つれづれ写真ノート

   カメラと写真 そして世の中の色々なこと---

初夏の白い花

2012年05月16日 | 

新緑が美しいこの季節には、不思議と白い花が目立ちます。

大阪のオフィス街、肥後橋の郵便局近くで見かけた街路樹の白い花。

「ナンジャモンジャ」の花です。

正しくはモクセイ科の「ヒトツバタゴ」という木で、街路樹の下には説明板が。

『ヒトツバタゴは、江戸時代末期に尾張の本草学者、水谷豊文がこの木を発見し、トネリコの仲間と判断、日本では珍木のひとつです。人々は名前がわからぬまま「ナンジャモンジャ」と呼び習わしていました。この呼び名は現在も残っています。又、海面が白く見えるほどに花が映えるので、「ウミテラシ」の名でも呼ばれます。』

さらに続けて、

『民俗の事典にも、語りと言い伝えの中に、「ナンジャモンジャの樹」として記載されています。ナンジャモンジャとは樹木の精霊との問答を意味する名で、古代にあって私達の祖先は、樹木にも一種の人格に近いものを認めていました。樹木も人間と同じようにものをいい、心を動かしていたと信じられていたのです。』

と書かれていました。「樹木を大事にしましょう」と諭されている感じ。

珍木だそうですが、小さな緑地帯として利用されているこのあたりには、何本も植えられています。敷石の上に花がたくさん散っていました。

 

白い花は、とりたてて美しいというほどでもないですが、通りがかった人が「おや何の木かな」と気になる木。

 

花のアップ。細い花弁の集まり。

 

白い花ついでに、我が家の庭の白い花々を。(あまり関係ないですが…)

「キンギアナム」というランの品種で、花は小さいものの、すばらしい香りがします。

 

これも芳香を漂わせる「ハゴロモジャスミン」。ただ、この花の匂いは、人によって好き嫌いがあります。

 

白のシャクヤク。咲き始めは、ほのかにピンク色を帯びて、とてもきれいです。

開き切るとほぼ真っ白になります。

 

「ヒメヒオウギ」。和風の趣があり気に入っていたのですが、調べてみると日本の野草などではなく、南アフリカ原産のアノマテカ・ラクサという、フリージアの仲間。

意外に生命力が強く、種がこぼれたところにいくらでも生え、半ば野生化しています。

 

新緑と白い花の競演。吹きわたる薫風。今が一番いい季節ですね。