今回は保存樹の話です。数字のほとんどは、令和3年に行われた水戸市緑化推進会議の資料にあるものです。写真は見川で見た樹齢700年のキリシマツツジです。
水戸では、樹木で、地上1.5m高の幹周りが1.2m以上、樹高が10m以上、株立ちの場合は樹高が3m以上、はん登性では枝葉の面積が30㎡以上という条件のうちどれかを満たす場合、保存樹として指定しているそうです。
令和3年に保存樹は172本あったそうです。推移を見ると漸減しているようで、平成24年には222本あったようですが、平成29年には198本と200本を割り、その後も減っているようです。ウロなどで倒木の危険性があって伐採されたり、枯死したりしているのでしょう。
数字の大きな樹木も資料に紹介されていました。幹周りで最大なのは7.52mのケヤキ、樹高では37mのスギ、株立ちの樹高では4.5mのキリシマツツジ、樹齢では800年のケヤキだそうです。個人情報の関係で明細が記されていないのでくわしいことは分かりません。私の見た限りでは、竃神社(本町1-1-17)にあるケヤキの幹周りは7.37m(保存樹表示板)、見川にあるキリシマツツジの樹高(株立ち)は3.8m(保存樹表示板)、六地蔵寺(六反田町767)にあるスギは樹齢1100年(表示板)で、それらが数字的に大きな樹木なのですが、どうなのでしょう。六地蔵寺のスギは、たぶん記録からは外されたのでしょう。偕楽園(常盤町1-3-3)の太郎杉の樹齢は800年とありました。写真は竃神社にあるケヤキです。
年ごとの指定本数を見ると、昭和50年は10本、平成1年は3本、令和1年は2本です。平成22年から令和1年までの10年間で11本指定されているようで、今もぽつぽつと指定されているようです。主に自薦のようなので、これからもふえていくのでしょう。ぶらっと歩きをしていると、まだまだ保存樹指定の資格がありそうな樹木は見られますので。
現在、ぶらっと水戸では、水戸の巨木と水戸の古木を合わせて約140本ぐらいご紹介しています。まだ未紹介のものが10数本ありますので、私の見た古木は150本程のようで、全体の9割近いようです。これからもあきずに探してみます。
山のない水戸では、多くの古木が寺社や民家で育っているようです。それには、守り育てている人たちの役割が大きいと思われます。これからも維持する人たちの努力が続いていってくれますよう心から願っています。