えん罪・布川事件 国賠を求めてたたかう夫の傍で

えん罪を晴らし、普通の一市民に戻った夫。二度と冤罪が繰り返されないようにと、新たな闘いに挑む夫との日々を綴ります・・・。

43年前の体育の日に・・・

2010-10-06 | 日記


   1967年10月10日

 当時、私はどこで何をしていたのだろうか・・・

今から43年前の秋だ。

10月10日と言えば日本全国「体育の日」であったはず。
今の年齢から43を引いて・・・
中学生だった私は、おそらく苦手な体育祭に出てこの日を終えようとしていたはずだ。


 そのころ茨城県北相馬郡利根町布川という町で、「布川事件」と呼ばれる強盗殺人事件の捜査が必死で行われていたという。
事件が起きてから43日目となっていた。


 この日、場所は東京・・・
当時二十歳だった夫は、窃盗容疑で逮捕され、茨城県の取手警察署へ連行された・・・。
そして、強盗殺人事件の取り調べを受けた・・・

この日以来、夫は自宅へ帰ることを許されず以後29年間無実の罪で獄中生活をよぎなくされた・・・。



この10月10日の夜・・・
ほのかに香っていた金木犀が、夫の生涯の思い出の香りとなったという。

今年も金木犀の季節となり、夫の胸に1967年10月10日が戻ってくる・・・。

どんなに消そうとしても消すことのできないあの日

「あの日がなかったら・・・」


「無罪判決」を願い続けてきた夫の声が、やっと裁判所に届こうとしている・・・



2010年10月10日

43度目の秋・・・

森を歩きながら

2010-10-05 | 日記


ブナの森を歩く。

太く大きな樹木を見上げながら思う。

この木はずっとずっとこの森を守り続けてきたんだな・・・と。

足元の絨毯の上を歩いているような感覚に、ブナの森の優しさを感じた。

しっかりと大地に水を含み、あらゆる生物に命の水を分け与えているような・・・。

マイナスイオンを全身に浴びながら、私も生き返ったような思いになった。

リフレッシュタイム

2010-10-03 | 日記



守る会の皆さんと、葉留日野山荘(群馬県みなかみ町)に行ってきました。
葉留日野山荘のオーナーである高橋さんご一家は、もう長い間夫たちの支援を続けてくださっています。
昨年も、お忙しい中、東京での集会にご主人が駆けつけてくださいました。

だから、夫にも特別の思いがある場所なのです。

おいしい心のこもったお食事と、ゆったりたっぷりの原泉かけ流しの温泉。
それに、昔、分校だったという校舎の面影を残したとっても懐かしさを感じさせてくれる宿泊施設。

ハイキングにはお弁当を作ってもらって出かけます。

今回もそんな変わらないおもてなしをいただいて、とっても楽しい時間を過ごすことができました。

写真は「花咲湿原」を散策中のもの。
紅葉も始まり、さわやかな風を感じながら、

脳も体もリフレッシュできた~!

そんなふうに思えた二日間でした。

国勢調査

2010-10-02 | 日記
5年前、やったかなぁ・・・?

5年前の記憶がないのだ。
夫も同じようにつぶやく。

やってない、なんてそんなことあるのかな?

今年は、夫も私もちゃんと書いて投函した。

今年は、夫は利根町住民として。
私は水戸市民として。

5年後は、どこで、どんな生活をしているのだろう・・・。
今は全く白紙状態だ。
でも、世の中の人誰もがそうなのかもしれない。
五年後の生活を予測できる人などいないのかも知れない。
こんな不安定な情勢で・・・。

昇給ストップに

2010-10-02 | 日記
組合の大会で「定期昇給」があったことが報告された。

でも、私は増えてなかった・・・。

1カ月ぐらい前だったか、同僚から
「ウチラ、同い年だよね。
 給料、上がった?」と聞かれた。

あの時、給与は銀行口座への自動振り込みなので、明細をしっかり確認してない私はすぐに返答できなかった。

同僚曰く、
「年齢で昇給がストップするんだって!知ってた?詳しいこと、あんただったら知ってると思って・・・」

誰にとっても給与のことは大事なことなのだけれど、きっと給与規定の説明を聞いた時昇給が止まる時期など私は、「自分にはまだ先のこと。関係ない!」と、聞き逃していたのかもしれない。
いざ、こうなってみるとやはりちゃんと知っておかなければならない・・・。
そんな気がしてきた。
同僚にもきちんと返事をしなければと、経理担当者に直接聞きに行った。
こんなとき、「永年勤続者」は顔が利くのだ(笑)

担当者のKさんは、申し訳なさそうに答えてくれた。
「4月1日現在、5●歳になってる方は、昇給の対象者から外されます」と。

人間て不思議です。
どんなに少額でもお給料が「上がる」ことは喜びにつながっていたようです。
もう「上がらないんだ」と知ったとたん、何だか寂しく、力が抜けて行くような気になってしまいました。

同僚は私の報告に、
「なんだか、ちゃんと聞いたらがっくりきちゃったな。寂しいよね。毎日、めいっぱい働いてんのにさ」と言った。

認知症の母を抱えての、仕事と介護と主婦と母親と妻と何役もこなしながらの彼女の生活は、昇給ストップがどんなに厳しいか想像できた。

彼女は、私の勤続年数より11年も少ないのだ・・・。
 




転機・・・

2010-10-01 | 日記
ずっと近くにいてくれた子どもたちが団地を出て、それぞれ離れたところで自活して行くことになった。

息子たちが引っ越しを終えた何もない部屋を見渡しながら、
「行っちゃったんだ…」とつい口にしてしまった。

別に遠いところへ行ったわけでもなく、同じ市内であるし、夫が用意してくれたところで安心できるところなのだけれど・・・。

愛猫gonがつないでいてくれた私たち家族だったけれど、gonが死んで8カ月。
私たち家族にも少しずつ転機が訪れてきているのだ。

夫の裁判も、先がみえるようになって、違った意味で忙しさも増してきている。
私の両親たちも二人だけでやっていくには限界に近くなってきている。
夫の家も倒壊寸前・・・。


早く裁判が終わって欲しい・・・

新しい生活に一日も早く入りたい・・・

そのためにも自分の身を少しでも早くフリーにさせたい・・・

このところ、強く思うようになっている私の心境だ・・・。