つれづれ写真ノート

   カメラと写真 そして世の中の色々なこと---

ライカがモノクロ専用機

2012年05月11日 | カメラ

ライカがモノクロ専用のフルサイズデジタルカメラ「ライカ M モノクローム」を正式に発表しました。

(写真はライカのサイトより)

噂は出ていましたが、ユニークなカメラですね。モノクロしか撮れないとは。

「モノクロ写真の芸術性を探求する世界初のカメラ」というキャッチフレーズに、ライカの力の入れようが感じられます。

撮像素子は有効1800万画素。新たに開発したモノクロ撮影専用の撮像素子です。

もちろんカラ―フィルターはなく、各画素が輝度を忠実に記録するため、シャープな描写で“正真正銘の”モノクロ写真を撮影することができるそうです。

通常のカラーの撮像素子(ベイヤー配列)では、RGB各色に割り当てられた素子が、“自分”以外の色情報を隣の素子からもらって統合する---というような仕組みが必要で、それが画像の劣化につながるのですが、モノクロ専用素子ではその心配がない、ということのようです。

フルサイズ、1800万画素と聞いて「なんだ、その程度か」と思うのは大きな間違い。すべての素子がビッチリ輝度情報を拾うので、実際には同じ画素数のカラ―撮像素子よりはるかに精細な画像が得られるはず。

ライカのサイトから実写サンプルをダウンロードし、100%に拡大した画像を切り出してみました。

驚異的な解像感

 

ノートルダム聖堂の写真(ISO320 オレンジフィルター使用)。

100%に拡大した画像とは思えない精細さ。このまま作品として通用しそうです。

 

 ちなみに全体の画像は下の写真(左上の塔の彫刻部分が上の100%画像にあたります)。

それにしても、オレンジフィルターとは懐かしい。銀塩白黒写真でコントラストを付けるのに使いましたね。夏空を黒くして雲を浮かび上がらせたり…。

カラ―でこのフィルターを付けても、色カブリするだけでしょう。

 

人物写真はどうでしょうか。

老人の漁師(ISO320)。同じく100%拡大画像ですが、やはりこのまま使えそうです。

さらに驚くべきは衣服の部分。

どうですかこの解像感。たまりませんね。

レンズも最高のものを使っているのでしょうが、たとえばニコンD800Eの実写例(ニコンのサイト)と比べてみても、同程度の解像感か、ひょっとするとライカの方が上回っているのではないかと思わせます(被写体が違うので、厳密な比較はできませんが)。

モノクロ1800万画素は、実際にはニコンのカラ―36300万画素以上かもしれないということです。

上の漁師の全体写真は下に。

グレーの微妙な階調もよくでているようです。

 

次は高感度の例。

パイプオルガン(ISO 2500)。

さすがにノイズが感じられますが、銀塩写真の粒子のようでかえって好ましいともいえます。

全体写真は下に。

黒が引き締まり、とてもいい写真だと思います。

こうして見ていくと、モノクロ写真の魅力にはまりこんでしまいそう。

 

細かい設定が可能

ヨドバシのサイトによると、1954年以降に製造されたMレンズはほぼすべて使用可能。ファインダーと距離計を用いたマニュアルフォーカス、絞り優先AEモードあり。

背面には液晶モニター。シャッターチャージのタイミングを選択することもできるほか、シャッターレリーズボタンを軽く押すだけでシャッターが切れるように設定できるとのこと。これは昔のフイルムカメラの軽いシャッターを連想させます。


ボディは、クラシカルで高い堅牢性を持ち、いかにも往年のレンジファインダーの名機を思わせる外観です。

 

発売は8月の予定。価格は900,000円(税込)前後を予定と、ヨドバシのサイトに出ていました。

いやはや…別格ですね。

 


大阪・堺市浅香山のツツジ

2012年05月10日 | 

大阪市と堺市を隔てて流れる大和川。その南岸にある堺市の浅香山浄水場はツツジの名所です。

これまで浄水場の構内を開放する「ツツジの通り抜け」で知られてきました。

2011年は東日本大震災の影響で中止。そして、今年来てみると様子が変わっていました。

 

 かつて浄水場の構内で、最も見もののツツジがあったあたりが、公共の緑道になっていました。浄水場の公開期間中でなくても、いつでも見ることができます。

 

新しくできた「大和川緑道」。

 

大和川南岸の地下を通る阪神高速大和川線の建設にともなうもので、建設の邪魔になった半地下式の配水池が撤去され、新たに高架式の配水池が設けられています。

ツツジは浄水場内の沈殿池を囲む堤防に植えられていたもの。工事にともなって浄水場の境界が狭まり、ツツジは緑道の一部になりました。

堺市民にとってはいい散歩道ができました。緑道は南海高野線の鉄橋のたもとにある大和川公園と、JR阪和線近くの浅香山公園を結んでいます。

この結果、毎年恒例の「ツツジの通り抜け」は、今年から「浅香山つつじまつり」として新しく生まれ変わりました(4/28~5/6)。

ボリュームのある浅香山のツツジ。樹齢70年を越えるものもあるそうです。

 

新しく敷き詰められた芝生に落花盛ん。でもまだ美しい。

 

見上げる空までツツジ、ツツジ。

家庭の庭でへたに刈り込むと、花芽を切ってしまって、ツツジの花つきを悪くしてしまいます。自由に育てればここまで大きくなるものですね。

 

しゃれた散歩道。新たに植えられた桜やツツジが彩りを添えています。

 

いい風景です。あの、水質で評判の悪かった大和川の河畔とは思えません。

 

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撮影カメラ    リコーCX1 (オート撮影 /  ダイナミックレンジ ダブルショットモード撮影)

 


藤森神社の駈馬神事

2012年05月10日 | 行事・歳時記

京都市伏見区の藤森神社で5月5日に催された駈馬神事を見てきました。

1200年前から伝わる伝統行事。神社の参道馬場を疾走する馬上で、さまざまな馬術の技を披露する、勇壮なものです。

大勢の観客が見守る中、参道入り口から拝殿へ向け疾走開始。

 

馬上で古くから伝わる技を競い合います。

 

戦いのなかで生まれた、日本独特の技。以下、神社のホームページによる詳しい説明を引用させていただきます。

  ◇ 駈馬の技(わざ)◇

  一、 手綱潜り   敵矢の降りしきる中、駈ける技
  二、 逆乗り(地藏)   敵の動静を見ながら、駈ける技
  三、 矢払い   敵矢を打払いながら、駈ける技
  四、 横乗り   敵に姿を隠して、駈ける技
  五、 逆立ち(杉立ち)   敵を嘲りながら、駈ける技
  六、 藤下がり   敵矢の当たったと見せて、駈ける技
  七、 一字書き   前線より後方へ情報を送りながら、駈ける技
  

    ※ 他にも数種の技がありましたが、現在は行われていないそうです。

「一字書き」。

 

「横乗り」。

 

「逆立ち(杉立ち)」。

 

「矢払い」(蜘払いとも呼ばれるそうです)。

 

馬の速さはすごいもので、一瞬のうちに目の前を駈けぬけます。砂塵が舞い、迫力満点。

技を終えてもなかなか馬の勢いが止まらず、拝殿の前までで止めるのが一苦労のようでした。

 

技を披露したあと、スタート地点に戻る乗り手。

技は親から子へ伝えられ、三代にわたる例も。祭りの花形です。

 

駈馬は午後1時と3時の2回。今回は粘って2回とも撮影しました。

被写体としては、動きが大変速いだけに難しいですね。流し撮りも試みましたが…

案外、コンパクトデジカメの方がいいかもしれません(ピントが合う範囲が深い)。

一眼レフなら被写体に追従するAFが正確で連写速度が速いものが有利。もちろんプロ用、たとえばキャノンの1DXなら申し分ないでしょうが…

 

駈馬神事は同神社の「藤森祭」の一つ。参道では武者行列もありました。

 

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撮影カメラ・レンズ

  Canon  EOS KissX4  

      TAMRON  AF 28-300mm 3.5-6.3 XR Di VC LD Aspherical[IF]Macro

撮影データ

  シャッター速度優先AE  (1/60~1/250秒)  

  AFモード  ワンショット AF (*AIサーボAF使わず)

  ISO感度  100~400

  露出補正  +2/3~+1

   画質  RAW

  ホワイトバランス  オート 

  ピクチャースタイル  スタンダード

   画像処理  Digital Photo Professionalで明暗、コントラスト、色の濃さ調整

    *AIサーボAFについて   動く被写体に追従するオートフォーカスですが、使い慣れていないのと、直前に試したところピントがあやしかったので、使いませんでした(もう少しクセを知ってから使ってみようかと思っています)。なので、今回はワンショット AF。馬が来るまでに手前の参道で「置きピン」したうえで撮っています。

 

 


雑誌の付録

2012年05月08日 | 日記

雑誌「カメラマン」5月号の付録に、コンパクトデジカメ用の三脚が付いていました。

今どき女性雑誌の付録はよくありますが、カメラ雑誌が印刷物以外の付録を付けたのはあまりないのでは。

アルミ製、重さ37グラム、長さ(縮長)13.7センチ。

超軽量、おもちゃのような感じですが…

コンパクトデジカメをのせてみました。一応、自由雲台で、カメラの角度は変えられます。なんとか使えそう。

ただ、2段式の脚は、伸ばせるというだけでロックはできないので、伸ばして使うのは(絶対に)やめた方がよさそうです。

「転倒、落下などによるカメラの破損において、当社では一切の責任を負いかねます…」と断り書きが。

ま、「おまけ」というのは昔からこういうもの。お遊びですね。

 

ところで、雑誌には、例によってキャノンEOS 5D MarkⅢ、MarkⅡとニコンD800、D800Eの実写比較が載っています。

EOS 5D MarkⅢの高感度性能はすでに分かっていますが、解像度についてはD800Eがやはり素晴らしい。拡大しても切れ味の鋭い、気持ち良いほどの画質が素人目にもはっきり。

ウーン、ふだんピントの甘い写真ばかり撮っている身としては、一度このような、とことんシャープな画質を経験してみたい気もしますが…

 


ジャーマンアイリス

2012年05月06日 | 

大阪・長居植物園のジャーマンアイリスが花盛りです。

ジャーマンアイリスは、ヨーロッパから中近東にかけて分布する色々なアヤメ類が品種改良されてできた園芸品種。ぼう大な品種があり、現在の育種の中心はアメリカとのこと。

長居植物園のバラ園の隣にある、ジャーマンアイリス園。

品種ごとに撮ってみました。

 

        イーグル フライト

 

        シュガー プラム

 

         スカイ シップ

 

         ジョイス テリー

 

      チョコレート ロイヤル

 

        ミシガン プライド

 

       ジプシー ロマンス

 

        ジェシーズ ソング

 

       ビジュアル アーツ

 

       ペルシャン ベリー

 

         ポイント メイド

 

       カロライナ ゴールド

 

ギャラ マドリッド

日本のアヤメにはない、派手な色合いですね。

 

マリー フランシス

 

 スパイン

 

長居植物園の池のそばには、日本のアヤメ、カキツバタ、ハナショウブ園もあります。

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撮影カメラ・レンズ

  Canon  EOS KissX4  

       EF50mm F1.8 II

撮影データ

  絞り優先AE  (F2.8~F8.0)  

  ISO感度  200

  露出補正  0 ~ +2/3補正

   画質  RAW

  ホワイトバランス  オート 

  ピクチャースタイル  スタンダード

 

 


みどりの日

2012年05月05日 | 日記

4日は「みどりの日」でした。

新緑の写真をのせてみます。

バーベキューをする人たち。いいですねエ。堺市の大仙公園。仁徳稜の前にある、広々とした緑豊かな公園です。

 

大仙公園の猫たち。

 

こちらは大阪市の長居公園にある植物園。市街地とは思えない自然があります。

 

うっそうとした林も。中央左の木はとくに背の高いユーカリ(長居植物園)。

 

クスノキのいい香り。森林浴ができます(長居植物園)。

 

「トゲナシニセアカシア」の花(長居植物園)。

 

クスノキ。高さ何メートルあるのでしょうか(長居植物園)。

 

「カツラ」。丸っこい葉が特長です(長居植物園)。

 

ポピーが花盛りでした(長居植物園)。

 

長居植物園では、ジャーマンアイリスも見ごろになっています。その写真は次回に。

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撮影カメラ・レンズ

  Canon  EOS KissX4        EF50mm F1.8 II

  リコーCX1

 

 

 


京都・城南宮の花

2012年05月02日 | 

「曲水の宴」が催された京都・城南宮。神苑の花の写真をいくつか。

ここは枝垂れ梅の名所ですが、訪ねた時はフジやツツジが咲いていました。

「室町の庭」で咲き始めたフジ。

 

池のほとりにある藤棚。

 

ここしばらく楽しめそうです。

 

きれいな鯉がいました。

 

「平安の庭」。芝生が美しい、広々した庭です。枝垂れ桜は終わっていましたが、ツツジが満開。

 

「室町の庭」のツツジ。

 

ついでに、ちょっと古いですが枝垂れ梅の写真も。

 

「春の山」の枝垂れ梅

(2004年3月3日撮影。カメラ:Canon EOS Kiss Digital。 「デジカメ花紀行」より)

城南宮の枝垂れ梅は見ものです。

それに、いつも庭園の手入れが行き届いて感心します。

 

 ◇アクセス

最近、アクセスも良くなりました。JR京都駅南側の八条西口から「京都らくなんエクスプレス(R'EX)」という直通バスが出ていて、約15分で着きます。

土休日は、「城南宮前」下車、徒歩約1分。
平日は、「油小路城南宮」下車、徒歩約4分。

以前は、京都市営地下鉄か近鉄の竹田駅からバスまたはタクシー。徒歩だとかなり歩かなければなりませんでした。ずいぶん便利になったものです。

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撮影カメラ・レンズ

  Canon  EOS KissX4  

      TAMRON  AF 28-300mm 3.5-6.3 XR Di VC LD Aspherical[IF]Macro

撮影データ

  絞り優先AE  (F5.6~F11)  

  ISO感度  200

  露出補正  なし

   画質  RAW

  ストロボ  フジの花、最初の2枚のみ発光

  ホワイトバランス  オート 

  ピクチャースタイル  スタンダード

   画像処理  Digital Photo Professionalで明暗、コントラスト、色の濃さ調整

 


京都・城南宮 曲水の宴

2012年05月01日 | 行事・歳時記

京都・城南宮で4月29日、平安王朝の雅を再現する「曲水の宴」が催されました。

宴の舞台は、神苑の「平安の庭」。新緑の木漏れ日のもと、遣水(やりみず、小川)がゆるやかに曲がりながら流れる美しい庭園です。

遣水と、水干(すいかん)姿の童子。

 

琴の音が静かに流れています。

 

平安時代の貴族の装束に身を包んだ7人の歌人に、歌題が示されます。この日の歌題は「池の水にうつる」でした。

色とりどりの衣装が美しいですね。男性は狩衣(かりぎぬ)、女性は小桂(こうちき)姿。

 

 

遺水の近くに着座した歌人。

 

硯で墨を磨りながら、和歌の想を練ります。

 

宴の間に披露される白拍子の舞。

 

川上に控えた童子が朱塗りの盃にお神酒を注ぎ、羽觴(うしょう、おしどりの姿の盃台)の背にのせて流します。

 

最初の羽觴は見送り、和歌を短冊にしたためます。

 

山吹の花が咲く中、ゆったりと雅な時間が流れます。

 

和歌を詠んだ後、目の前に流れてくる羽觴を取り上げ、盃のお酒をいただきます。

 

和歌の短冊が集められ、披講の席で朗詠されます。

 

高々と朗詠。新春に宮中でおこなわれる歌会始のようです。

 

観覧席は超満員。源氏物語の世界にしばしひたり、「よかったねエ~」という声があちこちで聞かれました。

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撮影カメラ・レンズ

  Canon  EOS KissX4  

      TAMRON  AF 28-300mm 3.5-6.3 XR Di VC LD Aspherical[IF]Macro

撮影データ

  絞り優先  (F5.6~F8.0)  

  ISO感度  200~400

  露出補正   +1/3~+1

   画質  RAW

  ホワイトバランス  オート 

  ピクチャースタイル  スタンダード

  画像処理  Digital Photo Professionalで明暗、コントラスト、色の濃さを調整