現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

鞆の浦

2009-02-27 19:36:19 | 虚無僧日記
2/27 中日新聞夕刊に「鞆の浦」が大きく
採り上げられていた。広島県福山市鞆町。
瀬戸内海のほぼ中央に位置する静かな港町が
今脚光を浴びている。宮崎アニメ 『崖の上の
ポニョ』 の舞台となった町として、若い人や
子供連れの観光客が訪れるようになったとの
こと。宮崎駿監督は、この地に長期滞在して
『崖の上のポニョ』 の構想を練ったとか。

人口5千人に満たないこの町に43の史跡・文
化財があるという。歴史の町として紹介されて
いるが、はて、鞆の浦は宮城道雄の『春の海』の
舞台でもあったはずだが。かつて鞆の浦を訪れた
時は、タクシーの運転手さんも「宮城道雄は、
この鞆の浦に逗留して、波の音、沖に出て行く
漁師の船の音を聞きながら、『春の海』を作曲
されたのです」とまことしやかにガイドしていた。

ところが、『春の海』が作曲された昭和4年、
「宮城道雄は鞆の浦に行っていない」という
ことが暴露され、その話は消えた。宮城道雄は
神戸で生まれたが、失明する前、鞆の祖父母の
家に引き取られていた。だから、宮城道雄は、
幼少の頃見た鞆の浦のかすかな記憶で『春の
海』を作曲したということになっている。
宮城道雄の祖父母の墓は、この鞆町にある。
鞆城跡には宮城道雄の像もある。

さて、鞆の浦といえば宮城道雄の『春の海』
だったのだが、最近では正月でも『春の海』は
あまり聞かれなくなった。鞆の浦の観光の目玉
は、“宮城”から“宮崎”に取って代わられたか。
時の流れだ。

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郵便料金不正

2009-02-27 10:21:53 | 社会問題
障害者郵便を悪用 DM格安発送、社長ら逮捕 脱税容疑(産経新聞) - goo ニュース

よくわからない事件だ。「『障害者郵便』として承認され
れば、切手代120円が8円で済む」と持ちかけられて、
いくつかの障害者団体が、その話に乗った。障害者
支援者への郵便物だったら、なんの問題も無い。そこに
全く関係の無い会社の広告宣伝のDMを紛れ込ませて
いたということか。あるいは、障害者用の郵便など入れて
おらず、全部商業用DMだったのか。

実は保険会社に在職当時、DMや通信物を発送するのに、
「郵送料を安くするいい話がある」と持ちかけられた
ことがある。「郵便局の幹部の承認も得ている」という
のが怪しかった。とにかく美味い話は要注意。断ったが、
このことだったのだろうか? それにしても、あの手この手、
よくぞ頭が回るものだ。正直者はオロオロするばかり。

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善意の募金

2009-02-27 09:00:44 | 社会問題
募金で心臓移植へ 17歳「元気になって恩返ししたい」(朝日新聞) - goo ニュース

熊本では、難病の17歳男児に、ドイツでの移殖手術費用
8600万円を目標に募ったところ、1億564万円が集まった
という。

秋田では、11歳男児がアメリカで移植手術を受けるため、
9800万円の募金を呼びかけている。

私には不思議でならない。高額なのは心臓病だけではない。
なぜ、心臓病だけこのような募金がまかり通るのだろうか。
そして、それに寄付をする善意の人がこんなにも多くいる
ということが、意外なのである。世の中まだまだ捨てたもん
じゃない。

生命保険は、このような助け合いを合理化した制度だ。
統計上、男は10人に1人は、60歳までに亡くなる。
結婚式を挙げた花嫁10人のうち1人は、夫が60歳までに
亡くなって寡婦となる。その10人のうちの1人になるか
どうかは神のみぞ知る。そこで10人であらかじめ取り決め
して、毎年お金を積み立てておく。そして不幸にして夫を
失った人にその全額が支払われるという仕組みだ。

保険に加入するか否かは自己責任でもある。それを怠って
いて、後から、「お願い助けて」と、保険に加入していな
かったのに保険金だけをねだっても許されてしまう。日本は、
「合理的な制度に基づく契約」という保険には冷ややかだが
契約も対価も何もない『募金』には好意的な甘い社会だ。

私は今、全く保険に加入していない。背中に痛みが走るが
検診を受ける金も無い。もし検診を受けて「末期のすい臓がん」
なんて診断されても、治療を受ける金など無い。すべては
自己責任だ。それとも、こんな私にも、募金活動をすれば、
善意の寄付はあるだろうか。(無いと思います)

まぁ、私も日々皆様の善意による喜捨で生かされている身。
それで十分感謝でござる。

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ホキ徳田

2009-02-27 07:37:38 | 虚無僧日記
2/26 NHKラジオ「わが人生に乾杯」。山本晋也が司会。
ゲストは「ホキ徳田」。3歳からピアノを習い、クラシック
からジャズ、シャンソンと自由に奏法を広げ、弾き語りで
アメリカで活躍。アメリカの文豪ヘンリー・ミラーに見初め
られて結婚。歳の差30才。
ヘンリー・ミラーは1980年に亡くなり、その後帰国して、
現在も弾き語りのライブを行なっている。「最高齢の弾き
語り」とか。

番組放送の中で、スタジオで「テネシーワルツ」他を
即興的に弾き語りした。ジャズには全く疎い私。むしろ
毛嫌いしていたが、そのピアノ演奏と歌声には驚いた。
山本晋也監督も絶賛。ピアノが踊っている。歌は、人生
の重みを感じる。すっかり魅せられた。

こんな人もいたんだ。最後にひとこと。ホキ徳田さんに
とって人生とは?「回り道した一人旅」と。私に似て
いる。


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2/27 親鸞

2009-02-27 06:48:52 | 五木寛之
2/27 親鸞
 
弥七は言う。
「あの女はな、おまえの身代わりとなって死んだのだ。
當麻御前はなみの女やない。女巫(めかんなぎ)いうてな。
神仏の霊力が身についとるんや。それでいち早く危険を
察して、おまえをかばうたんや」

なるほど、こうきたか。たまたま災難に遭った女がかわいそう。
哀れと思っていたが、當麻御前は、愛する人のために命を
捨てたのだ。日頃「お浄土に行きたい」と願っていた。當麻
御前は、神仏の霊力を得て、最も望む方法で死を得たのだ。
最も幸せな死に方をしたのだ。

愛する人のために自分は命を投げ出せるだろうか。霊力で
最良の死に際を得ることができるだろうか。五木・親鸞も
私と同じ問いを持ち、お山(比叡山)を下りる決心をする。

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