昨日、みなとみらいの日産グローバル本社の1、2階に新しいギャラリーがオープンした。
本日日曜日早速行ってみる。 横浜そごうから伸びる”はまみらいウオーク”と名付けられた歩道橋を渡って日産本社ビルへ向かう。
建築家谷口吉生設計の繊細なタッチの外観を見ながら近づいて行く。
ガラスとアルミのルーバーに覆われた高層部とギャラリーがある低層部で構成されているが、低層部は谷口氏の定番の門型壁と円柱、そしてフレームレスガラスで同じく氏の作品である、四国の美術館を思い出させてくれる。
ギャラリー内部は、スカイラインや日産GTの新車のレイアウト部分、未来のビークル、アクセサリーなどのプティック、デジタルインフォーメーション、カフェなどから成り立っているが、車不況の流れの中で今一つの来客振りではあった。
日産は1968年に創業の地の横浜から、銀座のこの前までの地に本社を移転した過去がある。
私は黒川事務所在所中、黒川さんと一緒に移転間もないこの本社にお邪魔したことがある。
その時、本社の1階にギャラリーがやはりあり、当時の人気者は”フェアレディZ”であった。
黒川さんが、その前にしゃがみこみ”これは今アメリカで、ジャガーのEタイプと同じ値段だよ”と私に言ったのを今でも覚えている。
それほどの人気車であった。
その時の日産への用向きは、当時話題になっていた”カプセル住宅”の役員の方への講演で、私はそのアシスタントとして付いて行ったのである。
当時の日産社長は石原俊氏であったが、その日は不在で、岩越副社長以下役員15名程度の方に、カプセルと住宅産業についての話を黒川さんはしていたが、当時はやはり日産もトヨタ同様住宅に興味があったのだろう。 その後はまったく音沙汰がなかったが、、、、。
みなとみらいに新しく出来た日産グローバルギャラリーで、当時のことを思い出しながら歩いていた。
来年には電気自動車が発売されると言うが、何となく従来の車の持つエネルギッシュでオイリーな機械の持つワイルドさは感じない。この新しい建物と同じように、、、。
建物の外部は、すぐに運河のそばの心地よいプロムナードとなっており、そこからはみなとみらいの超高層住宅群や、オフィスの新しい未来都市の景観が望め、丁度この建物が、旧市街と未来都市を結ぶ位置にあるようだ。
この立地のように日産グローバル本社が横浜の経済や生活を、夢の未来へと誘ってくれる、福の神になって欲しいと思いながら、ギャラリーを後にした。