夫は、本当に『柿』が大好きだ。
『好きなものには目がない』とはこういうことか、と夫を見ていて、本当にそう思う。
私の実家には、古い大きな柿の木が何本かある。先日も、「柿取りに行こう」と出かけて行った。予告なしに行ったこともあり、父も母も庭に出て仕事をしていたのだが、母は私たちのために直ぐに家に入り、リンゴを剥いて、お茶の用意をしてくれた。残り物だけれど、と栗の入ったお赤飯も出してくれた。
それなのに、夫は直ぐに柿の木の下に行って割りバサミで柿取りを始めていた。私も一緒にやろうとしたが、夫は高いところに届かないと言って、脚立を持って来て、それから柿の木に上ってしまった。
下から見ている私はハラハラドキドキ!
高いところからいくつも手で捥ぎ取っては、下に落とし、私にちゃんと拾い集めて置くように、それも、見落としの無いようにと言う・・・。
「一個や二個ぐらい、いいじゃん。こんなに取ったんだから・・・」と私は小さくヒトリゴト・・・。
我が家の柿は、甘いが「ちっちゃい」。私は子どものころから、これを食べて育ったから柿ってこんなものと思うのだが、夫には、それが物足りないようだ。それを察した母がまた気を遣って?、別の場所にある少し大きな『百目柿』を取ってきて持ち帰る中に加えてくれた。
そういえば、夫は「柿は自分で剥く」と以前に私に言ったことがある。
「あんたは、皮を厚く剥きすぎるから・・・」と。ほかの果物では、絶対言わないのに・・・。それに、私の剥き方は「フツー」だと思うのだが・・・。
それだけ「本当に柿が好き」ということのようだ・・・。
今年、夫の家にある柿の木の柿は、先日の台風18号の風で全部落ちてしまったと、とても落胆していたことを思い出した・・・。
柿の木から、無事下りてきて何事も無く済んでほっとした。今、大事なときだけに、こんなことで怪我などしているわけには行かないのだ・・・。
夫は、それから、
父に、蛍光灯の交換、台風で傷んだビニールハウスの修理を頼まれて手伝ってくれた。ちょっと顔を出すだけでも、何かやってあげられる事があるんだな、と改めて思う一日だった。
※写真は、柿の木に上っている夫ですが・・・柿の葉っぱの中に隠れてしまって分からないですね