覚え書きのようなもの・・・分室

私の好きな音楽のこと(主にクラシック)や日々の出来事、思ったことなどをつたない言葉で記してみます

バックハウス、ベーム、ウィーン・フィルのブラームス ピアノ協奏曲第2番(1968年ライヴ)

2009年10月23日 | 音楽
・バックハウス最晩年、1968年8月18日のライヴ録音。同じベーム、ウィーン・フィルと共演した素晴らしいスタジオ録音の方がテクニックなどは安定しているかもしれません。それに、デッカの美しい録音も見事ですから。今回登場した録音は残念ながらモノーラル録音。しかしマスタリングが良かったのか、Orfeoレーベル独特の何となく薄っぺらい音より、もっと芯のある音になっているのが嬉しい限り。

・演奏は・・・私のようなバックハウス大好き人間にはたまりません。スタジオ録音とともに大切にしたいかけがえのない記録です。ライヴですし、おそらく年齢の事もあり、正直言ってミスはかなり多いです。でも、バックハウスならではのベーゼンドルファーの音色は健在。ベーゼンドルファーを弾く人はほかにもたくさんいますが、私はバックハウスが紡ぎ出すベーゼンドルファーの音が一番好きなのです。

・第1楽章から私は無条件で感激している状態だったのですが、一番印象的だったのは終楽章。最晩年ということを意識してしまうせいかもしれませんが、それまでの演奏とはどこか雰囲気が違うような気がします。一つ一つの音を慈しむというか、ちょっとしたテンポの揺れや溜めに万感がこもっているような・・・。聴いていてじわーっと胸が熱くなってきました。終演後の聴衆の盛大な拍手にも温もりが感じられました。拍手も一味違う雰囲気に感じられるのです。

・ベームとウィーン・フィルの演奏も文句なし! これまた私の大好きな50年代から70年代頃にかけての、現在では聴かれなくなった懐かしいウィーン・フィルの音がたっぷり聴かれます。本当に感動的なライヴ録音でした。

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