ゼネラル・モータースGMがいよいよ難しい状況になったらしい。
今日の報道によると過剰債務の圧縮を債権者から拒否されたらしく、破綻へのカウントダウンに入り、今週中にも破産法の申請があるかも知れないという。
日本の企業へも様々な影響があるだろう。
今週は、身近な人に会ったり話をしてみたが、内需向けのサービス業や小規模な受注業種などは、堅実に事業を伸ばしておりいわゆる勝ち組である。
一方で金融や不動産の人からは、まだ明るい話や表情が見えてこない。
勝ち組企業はやはり、”明確な企業メッセージ”や”こだわり商品”を持っている。
一昨日会った人などは、自分の事業の事ばかり喋って私の言う事など聞こうともしない。
それだけ今進めている事業に自信があり一生懸命だと言う事だろう。
流石に別れる時にお詫びを言われた。
この3月期の企業決算が発表になったが、飲食関連の業種に成績のよいところが多い。
サントリー、マクドナルド、餃子の王将、ワタミ、グルナビなど、コンビニも含めればかなりのパーセンテージを占める。
私の良く知っているところもあり確かに皆強い商品を育てる努力をしている。
サントリーなどビールは45年間赤字続きだったが、今年やっと黒字化したと言う。
建設業は相変わらずパッとしないが、勝ち組企業と比較して自分の商品を強くする努力をどれだけしているのだろうか?
アセンブル業だけに難しいだろうがやり方はあるのではないだろうか。
設計業については、商品は設計図やレポート、プレゼン資料だから特別なものを創るのでない限りこれも工夫次第だと思う。
むしろ仕事の開拓力の方が課題だと思う。
セゾン・グループの創設者堤清二氏が、辻井喬の著書名で”叙情と闘争”と言う回顧録を出版した。
文学者と経営者と二つの顔を持ちつつ往来した半生の記述である。
セゾングループの解体で事業家失格と言われた氏が、初期の様々な苦闘を振り返り、自らの心の中の”経営と芸術あるいは文学の相克”について語っている。
読んでみると、勝ち組、負け組などと言う一面的で皮相な見方から、多少なりとも自由になれるのではないかと思う。