えん罪・布川事件 国賠を求めてたたかう夫の傍で

えん罪を晴らし、普通の一市民に戻った夫。二度と冤罪が繰り返されないようにと、新たな闘いに挑む夫との日々を綴ります・・・。

15周年

2014-07-06 | 日記
 夫と出会い、たくさんの仲間に祝っていただいて、夫婦として歩き出したあの1999年7月4日から丸15年になりました。

 まさか自分が、刑務所に29年もいた人と結婚するなんて・・・。
それで、「いま、しあわせです」なんて言えるんですから、人生って本当に何が起こるか分からない、ミステリアス、不思議です。
こんな世界に飛び込ませてくれた夫に感謝です(^人^)!

 初めの12年間は「たたかい」の日々でした。
冤罪という特異体験を持つ夫は、さらに裁判のやり直しを国家に求めて闘いの最中でした。
夫にとっては、長い拘禁生活からくる後遺症とのたたかいも加わって、私にとっても一言では言い表せないほど、きつい、厳しい日々も続きました。

でも、2011年5月、44年かかったたたかいも「再審無罪」という勝利判決で終えることができました。
夫は、人が変わったように、精神的な落ち着きを取り戻し、やっと「普通のおじさん」になることができました。

 裁判は、仲間、全国からのご支援、弁護団の先生方に支えられて本当に当然のこととはいえ、奇跡的な勝利の日まで迎えさせていただきました。
改めて感謝の気持ちでいっぱいです!

闘いの日々の中で二人で越えてきた時間は、私にとっても何にも代えられない大きな大きな財産であり、今は誇りにも思えます(*^^*)

 15周年、改めて夫と言葉を交わしてなかったけれど、今日、夫から会津塗のかわいいペンダントをもらいました。
嬉しかった

 今、夫はたぶん生涯のたたかいになるであろう「冤罪をなくす」ための法律改正を求め、新たな目標に向かって歩き続けています。
私も、夫と同じ目的を持ち、救援会活動をしながら側面から支えていくつもりです。
何としても目標を成し遂げて欲しいから・・・。

 16年目・・・
私の中で、緊張感が薄れてきていたので、少し気を引き締めて臨んで行こうと思います。
 

梅の季節に

2014-07-06 | 日記
 今年は梅が大豊作。
なのに、この時期まで何もせずに来てしまった。先日、熟して落ちているたくさんの梅を見たら、亡くなった父のことが思い出され、
「もったいないなぁ」と、言われたような…f(^^;

だから、「まだ間に合うかな?」と、気を取り直して今年の「梅仕事」(大袈裟かな(笑))にとりかかった。

母も取ってくれ、黄色くなったのは蜂蜜入りの梅干し、青梅はいつものように梅酒、残った梅はジュースに。(といっても、ほんの少しだけ…なんだけどね
(^^;))))

今年のラベルは「結婚15周年記念」とした(*^^*)


 2年前のお正月、父は、
「88歳の誕生日まで生きられるかな」と言った。
その年の4月、大腸がん末期だった父は、緩和ケア病棟に入院し、8月の誕生日88歳のお祝いは病室で看護師さんたちに祝ってもらった。
梅酒の好きな父は、6月の梅を使って私に「つくってくれ」と言った。
飲むこと出来たらいいな、と思い
「88歳記念」とラベルをつけて漬け込んだ。
でも・・・
漬け込んで2カ月、梅酒は飲めるまでに行かず、父は誕生日の翌日から意識が無くなった・・・。

梅と梅酒と、父と、つながる思い出・・・。

毎年、この季節は、父と会話する季節になって行くのかもしれない・・・。