の多い高地の一部、キンメリア大陸(Terra Cimmeria)上空、高度約200~250キロに達する高高度に出現したそうです。火星では現在、水と火山活動の痕跡を探すための詳細な探査が行われている。理論上、この2つの要素をめぐっては、何らかの形の生命を育んだ可能性があるとされているそうです。この現象、火星上層大気に関する現在の理解に反しているということは間違いないようです。
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