現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

9.11同時多発テロ

2007-09-11 21:42:20 | Weblog
ニューヨークの世界貿易センタービルに飛行機が2機突っ込んだ
のは、2001年の9月11日。6年前のこと。今日の新聞ではもう
ほとんど触れていない。時の流れは早い、どんどん風化していく。

実は、この事件の前に、私はこの貿易センタービルの屋上に上った
ことがあった。とにかくバカでかい。名古屋のツインタワービルの
3倍。地上450m。東京タワーより高い。それなのに屋上は外に出れ
るのだ。金網越しに一周すると、かつての世界一のビル、エンパイ
ヤーステートも眼下にかすんで見える。
何より驚いたのは、遊覧用のセスナ機が2機、はるか下の方をグル
グル旋回して飛んでいるのだ。

9.11その日は、たまたまテレビをつけていた。センタービルに飛行機が
激突したという。「やっぱりぶつかったか」。私はかつて見た遊覧
飛行機がぶつかったのだろうと早呑み込みして画面を見ていると、
又飛行機がビルにぶつかり煙があがった。
事故にしては「なんで2機も」と誰しもが思った。

しばらくして、まさかのことが。あのバカでかいビルが、砂上の楼閣の
ように崩れ去ったではないか。机も椅子もロッカーも金庫も膨大な
書類も、尊い人の命とともに、ペシャンコになってしまった。
もう少し、カタチは残るかと誰しも思っていたのに、である。

今跡地は、「グランド・ゼロ」と呼ばれているらしい。これは広島・
長崎の原爆投下地点、すなわち爆心地を差す言葉だった。

このグランド・ゼロで「慰霊の尺八コンサートを開きませんか」との
誘いが来たが、アメリカはもういい。何もかも桁外れに大きい。
自分が小さく見えるだけ。名古屋が一番尺に合っている。

それと、この事件の報復として、イスラム世界を敵に回して泥沼の
戦いに挑んでいるアメリカに、私は「No!」を突きつけたい。所詮
大国の石油を巡っての利権争いだ。争いが無ければテロにやられる
ことも無かったのだ。

佐川急便

2007-09-11 10:22:30 | Weblog
30年も前、私が初任給5万の時、尺八仲間のTさん、佐川急便で
働いていて、月収50万と聞いて驚いた。しかし激務である。
「3年勤めたら辞める、体がもたない」と言っていた。

広報部に勤務していた時、広報仲間で佐川急便の社内報ビデオを
鑑賞させてもらった。用途は家に持って帰って、家族に見せるもの
だという。「お父さんは頑張っているんだぞ」という内容だ。

すごい、当時「モーレツ、壮烈社員」という語が流行った時代だ。
佐川のドライバーは、宅配するだけではない。その合間にビルに
飛び込んでは、新規顧客獲得の営業もするのだ。会社を訪問して、
「お宅はどちらをご利用ですか、ヤマトさんですか。ヤマトは何時に
取りに来ますか?5時ですか、ではウチは6時でもいいです。
料金は?ヤマトは1,100円ですか、ではウチは1,050円で」と、
他よりも遅く集荷し、他よりも安く、そして配達は他よりも早く、
朝9時にはお届けします」。こうやって扱い件数を前年比1割2割
上げていく競争を社員同士でさせられている。

また他のビデオは、夜7時に預かった荷物を翌日の朝、四国高松まで
届けるドキュメンタリー。荷物を乗せたトラックが、深夜東名をひた
走る。夜は白々と明け、朝日を浴びて本四架橋を渡るシーンなどは
感動的だった。そして、ピッタリ9時に、お客様の元に荷物が届け
られると、見ている我々もつい拍手喝采をした。その映像を今でも
忘れられない。

私も社内報ビデオを作っていて、年5、60本つくるのだから、
いかに感動的な映像にするか、心を砕いたものもである。

佐川急便と当社(千代田)は仲がよかったのだが、政界との黒い噂で
週刊誌にも叩かれ、そのせいか、最近は佐川さんはパッとしない。

今時、配達時間を指定できないのは佐川ぐらいだ。昼間突然来られ
ても留守に決まっている。営業所に取りに行くにもえらい遠い。
翌日着くはずが、私の在宅の日でないと受け取れないので、受け取れ
るのは2、3日先になるのだ。これでは宅急便の意味がないではないか。
とドライバーの人に怒鳴ったことがあった。本人はどうしようも
ないのに気の毒な事をしたと反省している。会社は社員のために
もっと頑張ってもらいたい。




放置自転車

2007-09-11 06:45:05 | Weblog
東京では、放置自転車の撤去は、警告の札を付けて2、3日して
また付けて、警告札が何枚も付いている自転車に限って撤去
移動する。

ところが名古屋は違う。ゲリラ的にトラックが来て、止めてある
自転車をウムをいわせず全部さらっていく。これは車も同じだ。
車も警告もせず、15分でレッカー移動してしまう。まるで泥棒猫
の早業。

たまたま所用で来てそこに自転車を止めた人は、用を済ませて
戻ってみると、自転車が無い!。自転車泥棒にヤラレタ!という
心境になる。毎日の通勤通学に使っている人は、明日からの足
がなくなって大よわり。引き取りに行くのに一日休まなければ
ならない。大ごとなのだ

移動保管場所がまた郊外の辺鄙なところ。バスに乗って、そこ
から歩いて、ようやく辿りつく。そして、膨大な自転車の中から
自分の一台を探すのもまた大変。一日仕事となる。

朝起き会の渡辺さんは、この放置自転車保管場所の受付けを
している。引き取りに来る人の大半は、怒りを露わに、
「なんで勝ってに撤去した。こんな所まで足を運ばせやがって、
一日仕事ができないじゃないか、どうしてくれる!」と。毎日
何十人もの苦情を聞かされるという。それにはもう馴れっこに
なっているからか、相手の怒りが鎮まるまで、話を聞いてやる
のだそうだ。決して話をさえぎったり、相手の非を非難しては
いけない。最後には手数料1,300円を払って、気分よく?お帰り
いただかなければならない。それが仕事なのだ。

もちろん、最初から「すみませんでした」と素直に謝ってくる
人もおり、百人百様百態。一日、何十人も応対していると、
相手の出方に応じた対処ができるようになったという。

苦情処理係りは各企業にもあるが、大変な仕事だと思う。並の
人間では務まらない。ストレスたまりそうである。

自転車は決められた場所に停めるようにと云われても、もうそこは
満杯、駅周辺の歩道は通行人が通れないほど放置自転車で占められて
いる。通行人からみれば、困ったことで、撤去してもらえるとありが
たい。市としても成す術がないのか。もっと抜本的に解決しなければ、
放置自転車で泣かされる人が三者いるということだ。



ティム・ホッフマンの尺八

2007-09-11 03:55:05 | 虚無僧日記
今日の占いは「遠方より良き知らせ」。何かな?と期待して
いたら、T.M.ホッフマンの奥さん、有賀さんから梨が届いた。
前日、豊橋の後藤氏から「ホッフマンさんが日経新聞に載って
ましたよ」と云われ、噂話をしたばかりだった。

ホッフマン氏はアメリカ人の尺八家で、インド音楽に造詣深く、
インド音楽を尺八、筝で演奏する。今年は「日印文化交流年」
とかで、インドから演奏家を招いて全国8ヶ所で公演を行った。
そのうち、岐阜と名古屋の公演に私も参加させてもらった。

インド音楽と尺八?あながち無関係ではない。尺八はインドから
中国、朝鮮を経て日本に伝わった物であるし、インド音楽は
日本音楽の原点だ。

それにしても、あのインド音楽を尺八で吹くホッフマンの技量は
すごい。日本人では真似できない。世界は広いと関心する。



変な虚無僧のイラスト

2007-09-11 03:16:55 | 一休と虚無僧
中日新聞夕刊に「遊女(ゆめ)のあと」(諸田玲子)という
時代小説が連載されている。虚無僧がしばしば登場してくる
ので、イラストが載った。絵は深井国という人。

一休さんが着ているような短い法衣に、袈裟を前後に二枚も付け、
杓杖(鉄輪がついた杖)を持ち、天蓋を被っている。尺八は持っ
ていない。何これ?である。普通の托鉢僧が丸い笠の代わりに
虚無僧の天蓋を被っているのだ。虚無僧といえば尺八でしょう。
虚無僧のイラストを頼まれて、虚無僧のことを調べる余裕もなく、
あいまいな記憶で描いたのだろう。

ブログで「虚無僧」を検索して見ていると、明らかに普通の
托鉢僧のことを「虚無僧」と書いているのが、散見される。

鵜沼の貞照寺は、マダム貞奴の菩提寺。貞奴は日本初の女優。
川上音二郎の妻でありながら、福沢桃介の愛人であった人。
その貞照寺の本堂の周囲に、貞奴の生涯が木彫で描かれていて、
その中に貞奴が箱根山中で暴漢に襲われた時、「普化(ふけ)僧」
に助けられるというシーンがある。普化僧とは虚無僧のことだ。
虚無僧は、中国の普化禅師を祖師と仰ぐから、普化宗、普化宗の
僧=普化僧なのだ。
ところが、普化僧の図が杓杖を持った普通の托鉢僧なのだ。
この図を制作した人も周囲の人も誰も「普化僧が虚無僧」という
ことを知らなかったのだ。悲しい。